ハブ駅として再注目!ロンドン、ファリンドン駅

ロンドンに最新の鉄道路線「エリザベス・ライン」が登場してから、早一年。ロンドンの中心部を貫き、西のバークシャー州と東のエセックス州を結ぶエリザベス線が開通したことで、重要な乗り換えポイントとして存在感が増した駅が、今回ご紹介するファリンドン駅(Farringdon Station)です。

目次

ファリンドン駅の基本情報

ファリンドン駅があるのは、ロンドンのイズリントン区。ロンドン交通局の運賃ゾーンでは、中心部の「ゾーン1」にある駅です。1863年1月に世界で初めて開通した地下鉄路線、メトロポリタン鉄道の東側の終点駅として知られています。

ロンドン、ファリンドン駅前

ファリンドン駅前の様子。歩行者専用通路のカウクロス・ストリート (Cowcross Street、写真上)を挟んで北側が地下鉄側の改札口、南側がナショナル・レールとエリザベス線側の改札口となっています。とはいえ、駅構内でも異なる路線間の移動はもちろん可能です。

ファリンドン駅、地下鉄駅舎

ファリンドン駅地下側駅舎。歴史的な建物の外観がそのまま残されており、メトロポリタン・レールウェイ、そしてこの駅舎がオープンした当時の駅名「Farringdon & High Holborn Station」も見てとれます。

ロンドンのファリンドン駅、南側の駅舎

こちらはまだ比較的新しいナショナル・レール、エリザベス・ライン側の駅入口。エリザベス・ラインについては、地下鉄の隣駅、バービカン駅により近い、ロング・レーン(Long Lane)上にも入口があります。

5路線が乗り入れ

ファリンドン駅で利用できるのは、次の5つの路線です。

  • テムズリンク:ナショナル・レールの路線
  • 南はブライトンから北はベッドフォードやケンブリッジまで、南北に伸びる路線
  • ロンドン地下鉄:メトロポリタン線
  • ロンドン地下鉄:ハマースミス&シティー線
  • ロンドン地下鉄:サークル線。

テムズリンクのホーム(3、4番)と地下鉄3路線が共用するホーム(1、2番)は地上に、エリザベス・ラインのホーム(A、B)は地下に位置しています。

ファリンドン駅テムズリンク発着ホーム

テムズリンク発着ホームと停車中のテムズリンクの車両。ファリンドン駅の北側の次駅はセント・パンクラス・インターナショナル駅。ユーロスターの始発駅でもある、その名の通りの国際駅です。

ロンドン、ファリンドン駅地下鉄線発着ホーム

地下鉄3路線の共用ホーム。地下鉄駅ながら地上にあり、明るく開放感あふれるホームです。この地下鉄3路線の車両は、ピカデリー線、ノーザン線などの、より深くに位置する小さめのトンネルを走る路線の車体にくらべ、大きめの車体となっています。

ナショナル・レール、エリザベス・ライン側の駅構内は、混雑に備えてかなりスペースに余裕をもった造りが特徴です。こちらはテムズリンクのホームから改札口へと向かう階段・エスカレーターのエリア。

ファリンドン駅構内

ファリンドン駅改札口

ナショナル・レール側の改札口。改札からホームまでの移動スペースは驚きの広さです。改札の先には、道を挟んで反対側にある地下鉄側の駅入口が見えます。

4つの空港へのアクセスが簡単

ファリンドン駅、エリザベス・ラインのマップ

ファリンドン駅の利便線を語るうえで外せないのは、何と言ってもロンドンの主要空港へのアクセスの良さ!以下の4つの空港にどれも40分程でアクセス可能で、しかもシティ空港以外は乗り換え不要という便利さです。

  • ヒースロー空港:ロンドンの西に位置する、言わずと知れた英国の空の玄関口。エリザベス・ラインで40分程度
  • ガトウィック空港(南):イギリスで二番目に大きな国際空港。テムズリンクで40分程度
  • ルートン空港(北):欧州行きの格安航空会社が多く就航している国際空港。テムズリンクで30~40分程度
  • ロンドン・シティ空港:イースト・ロンドンにあり、金融街のシティから一番近い空港であるため、ビジネスパーソンが多く利用する。ブリティッシュ・エアウェイズなど、欧州の都市へ多く就航。エリザベス・ラインからDLRまたはバスへの乗り換えで30~40分程度

ファリンドン駅、エ リザベス・ライン発着ホーム

エリザベス・ライン、ヒースロー空港方面への電車のホーム。ヒースロー空港行きの電車は15分間隔ほどで運行しています。スクリーンドア上に設置された情報パネルも見やすく便利です。

ファリンドン駅周辺のおすすめスポット

ファリンドン駅、地下鉄駅構内の出口案内

ファリンドン駅を出てすぐのエリアは意外とこぢんまりとした雰囲気。近隣の有名なスポットをいくつかご紹介します。

  • バービカン・センター:音楽、演劇、映画、ダンスなど、幅広い分野の公演が行われる複合文化施設。ロンドン交響楽団の本拠地
  • ミュージアム・オブ・ロンドン:先史時代から現代にいたるまでのロンドンの歴史に関する展示を行う博物館。バービカン・センターのすぐ近く、ロンドン・ウォールに位置していた博物館は2022年に閉館し、現在はよりファリンドン駅に近いスミスフィールド地区での2026年移転新装オープンに向け準備中
  • スミスフィールド・マーケット:19世紀より続く歴史的な食肉卸売市場。月~金の午前0時~7時まで開催しており、一般の人でも購入可能

ロンドン、スミスフィールド・マーケット

ファリンドン駅自体を目的に訪れることはあまりないかと思いますが、乗り換えで利用する際や周辺地域を訪問の際は、歴史的な駅舎と最新の設備を誇るエリザベス・ラインのホームとの対比を楽しんでみてください。

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