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台中で話題のレトロモダンなスポット&グルメを楽しもう
台湾新幹線で台北から一時間弱とアクセス便利な台中。1917年日本統治時代に建てられた旧台中駅舎や2015年に建てられたオペラハウス「臺中國家歌劇院」など、歴史的なものと近代的なものが共存している街です。
近年、歴史的なものがリノベーションされ、新しい命が吹き込まれた代表的なスポットが「審計新村」。この近くにはミシュランのビブグルマンに選ばれた台湾料理、そして高級ホテルや空港で販売されるほど定評ある台湾茶が楽しめるお店もあります。
今回は、台中で話題のレトロモダンなスポットとグルメなどをご紹介します。
目次
- リノベスポット審計新村について
- 審計新村の見どころ
- レトロモダンな台湾料理が味わえる「馨苑」
- 「馨苑」の台湾料理の特徴
- レトロモダンな空間で台湾茶がいただける「兆兆茶苑」
- 台中市内へのアクセス
- まとめ
審計新村について
<若いクリエーターが集まる「審計新村」>
「審計新村」は、台中市内、市中心部の西区に位置しています。ここは、もと台湾省政府の会計監査機関である「審計処」の職員宿舎だった場所でしたが、1998年の政府の組織改編以降放置され、荒れ果てたままになっていました。2015年にリノベーションされ、若者の創業基地として蘇りました。
審計新村の見どころ
<敷地は広くはありませんが、1階だけでなく2階にもお店があります>
面積は0.52haだけですが、建物は1969年に建てられてから50年以上の歴史があります。この歴史ある建物がリノベーションされた風景ももちろんのこと、若いクリエーターのショップが見どころです。建物の1階、2階にクリエイティブなグッズや手作りのアクセサリーを扱う店舗からスイーツ、ドリンク、パンや麺などまで様々なお店が並んでおり、クリエーターが作り出す個性的なものが販売されています。
<平日も開催されている野外マーケット>
また、平日でも敷地内に野外マーケットが開かれているので、いつ訪れてもイベントのようなにぎやかな雰囲気を楽しむことができるスポットです。
<バンドの演奏なども行われています>
「審計新村」へは、台湾鉄道台中駅から5番または51番バスで「英才郵局」下車徒歩約5分、または台中MRT(地下鉄)「文心森林公園」駅から89番バスで「向上國中」下車徒歩約3分です。
レトロモダンな台湾料理が味わえる「馨苑」
<緑に囲まれた建物の「馨苑」>
「審計新村」から徒歩15分ほどの距離にある「馨苑」は、2020年ミシュランのビブグルマンに選ばれた台湾料理のレストランです。閑静な小道にある「馨苑」で提供される料理は、どれも台湾の食材にこだわった台湾料理です。お皿にもこだわりがあり、台湾で昔使われていたレトロな柄の食器が使われ、レトロモダンな雰囲気をかもし出しています。
<店内1階の様子>
産地からテーブルに、地元の新鮮で旬の食材を調理して提供する、というコンセプトで、お茶やスイーツに至るまで台湾の茶葉や牛乳などを使う等、食材にこだわった手作りのものが提供されいます。
「馨苑」の台湾料理の特徴
<メイン料理を一品選ぶ1人用のセット>
台湾料理と言えば、円卓で大皿に盛られているイメージがあると思います。大人数でオーダーすればいろいろ食べられたのに、と残念に思ったことはありませんか。「馨苑」の台湾料理は、大人数で取り分ける料理ももちろんありますが、1人用のセットがあるのが特徴です。1人用のセットは、メニューのメイン料理「風味主菜(250元~350元)」の中から1つ選び、90元をプラスすると小皿、野菜、スープ、ご飯が付きます。
<揚げたサツマイモスティックにアヒルの塩漬け卵をまぶした「金沙地瓜條(180元)」は、甘じょっぱさがくせになる味です。「馨苑」ではレトロな柄の食器も見て楽しめます。>
大人数で取り分ける料理も2~4人のセットがあるので、オーダーも簡単です。3人のセットは前菜1品、主菜3品、季節の野菜1品、小皿料理1品、ご飯3膳、スープ3杯、ドリンク3杯で1,980元です。
<大人数の時におすすめのローストチキン>
名物料理の「黑羽烤雞(750元)」は、黒い羽の地鶏のローストチキンで、肉が柔らかく、甘みがあります。ローストチキンは、3日前までに予約が必要です。
<熊の形の氷がのったドリンク>
レストランおすすめのドリンクは「藍色生死戀(150元)」。手作りの蜂蜜レモンソースとバラフライピーの氷がスパークリングウオーターに入っているもので、甘酸っぱくてすっきりしたドリンクです。
「馨苑」では、人数によってフレキシブルにアレンジできるほか、食べられないものがある場合にはオーダーの際に伝えると柔軟に対応してもらえるので、八角などのスパイスが苦手な方やアレルギーのある方でも安心して台湾料理が楽しめます。
「馨苑」は、台中に2店舗あり、西區店のほかに古跡に指定されている建物の中にある北屯店もあります。リーズナブルなのに、手の込んだ温かい台湾料理がいただける「馨苑」。台中の地元の旬の味をぜひ味わってみてください!
馨苑小料理西區店
- 住所:台中市西區民生北路106 號
- 電話:+886-4-2302-9989
- 営業時間:11:30~20:30
- 公式SNS:Facebook
レトロモダンな空間で台湾茶がいただける「兆兆茶苑」
<モダンな外観の「兆兆茶苑」>
審計新村からほど近い「兆兆茶苑」は、築40年の建物をリノベーションして2019年にオープンした茶芸館です。審計新村からは徒歩1、2分で到着します。小道に面していて、看板も小さく、茶芸館とは思えないモダンなダークカラーの外観なので、注意していないと通り過ぎてしまいそうな隠れ家的茶芸館です。
<台湾茶のスペシャリストでオーナーの陳さん>
オーナーの陳宗均さんは、南投霧社の茶農家出身で12歳からお茶の仕事に携わっています。お茶の味を毎日確認する為、味覚に影響を与えないように、辛いものや刺激の強いものなどは極力とらないようにしている等、細かなところにまで気を配っています。
お茶に興味のある人に1杯の本当の台湾のよいお茶を飲んでもらいたい、というコンセプトで、良質な茶葉にこだわり自家茶園と提携している茶農家のものだけを使用しています。現在は店内とインターネットで販売しているほか、台湾の高級ホテルや空港にも茶葉を提供してます。
<店内2階の席>
「兆兆茶苑」の中には1階のカウンター席と貸切の席、そして2階の席があります。1階の奥には茶葉を炒る等、茶葉を加工する場所があり、ここでもオーナーが茶葉を加工しています。
<コンテストで受賞した「東方美人茶」450元>
メニューは、烏龍茶、白茶、紅茶、緑茶、水出し茶に分かれています。お茶菓子が一つ付いたお茶のセットは320元~650元で、お茶菓子は4種類の中から一つ選びます。
オーナーのおすすめは、2022年にメニューに加わった水出し茶の「冰萃」。それぞれの茶葉がどの水に合うかをいろいろ試し、日本の北海道大雪山と長野県のミネラルウオーターを選んだのだそうです。48時間かけて抽出されたお茶は甘みがあってとてもまろやか。一度飲んだらまた飲みたくなるおいしさです。「冰萃」には、白茶など6種類あります。
<店内で販売されているすてきなパッケージのお茶はお土産にもおすすめ>
風情ある静かな店内で良質な台湾茶をいただくと、心が落ち着き、日頃の疲れが癒されます。グッドデザイン賞を受賞したレトロモダンな建物もすてきなので、壁などをぜひじっくり見てみてください!
兆兆茶苑
- 住所:台中市西區向上路一段79巷66弄22號
- 電話:+886-4-2301-1222
- 営業時間:12:00~18:00
- 公式サイト:兆兆茶苑
台中市内へのアクセス
新幹線の駅は郊外にあるので、台中市内へ行く場合には、台湾新幹線台中駅「高鐵臺中站」とつながっている台湾鉄道(烏日站)または台中MRT(高鐵臺中站)を利用します。「審計新村」へは、台湾鉄道台中駅または台中MRT(地下鉄)「文心森林公園」駅で下車し、前述のバスに乗り換えます。
<台中MRTグリーンライン「高鐵臺中站」>
2021年に開通した台中MRTグリーンラインは、台湾新幹線台中駅「高鐵臺中站」と「北屯總站」の間を結ぶ全長16.71kmの地下鉄で、18の駅があります。7:00~24:00まで8~10分に一本の間隔で運行しており、運賃は20元~50元です。まだ台中MRTに乗ったことがない方は市内へのアクセスに利用してみてくださいね。
<台中MRTグリーンライン 市政府駅>
まとめ
今回は、台中のレトロモダンなスポットとグルメとして「審計新村」、台湾料理のレストランと茶芸館をご紹介しました。
「審計新村」の周辺には、美術館「國立台灣美術館」や博物館「國立自然科學博物館」、ショッピングセンター「勤美誠品綠園道」などいろいろなスポットがあるので、時間のある方は「審計新村」とその周辺も散策しながら、レトロモダンな台湾料理やこだわりの台湾茶をぜひ味わってみてください!
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千里
- 静岡県出身、台湾の高雄在住。現在、日本語・中国語教室を開きながら、ガイド、特約翻訳、通訳、ライター等に従事しています。