北海道の「綺麗な湖」集めました! 各湖の見どころや体験できる内容は?

北海道 湖

広大な面積を誇る北海道には、自然や建造物など、たくさんの見どころがあります。もう、ありすぎて困るほど。そこでこの記事では、行けば感動すること間違いなしの綺麗な湖にスポットを当ててみました。湖は、海とはまた違った水の表情に触れられるだけでなく、どこか神秘的なムードも感じられます。

気になる湖をチェックして、北海道旅行の際はぜひ立ち寄ってみてください。

目次

<1. 摩周湖>

<2. 阿寒湖>

<3. 洞爺湖>

<4. オンネトー>

<5. サロマ湖>

<6. 【番外編】北海道にある綺麗な池・沼>

1. 摩周湖

摩周湖
<出典元:写真AC

摩周湖は、道東の町・弟子屈町(てしかがちょう)の阿寒摩周国立公園にある湖です。大きさは、周囲が約20km、面積は約19.6平方km。アイヌ語で「カムイトー(神の湖)」とも呼ばれるこの湖は、太古の火山活動により生じた巨大な窪みに水がたまって生まれました。このような窪みを「カルデラ」といい、摩周湖は、カルデラ湖に分類されます。

水深は、最大で約212mとかなり深いのですが、特筆すべきはその透明度。その澄んだ水が映す空の青は、言葉にできないほどの美しさです。

その美しさを保ち続けている理由のひとつが、摩周湖には、水が注ぎ込む川や流れ出す川がないこと。また、カルデラ壁という傾斜の大きい壁に囲まれていることもあり、水辺に降りることができません。人が近寄ることができないため、外からの影響を受けることなく、一定の水質が保たれています。

かつて「霧の摩周湖」という曲がヒットしたこともあり、摩周湖というと「霧」というイメージを持つ人も多いようですが、常に霧がかかっているというわけではないことが長期の観察調査からわかっています。

摩周湖の見どころ

裏摩周展望台
<出典元:写真AC

摩周湖の見どころは、何と言っても「摩周ブルー」とも称されるその青さです。これは、世界一、二を争う透明度だからこそ。また、ほかの何者の影響も受けない神秘的なたたずまいにも、厳かなものを感じさせられます。

摩周湖には、「第一展望台」「第三展望台」「裏摩周展望台」という3つの展望台があります。第二展望台がないのは、現在は閉鎖されているためです。いちばん人が多く訪れるのは第一展望台で、レストハウスも併設されています。裏摩周展望台は、3つの展望台の中ではいちばん低い位置にあります。車がないと行きにくいのですが、より水に近づきたいなら、こちらがおすすめ。

摩周湖で体験できるアクティビティ

摩周ブルー
<出典元:写真AC

摩周湖では、湖面はもちろん、水辺に立つこともできません。そのため、湖で体験できるアクティビティはないのですが、周囲の自然も含めたステキな景観に触れられること、フォトジェニックな場所であることが、最高のアクティビティといえそうです。

摩周湖へのアクセス方法

公共の交通機関を利用する場合は、釧網本線のJR摩周駅から摩周湖第一展望台行きのバスに乗車して、約30分ほどです。第三展望台、裏摩周展望台へは、観光タクシーや観光バスの利用が便利。冬は路線バスの本数も減るので、出かける季節に合わせて情報を収集すると良いでしょう。

2. 阿寒湖

阿寒湖
<出典元:写真AC

阿寒湖が位置するのは道東の釧路市で、阿寒摩周国立公園の一角をなしています。周囲が約26km、面積は約13平方km。先ほど紹介した摩周湖と同様、火山の爆発によりできた窪みに水がたまったカルデラ湖に分類されます。

そんな阿寒湖を語るときに外せないのが、特別天然記念物のマリモです。マリモは球形に成長する藻の一種で、阿寒湖に生息することで知られていて、お土産としても大人気。ヒメマスなどの釣りにいそしむ人の姿も多く見られるほか、湖面が凍結する冬場は、ワカサギ釣りのメッカとして賑わいます。さらには、スケートやスノーモービルなど凍結した湖面を利用してウインタースポーツが満喫できます。

阿寒湖の見どころ

まりも
<出典元:写真AC

阿寒湖の内側には、「大島」「小島」「ヤイタイ島」「チュウルイ島」という4つの島があります。チュウルイ島にはマリモの展示観察センターがあり、遊覧船で立ち寄ることができるので、ぜひ足を運びたいところです。

また、雄阿寒岳(おあかんだけ)を擁する阿寒湖の周りは、自然豊か。春夏秋冬、その季節ならではの装いで迎えてくれます。4つの島も含め、遊覧船で巡りながら眺める雄大な自然には圧倒されるばかり。冬季は湖全体が凍り、それも見逃せない光景のひとつです。春先には、割れ始めた氷の中を船に乗って進むクルーズも運行され、訪れる季節それぞれの魅力があります。

阿寒湖で体験できるアクティビティ

阿寒湖 看板
<出典元:写真AC

阿寒湖には魚が生息しているので、のんびりと釣りを楽しむことができます。また、カヌーなどのアクティビティも充実しており、さらに冬季はワカサギ釣り、スケートやスノーモービルなど自然の氷を利用した貴重な体験も。

さらに阿寒湖周辺は観光地として整備されているので、ハイキングやサイクリング、渓流釣り、温泉など、好みのスタイルで過ごすことができます。

阿寒湖へのアクセス方法

公共の交通機関を使う場合は、JR釧路駅からバスに乗車して約2時間10分。釧路空港からは、観光タクシー利用のほか、ホテルなどの無料送迎バスでおおむね1時間程度となっています。無料送迎バスは、宿泊予約時に確認して席を確保しておくと安心です。

3. 洞爺湖

洞爺湖
<出典元:写真AC

支笏洞爺(しこつとうや)国立公園の中心をなす洞爺湖は、洞爺湖町(とうやこちょう)と壮瞥町(そうべつちょう)にまたがる大きな湖です。周囲は約43km、面積は約70.7平方kmで、水面標高は約84m。厳寒期にも凍らない不凍湖としても広く知られています。成り立ちは約11万年前の火山噴火によるもので、カルデラ湖に分類されます。

湖の中央に見える4つの島は、5万年ほど前に起きた湖底火山の噴火により盛り上がった溶岩ドームが固まったものとされています。人の手が入らない自然が残る島で、それぞれ「大島」「観音島」「弁天島」「饅頭島」という名前がついていますが、総称して「中島」と呼ばれています。冬以外は、中島へ遊覧船で渡ることができ、ウォーキングや植物観察が楽しめるほか、野生のエゾシカに出会えるチャンスも。北海道の自然が満喫できます。

洞爺湖について詳しくは「温泉だけじゃない!洞爺湖観光と絶品グルメ」の記事もご覧ください。

洞爺湖の見どころ

まず堪能したいのが、壮大な景観です。その神秘に満ちた姿は「湖には美しい女神がすんでいる」という伝説を生んだほど。さらにその伝説では「あまりにも女神が美しいため、湖におぼれた男性は再び陸に上がることはない」といわれており、それほどの美しさが洞爺湖にはあるのです。

洞爺湖のシンボルともいえる4つの島からなる中島には縄文時代の遺跡があり、タイムスリップしたような気分を味わえます。また、独自の生態系を持つといわれているエゾシカが観察できる点も見どころといえるでしょう。

もうひとつ見逃せないのが、洞爺湖の周囲に配置された彫刻です。「とうや湖ぐるっと彫刻公園」として整備された園内で、個性あふれる作品をみることができます。

洞爺湖で体験できるアクティビティ

洞爺湖 カヌー
<出典元:写真AC

洞爺湖では、カヌーやカヤック、今人気のSUP(スタンドアップパドルボード)などのウォータースポーツを体験することができます。また、自然の景観と彫刻を楽しみながら、湖を1周するウォーキングを楽しむこともでき、歩く速さにもよりますが、8時間前後のコースとなっています。まる1日の時間が取れるのであれば、チャレンジしてみる価値アリです。

洞爺湖へのアクセス方法

札幌駅前のバスターミナルから洞爺湖温泉までは約2時間50分。電車の場合は、JR札幌駅から特急電車で洞爺駅まで1時間40分前後、洞爺駅から洞爺湖までは、バスまたはタクシーを利用して20分前後です。

4. オンネトー

オンネトー
<出典元:写真AC

オンネトーは、阿寒摩周国立公園のいちばん西に位置する小さな湖です。周囲は2.5km、面積は約0.2平方km。雌阿寒岳(めあかんだけ)が噴火をしたとき、その西を流れる螺湾川(らわんがわ)が堰き止められてできた湖で、堰止湖に分類されます。名前の由来は「大きな沼」「年老いた沼」を意味するアイヌ語。

静かな水をたたえるオンネトーですが、季節や天候、見る角度や時間帯によって湖面の色が変わるという特徴があります。そのため「神秘の湖」「五色沼」との異名も持つほど。青を基調としたクリアブルー、ダークブルー、エメラルドグリーンのほか、湖岸の木々の色を映し出す姿は何とも言えず神秘的で吸い込まれそうです。

オンネトーの見どころ

オンネトー 神秘の湖
<出典元:写真AC

いちばんの見どころは、やはり水の色の変化。同じ場所でも時間によって色が変わりますから、できればゆっくり時間をとって滞在することをおすすめします。もちろん、場所を変えながら色の変化を鑑賞するのも趣があります。

また、季節でいうなら、秋の紅葉はぜひとも見ておきたいところです。北海道の中でも有数の紅葉スポットとして名を馳せているほどで、周囲の山の木々が色づく10月がいちばんおすすめの時期。揺らぐことのない湖面に映る紅葉の美しさは、絶景中の絶景です。

オンネトーで体験できるアクティビティ

オンネトーでは、湖の生態系を保護するため、カヌーなどのウォータースポーツは禁じられていますが、散策コースはいくつか整備されています。どれも1~2kmほどの距離なので、好みのコースを歩いてみてはいかがでしょうか。

もう少し本格的に歩きたいという人には、雌阿寒岳の登山コースがおすすめ。冬場もスノーシューで歩くことができますし、迫力ある滝、オンネトー温泉など、豊かな自然を満喫できます。休憩は、オンネトー茶屋で。茶屋のオーナーに、オンネトーの魅力や絶景スポットを教えてもらうことも楽しみのひとつです。

オンネトーへのアクセス方法

公共の交通機関を利用する場合は、JR釧路駅から阿寒バスで、終点の「阿寒湖バスターミナル」まで約2時間。タクシーを乗り継いで20分ほどの距離です。

5. サロマ湖

サロマ湖 看板
<出典元:写真AC

北海道東部に位置し、オホーツク海と細長い砂州(さす)で隔てられた湖がサロマ湖です。もともとは海でしたが、少しずつ積もった砂が仕切りとなり、湖を形成しました。そのような成り立ちから「潟湖(せきこ)」に分類されています。

ただし、完全に海と切り離されているわけではありません。海との出入り口として、砂嘴の一部が海とつながっています。そのためサロマ湖の水は、海水と淡水が入り混じった「汽水(きすい)」であり、水質で分類すると「汽水湖」になります。

北見市、佐呂間町(さろまちょう)、湧別町(ゆうべつちょう)にまたがり、周囲は約90km、面積は約152平方km。琵琶湖、霞ケ浦に次いで、日本で3番目に大きい湖として知られています。また、ホタテやカキ、ノリなどの養殖が行われていることも、サロマ湖を語るうえではずせない特徴です。

サロマ湖の見どころ

サロマ湖ワッカ原生花園
<出典元:写真AC

日本で3番目に広いとあって、湖が見渡せる竜宮展望台、サロマ湖口灯台、オートキャンプ場などが整備されています。砂州には北海道遺産に指定されている「サロマ湖ワッカ原生花園」があり、貴重な植物を観察することができます。ちなみにワッカというのは「水の湧くところ」を意味するアイヌ語です。

サロマ湖で体験できるアクティビティ

サロマ湖
<出典元:写真AC

湖では、カヌーやカヤックを体験することができます。そのほか、砂州でのウォーキングやサイクリング、雄大な自然の中で過ごすキャンプもおすすめです。

サロマ湖へのアクセス方法

公共の交通機関の場合は、JR網走駅から網走バスで約1時間のサロマ湖栄浦から徒歩で約20分です。

6. 【番外編】北海道にある綺麗な池・沼

湖ほどの大きさはないものの、北海道には、ぜひ立ち寄っておきたい綺麗な池や沼もありますので、番外編として紹介します。

白金(しろがね)青い池

白金青い池
<出典元:写真AC

北海道のほぼ真ん中、旭川市と富良野市にはさまれた美瑛町(びえいちょう)の人気スポットが、通称「青い池」で知られる白金青い池です。文字通り青い色をした池で「BIEI BLUE(ビエイ・ブルー)」とも呼ばれるその色は、写真愛好家はもとより、多くの観光客を魅了しています。

特徴は、季節や時間帯によってミルキーブルー、ライトブルー、エメラルドグリーンなど、青みが変わること。池の周りのカラマツとのコラボレーションが、美しい光景を生み出します。

おすすめの時間帯は、風がなく穏やかに晴れた午前中。できれば早めの時間帯のほうが混雑しません。午後の場合は、陽が傾き始める前のほうが、色合いの綺麗な写真を撮ることができます。いちばん人気の季節は夏ですが、秋の紅葉も見事ですし、水面が凍結する厳寒期に訪れてレアな姿を鑑賞するのも良いでしょう。

アクセスは、JR美瑛駅からバスかタクシー、レンタカーなどを利用して約20分です。

白金青い池について詳しくは「【北海道】世界的に有名!? 神秘的な景色が広がる「白金青い池」の魅力を徹底レポート」の記事もご覧ください。

神の子池

神の子池
<出典元:写真AC

神の子池があるのは、斜里郡清里町。周囲が220m、水深5mという小さな池ですが、抜群の透明度を誇る水、周囲の光景とあいまった人気スポットなっています。摩周湖から湧き出る地下水でできていると言い伝えられ、アイヌ語で摩周湖を意味する「カムイトー(神の湖)」から「神の子池」と呼ばれるようになったとのこと。

とても水が澄んでいるので、底に沈んだ倒木もはっきりと確認することができますが、朽ちることなく、まるで生きているよう。その理由は、水温にあります。年間を通じて8度という低さが保たれているため、水に触れても木が腐らないのです。その合間をぬって、赤っぽい斑点をもったオショロコマがかわいらしく泳ぎ回る姿も見ることができます。

最寄り駅はJR緑駅ですが、歩くと2時間半近くかかるので、アクセスするならタクシーかレンタカーの利用が便利です。摩周湖で紹介した展望台のひとつ裏摩周展望台からは、車で20分前後の距離になります。

大湯沼

大湯沼
<出典元:写真AC

温泉地として全国的にも名を知られている登別市にある大湯沼は、ただの沼ではありません。「大湯」という名称からピンとくる人もいるかもしれませんが、大湯沼は硫黄のにおいが漂う温泉が噴出する沼なのです。

日和山(ひよりやま)が噴火したときにできた沼で、深さは約22m、周囲は約1kmのひょうたん型をしています。お湯の表面温度は40度~50度ですが、深いところの温度は120度~130度にも達します。これだけの規模の湯の沼は非常に珍しく、研究者たちの間でも貴重な存在になっているとのこと。

沼のすぐそばに行くこともできますし、設置されている展望台から全景を見渡すこともできます。お湯に触れてみたい場合は、大湯沼から流れ出たお湯を使っている足湯へどうぞ。

公共の交通機関によるアクセスは、JR登別駅から登別温泉行のバスで終点まで約15分、そこから徒歩で30分、もしくはタクシーで5分ほどです。

見どころの多い北海道ですが、ぜひ今回紹介した綺麗な湖や池、沼にも立ち寄ってみてください。どの湖も写真映えはばっちりですし、水の色や静かなたたずまいが、旅行の思い出にステキな彩りを添えてくれること間違いなしです。

一緒に読みたい「北海道の●●」の記事

関連記事

北海道」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『北海道』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Ranking北海道記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

国内の人気観光地研究部

定番、流行、穴場、全国のあらゆる観光スポットをご紹介!

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!