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【奈良】東西にそびえ立つ両塔は圧巻!!~この秋のご利益祈願は薬師寺で決まり!~
みなさんこんにちは!歴旅ライターまえてぃです。
今回ご紹介する場所は、前回ご紹介した「唐招提寺」のすぐ近くにある「薬師寺」です。薬師寺は聞いたことがある人は多いと思いますが、実際どんなお寺なのかは知らないという方も多いと思います。
まえてぃーも今回初めて訪れました。すると、思ったよりずっと大きい!広いんです。そして、美しい。。。また、日本でも有名なあの人にもゆかりがあった、とてもたくさんの見どころがある場所でした。
それでは早速いってみましょう。
目次
薬師寺の基本情報
- 住所:〒630-8563 奈良県奈良市西ノ京町457
- 電話番号:0742336001
- 拝観期間:8:30~17:00(受付は16:30まで)
- 拝観料:大人1100円 中高生700円 小学生300円
- 公式サイト:薬師寺
- 公式SNS:Instagram,X(旧Twitter)
アクセス
電車:近鉄「西ノ京駅」下車すぐ
車:西名阪郡山インターからR24を北上し、JRの陸橋を越えると柏木町の交差点が見えます。そこを左折、突当りの信号左折、約200m左側に西の京病院とガソリンスタンド(エッソ)があり、その信号を右折すると薬師寺の駐車場(有料)があります。
薬師寺とは
薬師寺とは、680年に天武天皇の皇后(後の持統天皇)の病気回復を祈願し発願され、697年持統天皇の時代に本尊の開眼があり完成しました。その後平城遷都に伴い、718年飛鳥の地から現在の平城京に移されました。東西両塔がそびえる薬師寺式大伽藍は、日本随一の壮美を誇っていました。
しかし、度重なる災害に東塔以外は失われてしまいました。現在は復興されつつあり、1998年には世界遺産にも登録され、日本国内はもちろん、世界中からその歴史を感じ、建物の美しさ体感しようと多くの観光客が訪れています。
薬師寺の見どころ
「西ノ京」駅を降りてすぐ、薬師寺の北拝観受付(チケット売り場)があります。ここでチケットを購入し、いざ薬師寺内に入ると、、、その広大な土地に驚く方も多いと思います。食堂・大講堂・金堂・そして東西にたたずむ両塔が眼前に広がっていきます。とても広いので、休み休み周るといいかもしれません。
薬師寺の見どころは2つあります。まず1つ目は、本尊です。お寺には本尊という信仰の対象として最も尊重されている中心的な仏像がありますが、ここには「薬師三尊」の仏像があります。写真は不可ですが、中央に薬師如来、向かって右側に日航菩薩、左側に月光菩薩がいらっしゃいます。
薬師如来は東方浄瑠璃浄土の教主で、私たちの心身の健康を守っている仏様です。建立を願った天武天皇も皇后の病気治癒を祈っていたことから、こちらの仏様が薬師寺にいらっしゃり「薬」と感じがあるのも納得です。
こちらが本尊がいらっしゃる金堂です。健康に不安があるかたはぜひ、心を穏やかにして祈ってみてください。
また、本尊で使用されている台座の文様は、シルクロードの軌跡ともいうべく、ギリシャ、ペルシャ、インド、中国などに由来をもつ葡萄唐草文(ぶどうからくさもん)、異国風の人物や四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)などが描かれ、当時の東西文化交流を知ることができる貴重なものです。
この台座、本当に重厚感があり美しいです。金堂内で本物を見ることはできますが、一周回ってみることはできません。食堂から繋がっている東僧坊にて、模型を見ることができます。
仏教が日本へは、その昔、大陸から伝わってきたことは教科書から学んで知っていましたが、実際に描かれた外国の様子を見ると、当時の国際色の豊かさに驚かされました。
そして、薬師寺の見どころ2つ目は、なんといっても東西にそびえ立つ塔です。特に東塔は、創建当時から残る唯一の建物として、その歴史、重みの貴重さは言葉では言い表すことが大変難しい貴重さです。間近で見ると、各層が六層に見えますが、実際は三重塔なんです。
この特異な形が全体の律動的な美しさを保ち、リズミカルな建築を表す「凍れる音楽」と称され親しまれています。
<日本最古級の木造建築の塔>
また、西塔は1528年に焼失してしまいましたが、東塔が焼失を免れたおかげで、東塔内にて綿密な調査を行うことが出来ました。その調査結果をもとに、西塔は設計され、伝統的な木材建築の工法で再建することが出来ました。屋根の勾配は緩くされ、青に塗った連子窓を設けるなどは、当時の形式によるものです。
<東西両塔内は令和6年 1/15まで、特別拝観(別途600円)ができます>
忘れてはいけない見どころ
薬師如来にも会え、東西の両塔も素晴らしかった、、、と、ここで薬師寺を終えてはいけません。薬師寺にはなんともう1つ、とっておきの見どころがあります。それが、玄奘三蔵院伽藍です。玄奘三蔵、と聞くとすぐピンときた方もいるかと思います。
中国の僧でありながら、インドへ仏教の真髄を求め、約17年間の求法の旅をした有名な僧です。西遊記に登場する僧として日本でも有名ですよね。玄奘三蔵は帰国後、持ち帰った経典や論疏657部の中から75部1335巻を翻訳されました。私たちもよく知る『般若心経』も玄奘三蔵の翻訳によるものなんです。
ここは、玄奘三蔵の遺徳顕彰のために建立され、伽藍中央には、分骨されている頭部の遺骨がお納めされています。
<薬師寺北拝観受付の門を出て、向かってすぐに玄奘三蔵伽藍に向かう道があります>
<この中に玄奘三蔵がいらっしゃると思うと胸が高鳴ります>
また、大唐西域壁画殿には、平山郁夫画伯の「大唐西域壁画」が納められています。
いかがでしたか?季節の変わり目で、どことなく体調がすぐれないという方は、ぜひこの薬師寺で、健康を祈願してみてください。また、三蔵法師に会うと、自分も旅をしてみたい!というワクワクする気持ちとも出会えるかもしれません。
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まえてぃー
- 元ノリノリ世界史教師。教科書に載ってたり載ってなかったりする世界の歴史ポイントをご紹介。旅のついでにそのロマン溢れた世界をご堪能ください。