傷心旅行の行き先はどう選ぶ? 癒される旅行先10選付き

あくびする猫

つらいことや嫌なことがあったとき、「何もかも忘れてどこか遠くへ行きたい」と思ったことはありませんか? 傷心旅行は、そんなささくれだった気持ちや傷ついた心を癒し、新しい気持ちで今後に向き合う活力を与えてくれるものです。行き詰まったと感じたときは、思い切って旅に出てみれば、案外自分の悩みがちっぽけに感じられるかもしれません。

明日への活力をもらえる、傷心旅行におすすめの国内旅行先10ヶ所を紹介します。

目次

<1. 傷心旅行とは>

<2. 傷心旅行におすすめの旅行先10選>

1. 傷心旅行とは

「傷心旅行」とは、失恋などつらいことや嫌なことがあったときに、傷ついた心を癒すために出かける旅行のこと。つらいことがあったときは「何もしたくない」「誰にも会いたくない」という心境になることもあります。そんなときこそ、旅に出て非日常の環境に身を置くことで、スムーズに気持ちを切り替えられることがあります。

美しい景色を見たり、おいしいものを食べたり、温泉やリゾートで癒されたり...そんな傷心旅行はつらい出来事のストレスを和らげ、前に進むエネルギーを与えてくれたり、新たな目標を見つけるきっかけになったりすることも。

傷心旅行はいわば、つらい現実から一度離れてみることで、物事に区切りをつける旅といえるでしょう。ゆっくり自分と向き合うという意味で、傷心旅行には一人旅が選ばれることが多いですが、信頼できる友達と思いっきり非日常を満喫するのも良いものです。

2. 傷心旅行におすすめの旅行先10選

傷心旅行には、自然のエネルギーをもらえる場所や、癒しの温泉・リゾート、スピリチュアルなパワーをもらえる場所などが最適。動物好きな人は動物とめいっぱいふれあえる旅先も良いですね。

2.1 函館(北海道):異国情緒を味わってリフレッシュ!

函館
<出典元:写真AC

函館は、道南地方にある観光都市。横浜・長崎とともに日本を代表する国際貿易港として栄え、モダンな西洋文化をいち早く取り入れてきた「ハイカラさんの町」でもあります。

それだけに、函館の町にはレンガ造りの建物や洋館などヨーロッパの影響をうかがわせる建物が点在。中でも元町地区には、ノスタルジックな洋館や教会が集まっており、石畳の道と教会のコントラストはなんともフォトジェニック。国の重要文化財に指定されている「函館ハリストス正教会」など、異国情緒あふれる教会を訪ねてみましょう。

旧イギリス領事館では、領事が住んでいた当時の様子を再現した部屋が見学できるほか、本格的な英国式アフタヌーンティーも堪能できます。

海に向かってまっすぐ伸びる八幡坂(はちまんざか)は、港町函館を象徴するスポット。「観光で訪れたい日本の坂」で第1位に選ばれたこともあり、たびたびドラマやCMのロケ地にもなっています。

函館といえば、「世界三大夜景」のひとつに数えられる、函館山からの夜景も有名ですよね。両側に海があり、海岸線がくびれを描く函館特有の夜景は情緒たっぷり。もちろん、昼間に訪れても爽快な絶景が広がっています。

日本にいながらにして心地良い異国情緒が味わえる函館は、よどんだ心をリフレッシュさせてくれる場所。カメラ片手に、気ままな散策を満喫しましょう。

2.2 田代島(宮城):たくさんの猫に癒される

田代島
<出典元:写真AC

宮城県石巻市に属する田代島は、世の猫好きのあいだでは有名な「猫の島」。周囲約11kmの島に130匹以上の猫が暮らしているといわれ、住民の数よりも猫の数のほうが多いんです。

石巻駅からバスとフェリーを使って行くことができ、フェリーを降りたらさっそく風光明媚な島でのんびり暮らす猫たちとの出会いがまっています。

田代島が「猫の島」と呼ばれるのは伊達ではなく、猫の神様を祀る「猫神社」まであるほど。その昔、田代島の漁師たちは猫の行動から漁の良し悪しを判断していたといいます。それだけ、この島では古くから猫と人間が共存してきたということですね。

小中学校の跡地を利用した「田代島にゃんこ共和国 島のえき」は、軽食やお土産などを販売している休憩処。猫たちと自由に遊べるよう、猫じゃらしも用意されており、猫たちのかわいらしさに時間を忘れて夢中になってしまうでしょう。

田代島は、人なつっこい島猫たちとの素朴なふれあいが魅力。マイペースに暮らす猫たちの愛くるしい姿は、猫好きにとっては最高の癒しになること間違いありません。

2.3 高尾山(東京):気軽に行ける傷心旅行先?

高尾山
<出典元:写真AC

東京都八王子市にある高尾山は、東京23区から最も気軽に行けるハイキングスポットのひとつ。

都心からわずか1時間ほどの場所にありながら、豊かな自然が残る高尾山は、忙しい日常から離れて気分転換するのにぴったりの場所。思い立ったら日帰りもできる手軽さが、傷心旅行の行き先としてもちょうどいいのです。

高尾山には信仰の場としての側面もあり、中腹には「東京屈指のパワースポット」といわれる髙尾山薬王院が。1200年の歴史をもつ由緒あるお寺で、ご本尊の「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」を守る従者が天狗であることから、境内のあちこちで天狗の像を目にすることができます。山をバックに見る天狗の像は、ここが俗世とは切り離された場所であるような、ミステリアスなムードを漂わせています。

その他にも、高尾山にはたこのような足をもつ「たこ杉」、1段のぼるごとに煩悩が1つ消えるという「男坂」など、パワースポットがそろい踏み。心が疲れているときこそ、自然や神秘のエネルギーがより強く感じられるかもしれません。

高尾山では、ケーブルカーやリフトを利用すれば一気に中腹まで行くことができ、そこから山頂までは45分~1時間程度。体力にあまり自信がない人でも、無理なく登山にチャレンジできます。

2.4 箱根(神奈川):温泉で思う存分ゆっくりと

箱根
<出典元:写真AC

東京から気軽に行けるヒーリングスポットのひとつが、神奈川県の箱根。心安らぐ芦ノ湖の風景や富士山の雄大な眺望を楽しんだり、個性豊かなミュージアムを訪ねたり...気分やスタイルに合わせて選べる多彩な過ごし方が人気の理由のひとつです。

箱根でも特に人気の高い観光スポットが、大地のパワーを体験できる大涌谷(おおわくだに)。かつて「地獄谷」と呼ばれていた大涌谷は、約3000年前の箱根火山の爆発によってできた爆裂跡で、今も火山活動を続ける箱根山の息吹が感じられる場所。現在もあちこちで硫化水素を含む噴煙が上がっており、ロープウェイからは、大迫力の谷底や芦ノ湖の絶景が堪能できます。

もちろん、箱根といえば温泉は外せません。国内有数の温泉地である箱根には345ヵ所もの源泉があり、肌にやさしいアルカリ性単純温泉から、保湿効果の高い塩化物泉、生活習慣病や皮膚病に効果があるといわれる硫黄泉など、泉質もバリエーション豊富。

古い歴史をもつ温泉地だけに宿のレベルも高く、日本のクラシックホテルの先駆けとなった「富士屋ホテル」や、芦ノ湖畔のモダンな温泉宿「箱根・芦ノ湖 はなをり」など、箱根ならではの情緒やおもてなしが体験できる宿が目白押しです。

普段、一人旅の宿泊費は節約しがちでも、傷心旅行ではちょっと奮発して良い宿に泊まって思いっきり自分を甘やかしてあげるのも良いかもしれません。自然に囲まれ、ゆっくり自分と向き合う時間を過ごしたいものですね。

2.5 上高地(長野):心の洗濯にぴったり!

上高地
<出典元:写真AC

上高地(かみこうち)は、長野県松本市にある標高約1500mの山岳景勝地。国の特別天然記念物にも指定されており、日本中のハイカーの憧れの地となっています。

上高地は「心の洗濯」にぴったりの旅先。山と水が織り成すどこまでも爽快な風景を見ていると、ネガティブな感情や心の疲れがすっと消えていくようです。

上高地の代名詞にもなっているのが、大正池と明神池の中間地点にある河童橋。穂高連峰を背後にして梓川に架かる吊り橋は、人工物でありながら周囲の自然と絶妙に調和していて、絵はがきから抜け出してきたかのようです。

焼岳(やけだけ)や穂高連峰を映す水鏡に息を呑む大正池や、穂髙神社奥宮の境内にあり、神秘的な雰囲気が漂う明神池(みょうじんいけ)など、上高地はまさに水と緑の楽園。

滞在も上高地の楽しみのひとつで、登山客が泊まる素朴なロッジから、自然の中にぽつんとたたずむ温泉宿、歴史ある山岳リゾートホテルまで、宿の選択肢はさまざま。ヨーロッパの山小屋の趣を感じさせるリゾートホテルに泊まれば、プチ海外気分も味わえます。

2.6 嵐山(京都):個性豊かな寺社めぐり

嵐山
<出典元:写真AC

京都市西部の嵐山は、京都を代表する景勝地。歴史ある寺社と美しい自然が織り成す四季折々の風景が、旅人の心をとらえます。

とりわけ、大堰川(おおいがわ)に架かる渡月橋(とげつきょう)は、風光明媚な嵐山のシンボル。鎌倉時代に亀山上皇が「くまなき月の渡るに似る」と表現したことから、その名がつきました。

嵐山の寺社仏閣を巡るなら、まず見ておきたいのが天龍寺。京都五山の第一に数えられる名刹(めいさつ)で、嵐山や亀山・小倉山を借景(しゃっけい)とした壮大な池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)は見事。「古都京都の文化財」として、世界遺産にも登録されています。

その他にも、嵐山には縁結びで知られる古社「野宮神社(ののみやじんじゃ)」やわびさびを感じさせる紅葉の名所「常寂光寺(じょうじゃっこうじ)」、パワースポットとして有名な「華厳寺(鈴虫寺)」など、個性豊かな寺社が勢ぞろい。写真好きなら、「竹林の道」や「キモノフォレスト」といった人気のフォトスポットもおさえておきたいところです。

連休や観光シーズンには多くの観光客でにぎわう嵐山ですが、朝晩は昼間のにぎわいが嘘のように静か。傷心旅行で嵐山を訪れるなら、嵐山に泊まって朝晩の情緒をじっくりと味わってはいかがでしょうか。

2.7 奈良:女性一人の傷心旅行におすすめ

奈良
<出典元:写真AC

いわずと知れた日本最古の都、奈良。お隣の京都に比べ静かでのんびりとした空気が流れる奈良は女性の一人旅にも最適で、数年前から一人でふらっと奈良を訪れる「奈良女子」が増えているのだとか。特に徒歩やレンタサイクルでまわれる奈良市街は、気負わない一人旅にぴったりです。

奈良の代名詞といえば、なんといっても東大寺の大仏。圧巻の大きさと威厳あふれるお顔には、人智を超えた包容力を感じずにはいられません。しかし、奈良のお寺のすごさはそれだけではありません。

100点以上の国宝や重要文化財を所蔵する興福寺、日本最古の寺院を起源にもつ元興寺(がんごうじ)、薬師如来坐像を囲むように十二神将立像(じゅうにしんしょうりゅうぞう)が安置されている新薬師寺など、奈良には時間をかけて巡りたい、スピリチュアルなエネルギーに満ちたお寺がたくさん。

静かに語りかけてくるような奈良の仏像を前にすれば、自然と心が浄化されたように感じられる、不思議な体験ができるかもしれません。

元興寺の旧境内を中心に広がる門前町「ならまち」を散策するのも、奈良旅行の醍醐味。江戸時代末期から明治にかけての町家が並ぶ情緒あふれる町並みに、おしゃれな古民家カフェやショップが点在する新旧の融合が魅力です。

歴史的建造物を利用したホテルやゲストハウスに宿泊すれば、ひと味違った滞在が楽しめますよ。

2.8 出雲(島根):縁結びの聖地

出雲
<出典元:写真AC

島根県出雲市にある出雲大社は、日本を代表するスピリチュアルスポット。縁結びの神様として名高い大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀っていることから、年間約600万人が訪れる「縁結びの聖地」となっています。

山に抱かれるようにしてひっそりとたたずむ出雲大社は、周囲の自然のパワーを取り込んだかのような、侵しがたい神聖さをたたえています。普段神様の存在を意識することはなくても、ここに来れば誰もが特別な空気を感じることができるはず。

神楽殿では、長さ13.6mにも達する日本最大級の注連縄(しめなわ)も必見。その素朴な力強さに、きっと勇気をもらえることでしょう。

出雲の見どころは出雲大社だけに終わりません。神話『国譲り』に登場し、「日本の渚100選」にも選ばれた稲佐の浜や、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)といったパワースポットに加え、日本海のパノラマを望む日御碕海岸展望所など、ドライブで訪ねたい美景スポットが点在しています。

傷心旅行先として、アクティブに観光するよりも、しっとり落ち着いた時間を過ごしたいなら、温泉宿で心身の疲れを癒すのも吉。出雲大社周辺にも温泉宿がありますし、「美肌の湯」として名高い玉造温泉(たまつくりおんせん)に足を延ばすのも良いでしょう。

2.9 松山(愛媛):日本最古の温泉で心も体も休ませる

松山
<出典元:写真AC

いで湯と文学の町、松山。ガタゴトと音を立てて走る路面電車が象徴しているように、松山は郷愁を誘うノスタルジックな空気感が魅力。町を歩くだけで、こわばった心がふっとほどけていくような感覚が味わえます。

コンパクトな日程で観光と温泉をセットで楽しめることから、女子旅スポットとしても注目が集まっています。

松山のシンボルが、「日本最後の完全な城郭建築」ともいわれる松山城。町を見下ろす連立式天守の堂々たる姿もさることながら、防衛目的の城としても優秀。松山城を見学する際には、攻め込んできた敵を惑わすさまざまなしかけにも注目してください。

松山城へのロープウェイ乗り場のほど近くには、「坂の上の雲ミュージアム」もあります。司馬遼太郎著『坂の上の雲』は、松山出身の3人を中心に、近代国家に向けて歩みを進める明治日本を描いた不朽の名作小説。『坂の上の雲』を読んでから訪れれば、感動もひとしおです。

観光を終えたら、道後温泉でリラックスタイムといきましょう。夏目漱石の小説『坊っちゃん』や万葉集も登場する道後温泉は、日本最古の温泉とされる温泉地。そのランドマークである「道後温泉本館」は、日本で初めて国の重要文化財に指定された公衆浴場でありながら今も現役。アーケードを抜けて道後温泉本館の壮麗な姿が目に入った瞬間、タイムスリップしたかのような感覚にとらわれることでしょう。

歴史の詰まった道後温泉は、浴衣でのそぞろ歩きがよく似合います。近年、道後温泉には一人でも泊まりやすいモダンで手頃なお宿が誕生しており、肩ひじ張らない気軽さが魅力。日本最古の温泉を傷心旅行先にして、心の澱(おり)も洗い流してしまいましょう。

2.10 沖縄:日常の閉塞感を忘れる傷心旅行先

沖縄
<出典元:写真AC

日本にいながらにして、海外のような異国情緒や開放感を味わえるのが沖縄。景色はもちろん、言葉や食文化も他の地方とは違うので、傷心旅行として日常の閉塞感を忘れるにはうってつけの旅先です。

オーシャンビューのリゾートホテルに滞在して、海の絶景を巡るドライブに繰り出すのはもちろん、那覇周辺を拠点に街歩きやローカルグルメを楽しむだけでも最高の気分転換になるはず。

一人旅なら、「焼き物ストリート」として知られる「壺屋(つぼや)やちむん通り」をお散歩して、お気に入りの一品を探すのも楽しいもの。首里城周辺の石畳の通りを歩いて、かつての琉球王国の面影を感じるのも良いでしょう。

波の上宮(なみのうえぐう)は、海沿いの断崖に建つ沖縄屈指のパワースポット。理想郷とされた「ニライカナイ」へ祈りを捧げる聖地だった場所で、厄除けや縁結びのご利益があるといわれています。波上宮の隣には「開運ビーチ」として有名な波の上ビーチがあり、参拝後に足を延ばすことでさらなるご利益が期待できるのだとか。

エメラルドグリーンの海のそばにたたずむ南国のパワースポットは、訪れるだけでも気持ちが明るくなりそうですね。

つらいことや嫌なことがあったときは、何もする気が起きないものですが、そんなときこそ気力を振り絞って旅に出ると、思わぬ出会いや発見があるかもしれません。停滞感を感じたときは、傷心旅行で心と身体を癒しませんか。

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