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【コミュニティホテル&ホステル WeBase 高松】 泊まるだけじゃない!●●基地としての過ごし方の提案。
こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。
ホテルは旅行や出張で泊まるところ?
その通りです。しかし、単に泊まるだけでなく、その場所が居心地のいい時間を過ごせる場所であったら、なお嬉しいですよね。
今回は、これからの宿泊施設の姿として「こういうスタイルもありだな」と私が感じたホテルをご紹介します。それが「コミュニティホテル&ホステル WeBase 高松」です。
<WeBase 高松の外観>
市役所かホールのようなどっしりした造りで、高松の街を歩いていてすぐ目に入ってきます。
目次
- WeBase 高松がめざしていること
- WeBase 高松はこんな人におすすめ
- WeBase 高松の3つの魅力
- WeBase 高松のスタッフってどんな人たち?
- まだまだある!WeBase 高松の良いところ
- おまけ(個人的に「これはニクいな」と感じたポイント)
- WeBase 高松 まとめ
WeBase 高松がめざしていること
コミュニティホテル&ホステルWeBase 高松がめざしていること、それは「世界の若者に旅を!」です。
WeBase 高松は、お客さん(旅人)と地域を繋ぐ場であり、コロナで分断された人と人との心の距離を縮め、笑顔に、元気になってもらいたい、そんな思いで運営されています。
WeBase 高松のシンボル「SHIP'S CAT」
WeBase 高松には、あちこちに猫が現れます。
建物のど真ん中に宇宙飛行士のような大きな猫ちゃんがどーんと鎮座しています。エントランスへ向かうエスカレーター横にも大きな猫ちゃんが。。。
これらはSHIP'S CATと呼ばれています。
※SHIP'S CATとは?(We Base 高松の公式サイトから引用)
WeBase 高松のアイコンとして旅人や街の人々から愛されているのが、現代美術作家ヤノベケンジ氏とのコラボレーションにより制作された、巨大猫のパブリックアート「SHIP'S CAT」です。
WeBaseのコンセプトを体現する「SHIP'S CAT」のルーツは、大航海時代に遡ります。当時、猫は船を守り、疫病を防ぎ、船員の心の友となる旅の守り神的存在として、人々と共に世界中を旅しました。
ヤノベ氏の手によって今の時代に生まれ変わった「SHIP'S CAT」は、未来の希望を予兆し、安全や出会いを助ける守り神となり、混迷する社会においても人々や若者の旅を導いて欲しいという願いが込められています。
WeBase 高松のエントランス上部に設置された「SHIP'S CAT(Returns)」はいつも変わることなく人々を出迎え・見送り、また各客室に描かれ「SHIP'S CAT」はお客様の旅時間を温かく見守ってくれることでしょう。
ホテルとホステルの違いとは?
ホテルは、部屋の中すべてがプライベートスペースですが、ホステルはベッドの上だけがプライベートスペースで、それ以外(トイレ、シャワーなど)は共用となります。WeBase 高松はホテルとホステル(ドミトリー)の両方のタイプの部屋、ドミトリーを兼ね備えている複合型施設です。
WeBase 高松のお部屋は、13タイプ233室あります。今回私が泊った部屋は、ビジネスシングルルーム(1泊8,000円~)です。
<ビジネスシングルルームの内観>
ベッド脇に猫ちゃんが見守っています。部屋は充分な広さでした。いわゆるシティホテルのシングルルームにしては広いな、そんな印象を持ちました。
その他の部屋の詳細については、こちらに詳しく掲載されていますのでご覧ください。
We Base高松はこんな人におすすめ
次の要素を大事にしたい人に、WeBase 高松はぴったりでしょう。
【WeBase 高松が選ばれる理由】
- コスパは大事。しかし安かろう悪かろうでは困る。機能面も大事にしたい
- 単なる泊まる場所ではなく、情報収集&発信の基地になってくれたら嬉しい
- ホテルスタッフや他の旅人との適度な情報交換、ふれあいもある程度は楽しみたい
- ガイドブックに載っているようなありきたりの情報だけじゃなく、地元の人ならではの耳より情報が欲しい
WeBase 高松の3つの魅力
WeBase 高松の魅力はたくさんありますが、私が実際泊まってみて感じたWeBase 高松の「他のホテルと比べてここがいい!」という3つのポイントがこちらです。
(1) コミュニティラウンジ
2階のロビー横にあるコミュニティラウンジがイチオシです。116席、320平米の広さを誇り、カフェ(持ち込み可)として、ワーキングスペースとしてサロンとして、自由に活用できます。
ホテル外のカフェに足を運ばなくても、ホテル内でリーズナブルに心地よい空間と時間を過ごすことができます。
個人的には、自然光が差し込んでくる席がおすすめです。
柔らかな光が天窓から差し込んできます。こういうところってなかなか無いと思いませんか。
気持ちはゆったりくつろいで、仕事や勉強もはかどりそうな空間です。
(2) 朝食ブッフェ(宿泊料金とは別。大人1,000円、7~12歳700円)
見てください。1,000円でこの豊富な品揃えです(季節によりメニューは変わります)。
真ん中のブロッコリーのフリットは美味しかった!サクサクした食感で中はジューシー、初めて食べた味でした。
ホテルオープン当初、朝食はごくシンプルだったそうですが、ゲストの声を聴き、現在のスタイルに変えたそうです。
「一日の始まりとして、元気・パワーをチャージしてほしい」という思いを込めてブッフェ形式の朝食にリニューアル。朝食によってホテルの印象って変わりますよね。手作りの料理や、ホテルの総支配人自らが育てた自家栽培野菜も並びます。
朝からたっぷりの新鮮野菜をワシワシと食べられます。
さすが香川県。自分で作るセルフ式のうどんも備わっていました。こういうのって楽しいんですよね~。
出汁の効いた本格的な美味しいうどんでした。
外食は一般的に濃い味つけの料理が多いですが、WeBase 高松の朝食は優しい味で、家庭的な、体に良さそうなメニューが並びます。
「これで1,000円(大人料金)はコスパすごい!」と地元に住んでいる人も週末食べにくるほどの人気なのだそう。
(3) フレンドリーなスタッフ
ホテルには接客業務を学んだスタッフが揃っていますが、WeBase 高松のスタッフは他のホテルとはちょっとユニークです。詳しくは次章にて。。。
<チェックインカウンター>
WeBase 高松のスタッフってどんな人たち?
ホテルスタッフというと、ホテル専門学校や大学の観光学科でホテル業務を学んだ人たちというイメージがあるでしょう。
しかしWeBase 高松のスタッフは、総支配人を除き、ホテル業の経験のない人ばかりです。スタッフの前職は、旅行社、占い師、パイロットなど変わり種の人たちが多いそうです。そして全般的に若いスタッフが多い。
「えっ!それって大丈夫なの?」と感じるかもしれません。
WeBase 高松の特徴として「ホテル接客の常識に囚われないサービス」というものがあるのです。どういうことか、というと「これをやったらゲストが喜ぶんじゃないか」というスタッフの視点が大切にされているということです。そしてそれを受け入れ、やってみさせるというホテルの姿勢も。
例えば、ロビー横にあるお子さん向けのお絵描きボード。
チェックインの待ち時間等に退屈そうにしているお子さんをスタッフがみて「自由にお絵描きできるボードがあれば退屈せずに遊べるんじゃないか」と思いつきました。そして実際にボードを置いてみたところ、子供たちがその場から離れなくなってしまうほど人気になったそうです。お絵描きボードの向かいには絵本コーナーも作りました。
例えば、コミュニティラウンジのテーブルにはこういう気配りが。
小さなお子さんがおでこをぶつけてもケガをしないよう、テーブルの角に樹脂のクッションが付けられていました。こういう細かい所への顧客目線が垣間見えます。
さらに、ホテル入口脇にあるサイクルスタンド。
ホテルの外には駐輪場があります。しかし高級な自転車に乗っている人は外の駐輪場に置いておいて何かあったらと、とても気にされるそうです。そこで「それなら私たちスタッフの目につくところにサイクルスタンドを置けば安心なんじゃないか」と考え、ロビー内にスタンドを設置しました。
このようにきめの細かいお客さま目線から来るアイデアや「まずはやってみよう!」というスタンスは、他のシティホテルではあまり見られないように思います。このフレキブルな思考や行動力は、ホテル観光業の常識や慣例に縛られすぎない柔らかい頭、本当の意味でのお客さま目線から来ているのではないかと思いました。
女性専用フロアのお部屋のバスアメニティは、女性スタッフが使ってみて良かったものを採用
その他にも、女性専用フロアのお部屋に置いてあるドライヤーはダイソン製。そしてバスアメニティは、本部が決めたブランドに従うのではなく、女性スタッフが自分たちで実際に使ってみて良いと思ったものを選んでいるそうです。ちなみにWeBase 高松の女性専用フロアのバスアメニティは「プロバンシア(provinscia)」を採用しています。
女性専用フロアはとても人気で、このフロアのお部屋から予約は埋まっていくそうです。
無料のお夜食のレベルの高さ
WeBase 高松では、お夜食に「お茶漬け」が供されます(無料・50食まで)。
このお茶漬け、出汁にすごいこだわりがあって、スタッフが納得した出汁ができるまで何度も何度も試食を繰り返して、ようやくできあがったそうです。(無料なのにそこまで力を入れるってすごい!)
私もお茶漬けいただきました。うどん出汁のようにしっかり旨味が効いた深みのある味で、量もお夜食にちょうど良いサイズでした。
「さぬきうまいもんコンシェルジュ」
ロビー脇の黒板には、ありきたりの情報ではない、スタッフが実際に食べてみて、心からお薦めしたいお店や料理が書かれています。
この手作り感、いいですねぇ~。
また、WeBase 高松の公式サイト内には「高松の正解」というコーナーがあります。
そこにはありきたりの情報ではなく、ゲストに高松の街を存分に楽しんで欲しいという気持ちに溢れたブログが載っています。取り上げたお店の思い、こだわりを実際にお店を取材し、スタッフが感じた生の情報が載っています。「高松の正解」とは「これが本当の高松なんですよ」という思いが込められているのです。
まだまだある!WeBase 高松の良いところ
- 抜群の立地を誇る(高松市繁華街の中心の瓦町)
- ベッドはシモンズベッドを使用(一部を除く)
- 万全のセキュリティ
エレベーターに乗ると階数ボタンの横の黒いボードにカードをかざすと、自分が泊まる階と共用スペースのある10階のみ点灯します。それ以外の階には立ち入れないのです。
- 10階の共用エリア:ミニキッチン、テーブル、ランドリー、漫画コーナー
<ミニキッチンとテーブル>
高松市街を一望できます。まるでここに暮らしているかのような雰囲気です。
<ランドリー。長期滞在者にはありがたいサービスですね>
エレベーターの扉が開くと、どどーんと漫画の棚が。ここから動けなくなりそうです笑。
- 瀬戸内国際芸術祭2022の認定案内所に選定された
WeBase 高松が単なる宿泊施設ではなく、旅人と地域をつなぐ場、情報発信基地たる所以ですね。
おまけ(個人的に「これはニクいな」と感じたポイント)
ベッドの上に、ちょっとした物を置けるスペースがあるんです。ここにテレビのリモコン、スマホ、眼鏡などを置けるのは、私的にはポイント高いです。デザインを重視したホテルでは、ベッド元がすっきりしていて物が置けないことが多く、不便を感じていました。痒い所に手が届くしつらえです。
WeBase 高松 まとめ
初めてこの施設を知った時、若者向けの、ポップでファンキーなホステルという印象を持ちました。しかし、ヤングファミリーやビジネス客、シニア層も多く宿泊しておられるようです。私も実際に泊まってみて、幅広い客層を受け入れるWeBaseの懐の深さを感じました。
地元にお住まいの方もコミュニティラウンジや朝食を利用する人も多いのがわかります。ここの心地よさに替わるカフェはなかなかないでしょう。
ホステルと聞くと、私なんかは昔のユースホステルを想起して、プライベートが確保できないのでは?と心配する部分がありました。しかし、使い方は自分次第。他の人とあまり交流したくない、放っておいて欲しいという人はそのスタンスで何も問題ありません。自分が過ごしやすいスタイルで過ごせます。今の、これからのホステルの活用の仕方は、ずいぶん変わってきていると感じました。
・・・何か褒め言葉ばかり並んでるって感じましたか?
「ここはちょっと・・・」と感じた点を強いて挙げるとすれば、ユニットバススペースは狭いです。特に体の大きな私は、トイレの便座に座るとドアを閉じられませんでした。実際泊まった人の口コミにも狭いという感想が挙がっていました。
<ビジネスシングルルームのバスルーム>
この建物はもともと別のホテルで、構造上の問題もあり、簡単に改善はできないようですが、2021年7月にオープンしたスーペリアツイン、コンフォートツイン、コンフォートダブルは、洗い場、洗面台、トイレが独立している広い造りになっているので、そこを重視したい方はそちらのお部屋をおすすめします。
以上 私が実際に泊まってみて感じた印象をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
「もう一度泊まりたいと思うか?」と訊かれたら「はい、泊まりたいです」と答えます。
豪華ホテルとは別ジャンルですが、総合評価としてとても満足できる内容と価格でした。コミュニティラウンジと朝食だけでもWeBase 高松を利用する価値があります。
高松にお出かけの際には、ぜひコミュニティホテル & ホステル WeBase 高松をおすすめします。
We Baseは、現在日本に5か所(鎌倉、京都、高松、広島、博多)あります。
We Base 高松 基本情報
- 住所:香川県高松市瓦町1-2-3
- TEL:087-813-4411
- アクセス:高松琴平電気鉄道 瓦町駅から徒歩6分
- 公式サイト:We Base 高松
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。