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【山形】月山八合目・弥陀ヶ原湿原の歩き方
こんにちは!たびこふれライターの中尾です。
山形県の月山(がっさん)は「日本百名山」であり、「花の百名山」でもあります。1,984mの頂上を目指さなくても月山八合目の弥陀ヶ原湿原(みだがはらしつげん)までは、車または路線バスを利用すれば誰でも行くことができます。月山八合目の弥陀ヶ原湿原には高山植物のお花畑が広がり、まさに"天空の楽園"です。それでは四季折々の風景を見せてくれる"天空の楽園・弥陀ヶ原湿原"へご案内します!
目次
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原へのアクセス方法
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原の駐車場
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原の持ち物と服装
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原のおすすめ滞在時間
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原の巡り方
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原は高山植物の宝庫
- 月山八合目・弥陀ヶ原湿原の注意事項
- 月山レストハウス
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月山八合目・弥陀ヶ原湿原へのアクセス方法
車の場合
車を利用すると羽黒山(三神合祭殿)から約50分、湯殿山神社から約1時間30分。鶴岡駅から約1時間、庄内空港から約1時間10分、酒田駅から約1時間15分、山形駅から約2時間10分、山形空港から約2時間10分です。
路線バスの場合
路線バスは鶴岡駅前から庄内交通を利用して約2時間(羽黒随神門、羽黒山頂経由)運賃は片道で2,140円です。2022年は7月から9月の特定日のみの運行でした(毎日運行していません)。詳細は庄内交通の公式サイトにてご確認ください。
注意事項
月山ビジターセンター(羽黒山地区)から県道211号線を通行します。こちらは道幅が狭いにもかかわらず、観光バスや路線バスも通行しまのすで、運転は慎重に。特に、離合の(すれ違う)際には十分ご注意ください。また県道211号線は、例年6月下旬(2022年は6月23日)から10月下旬(2022年は10月24日11時で閉鎖)で通行が可能になります。
月山八合目・弥陀ヶ原湿原の駐車場
月山八合目には駐車場が整備されています。料金は無料です。
駐車場は午前中混み合います。また、7月から8月にかけての土日祝およびお盆期間は、早い時間に満車となり、駐車スペースが無くなることもありますので、ご注意ください。2022年7月31日(日)10時頃に月山八合目の駐車場に到着。すでに満車近かったです。
駐車場自体が広くありませんので、すぐに満車になってしまいます。なお、駐車場には誘導員は配置されていません。
晴れていれば駐車場から庄内平野を眺めることができます。
晴れていれば鳥海山(ちょうかいさん)を眺めることができます。
月山八合目・弥陀ヶ原湿原の持ち物と服装
弥陀ヶ原湿原(みだがはらしつげん)だけの散策であれば登山の準備は不要です。
しかし、トレッキングシューズを履いていくことを強くおすすめします。基本的に木道を歩くのですが、木道は見た目は歩きやすそうですが、雨が降って濡れるとツルツルと滑りますので要注意です。転倒すると自分が怪我するだけでなく、高山植物を傷つけてしまうこともあります。
また、天候が非常に変わりやすいので雨具も必ず必要。必要なものを小型リュックに入れて背負い、両手を開けることが大切です。カメラは首から下げて、リュックの中には、貴重品(雨対策を)、雨具、タオル、予備バッテリー、非常食、ビニール袋を入れて持ち歩きましょう。両手にトレッキングポールを持っても良いと思います。そして、着替えもあれば急な雨にも対応できます。
月山八合目・弥陀ヶ原湿原のおすすめ滞在時間
1時間から3時間程度の滞在時間を予定してください。ゆっくり歩くと1周2時間かかります。高山植物を愛でながら歩くのであれば3時間必要です。また山の天気は午後から変わりやすいと言われています。できるだけ午前中に到着したいところ。路線バス利用の方は、帰りのバスの時間を必ず調べておきましょう。
月山八合目・弥陀ヶ原湿原の巡り方
60分コース、90分コース、120分コース、3通りのルートがあります。まずは駐車場にあるトイレで用を済ませましょう(100円以上の協力金が必要)。
入口に「外来植物種子除去マット」が設置されていますので、しっかりと靴底をきれいにしましょう!
ここから弥陀ヶ原湿原の始まりです。右に行くと弥陀ヶ原湿原の南回りコース。左に行くと弥陀ヶ原湿原の北回りコースです。どちらに進んでも60分、90分、120分コースに進めます。
60分コースは地図上で小さく円を描く周回コース、90分コースは大きく円を描く周回コース、120分コースは90分コースにこの地図上で左上に往復する周回プラスコースです。
さぁ、運命の分かれ道!
僕は月山登山の際は左に進みますが、今日は月山には登りませんので、右に進みました。右に進むのは初めての体験です。そして120分コースを体験してみました。
弥陀ヶ原湿原の周回コースはほぼ木道コースになっています。急な坂はほとんどなく、最初はなだらかな上り坂です。
この時は曇っていたので見づらいですが、木道の両側には可憐な高山植物が咲いていました。
ほぼ森林限界を超えていますので風が吹きさらし状態です。風よけのジャンパーなどを持参することをおすすめします。
このような窪みもあります。木道の両側にはロープが張られています。湿原内へは立ち入り禁止です。
左側には月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所の建物が見えています。
ところどころ木道がこのように凸凹になっていることもありますので注意が必要です。
天候はめまぐるしく変化します。
弥陀ヶ原湿原にはあちこちで池塘(ちとう)を見ることができます。(池塘:簡単に言うと高山地帯の池のことです)
池塘も様々な形があって見ていて楽しいです。
こんな大きな池塘もあります。
厚い雲の間から太陽が出てくることもしばしば。
ところどころ休憩スペースがあります。豪雪地帯なので修繕が追いついていません。
ここが60分コースのおおよその中間地点。十字路になっています。
右へ進むと月山山頂へ(登山装備が必要)、左へ進むと60分コースの折り返し地点となり月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所を経て駐車場へ戻ります。真っすぐ進むと90分、120分コースになります。僕はこのまま真っすぐ進みます。駐車場からここまでゆっくり高山植物を愛でながら歩いて約30分です。
真っすぐ進むと最初は石畳みの道。
そして再び視界が開け、湿原地帯となります。
右に目をやると月山山頂への登山道が見えます。よく見ると山頂を目指す登山者が見えます。
再び池塘が点在しています。よく見るとこの池塘。。。ハートマークに見えませんか?
ほら!
右には月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所の建物が見えます。木道はこの建物を中心に設置されているのが分かります。
月山の登山道にガスが抜けています。こういった気象の変化を体験できるのも楽しいものです。
ガスが抜けている逆側は青空が見えています。
池塘の周りに高山植物が咲き乱れています。
そして「月山天然記念物」の目印が建っています。駐車場から約45分、60分コースの分岐十字路から約15分です。
見てください!湿原に黄色い花のじゅうたんが広がっています!
弥陀ヶ原湿原はまさに「天空の楽園」ですね!
後半は下り坂が中心です。足を滑らせないように注意してください。
右に左に池塘を眺めながら進みます。
木道が1本道になっているところもありますので、譲り合って進みましょう。
遠くの山々が見えたり見えなくなったり...。
さらに湿原を進みます。
90分コースと120分コースの分岐点です。ここを真っすぐ進むと120分コース。左に進むと90分コースになります。なお、120分コースは、ここを起点にこの先の池塘までの往復になります。駐車場から約60分、60分コースの分岐十字路から約30分です。
僕は真っすぐ進みました。あまり人が通っていないのか、少し荒れた木道です。
こちらはほとんど人が来ていません。
ですが、この池塘に注目してください。池からポコッと黄色い丸い花が浮かぶように生えています。
拡大するとこんな感じ。この花は「オゼコウホネ」という珍しい植物です。氷河時代の生き残りの花と言われ、今のところ尾瀬とここ弥陀ヶ原湿原でしか見ることができないそうです。この「オゼコウホネ」を見に来るだけでも価値があります。「オゼコウホネ」の花暦は例年7月下旬から8月上旬です。
この「オゼコウホネ」を見ることができる池塘で行き止まりになっています。来た道を戻ります。なお、分岐点からこの池塘まで片道10分程度です。
途中、このような看板があり、それぞれの説明が書かれています。
分岐点から通常の道に戻り、月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所を目指します。
ガスから雨に天候が変わりました。めまぐるしく天候が変化しますので、防水・防風のジャンパーは必携です。
木道の脇には黄色い大きな花が群生しています。
パッと視界が開け、月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所が正面に見えてきました。
もう少しで月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所に到着!
最後の上り坂。ニッコウキスゲが心を癒してくれます。
トンボが飛び回っていました。
月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所に到着。駐車場から約1時間40分でした。
月山に登る時、必ず無事登山できるように参拝しています。
おみくじにもトンボが羽を休めていました。
さぁ、駐車場へ帰りましょう。月山中の宮・御田原神社/御田原参籠所まで10分程度です。下り坂ですので注意して進みましょう。晴れていれば右側に鳥海山、正面に庄内平野が見えるのですが...。
月山八合目・弥陀ヶ原湿原は高山植物の宝庫
弥陀ヶ原湿原のお花畑は百数十種類の高山植物が咲き誇ります。
弥陀ヶ原湿原の花期を参考まで。
パンフレットに記載された「弥陀ヶ原湿原の花暦」を書き出しました(50音順)
- イワイチョウ:7月上旬
- イワカガミ:6月中旬~8月
- ウズラバハクサンチドリ:7月上旬
- ウラジロヨウラク:7月上旬
- エゾオヤマリンドウ:8月中旬~9月
- オゼコウホネ:7月下旬~8月上旬
- キンコウカ:7月上旬~下旬
- コバイケイソウ:7月~8月
- サワラン:7月上旬~8月中旬
- チングルマ:7月上旬
- トキソウ:6月下旬~7月
- ニッコウキスゲ:7月
- ハクサンチドリ:7月上旬
- ヒナザクラ:7月上旬
- ミズバショウ:7月
- ミヤマヒナホシグサ:7月上旬~8月中旬
- モウセンゴケ:6月下旬~8月
- ヨツバシオガマ:7月~8月
- ワタスゲ:6月(花)・7月上旬(果穂)
月山八合目・弥陀ヶ原湿原の注意事項
- 登山期間は7月1日~10月上旬です
- 弥陀ヶ原湿原はほぼ木道を歩きます
- 木道は雨天時、雨天後の濡れた状態では滑りやすいので大変危険です
- 雨が降っていても木道では傘をさしての歩行はやめましょう。転倒する確率大です
- 木道の坂道部分も歩幅が合わないと滑って転倒しますので注意が必要です。坂道は細い横棒が取り付けられていますので、横棒に足を合わせて置いてスリップしないように歩くことをおすすめします
- 木道はところどころ整備不良のところがありますので十分注意してください
- 晴れていても突然雨が降ってくるほど天候が変わりやすいので、雨具を必ず持っていってください(傘はダメ!!!)
- 湿原内には立ち入り禁止です。木道は左側通行です
※訪問の際は、必ず最新情報を入手した上で行きましょう!
月山レストハウス
月山八合目駐車場に面して月山レストハウスがあります。
月山レストハウスでは、食事、お土産販売を行っています。
食事はそば、うどん、カレーといった軽食系です。
僕は月山カレー(850円)をいただきました!意外や意外、とても美味しかったです!
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「弥陀ヶ原湿原はいいとこにゃん」鶴岡市の常宿の農家民宿の猫ちゃんより。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。