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世界最高!人が住む木造建築タワー
日本の法隆寺は世界最古の木造建築物として知られていますが、私の住むノルウェー内陸部の町ブルミュンダルにはなんと世界最高の木造建築物があります。首都のオスロからは車で北に1時間半ほどかかるので観光客はあまりいませんが、地元を含め近辺では有名なタワーです。そんな私の住む小さな町にある唯一?!の観光地をご紹介します(笑)
目次
ブルミュンダルの町
私は現在かなり知名度の低いノルウェー内陸部の小さな町、Brummundal(ブルミュンダル)に在住しております。人口はたったの1万人ほどですが、林業が盛んで緑の森と大きな湖に挟まれたこじんまりした町は、私の出身地である山と海に挟まれた神戸と少し似ているような気もします。町の中心には大きな川が流れておりその周囲に小さめのモールや病院、飲食店、公園などが全て集結しています。
<Brummundalnの街の中心地付近/画像:h-a.no(地元の新聞)より>
田舎町なのでその中心地だけならおそらく歩いて15分もあれば通りすぎることができる程度の規模です(笑)普段生活する分には必要なものは全て揃うし文句はありませんが、わざわざ海外から来る観光客は基本いませんでした。そう、そのMjøstårnet という世界最高木造ビルができるまでは・・・!
Wood Hotel Mjøstårnet
>>>Wood Hotel by Frich's公式HPはこちら
魅力的な木造建築
ウッドホテル、ミョーストーネという通称で親しまれている地元の名物タワーが現在世界で1番高い木造建築物です。それまではカナダ、バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学の学生寮がトップでしたが、ミョーストーネはその50mをさらに上回る85mの高さです。この建築物はホテルとアパートを併用していてフロアは全部で18階あります。地元出身の事業者によって、近隣の森からの木材を使用して建てられました。
このタワー、なんといっても1番の魅力はその眺め!ノルウェー最大のミョーサ湖に隣接しているため、ホテルやアパートの窓からの景色は圧巻です。天候にもよりますが、湖なので波がほぼなく、空や反対側の緑が水面に反射して夕暮れ時はとても美しいだろうなと思います。(私はまだ宿泊したことありませんが...)
建物自体の造りや客室の内装は決してゴージャスな感じではなく、全て木目を基調としているのでとてもシンプルで明るい感じです。
施設と宿泊費
購入することのできるアパートは、バルコニー付きの上層部に位置しているので、その景色代も含め一般人ではとても手の出ないお値段ですが、ホテルはスタンダードのお部屋で1泊1万円ほど(朝食込み)で宿泊することができます。お部屋はブルミュンダルの町側に面するお部屋、湖に面するお部屋、スイートなども含め全部で72部屋あります。もちろん休暇期間など混む時期により多少値段の差はありますが、大人2人で一部屋をシェアすると考えると1泊朝食付きで5,000円程度!これはノルウェー物価から考えると"有り"なお値段だと私は思います。
<客室の様子/画像:公式HPより>
メインの建物の中は1階にフロントとカフェ兼レストランがあり、そこから繋がって行ける隣の建物には市が経営するスイミングプールもあります。その他客室とは別にサイズ様々なミーティングルームがあり、地元企業を中心にかなり人気な商談場所です。ちなみに宿泊者以外でもホテルの施設は使用可能なのでプールや1階のカフェレストランは誰でも日常的に気軽に楽しむことができます。
<1階カフェレストランにある存在感ある螺旋階段/画像:公式HPより>
タワー周辺を散策!
このミョーストーネを人気スポットにする理由の一つとして考えられるのは、真横にある大きな公園です。
Mjørsparken(ミョースパルケン)として親しまれていてバスケットコート、スケートボードパーク、ミニゴルフ、小さい子供用に公園などがあり、全ての年齢層が楽しめる場所になっています。
ここには私も何度か訪れたことありますが、夏は特に公園の中に小さなカフェもあり、敷地面積もかなり広いです。半日以上ゆったり過ごすことができ、おすすめの場所です。ベンチやピクニックテーブルがあちこちに点在する芝生エリアや、カモも水浴びを楽しんでいる人工のビーチも敷地内にあります。
現在は駅周辺で行われている高速道路の工事がまだ完了していないため少し回り道をしなくてはいけませんが、そこが開通すれば電車の駅からもアクセスが良くなります。今後はさらに人が集まる癒し空間になるだろうと地元民の間で話題です。
ミョーサ湖
このミョーストーネが面しているミョーサ湖はノルウェー最大の湖です。その海と比べて静かな水面は時に鏡張りのようになり圧巻の美しさです。ホテルの真横が船場になっていて個人所有のボートが並んでいます。ホテルから伸びる桟橋の先はSkibladner という遊覧船の船着場でシーズン中は他のミョーサ湖に面する町を船で行き来することができます。
<夕焼けが反射するミョーサ湖の様子>
このWood hotelに隣接する公園の人工ビーチ以外にも、水沿いに行くと、休憩したり泳いだりすることのできる大小様々な水辺スポットがたくさんあります。お散歩がてら、サイクリングがてら、ピクニックがてら、それぞれいろんな用途で満喫することのできるミョーサ湖は1年を通してとても魅力的です。
まとめ
今回は「もし日本を含め遠方から家族や友達が数日遊びに来てくれたら、私は家の周りでどこを観せてあげたいだろう」と考え、このトピックを選びました。
決して観光地ではない田舎町ですが、のんびり滞在するにはぴったりのサイズ感!そんな町に世界で1番高い木造建築物があるなんて、なんだかちょっぴり誇らしい気持ちになってしまいます。今後も世界中から興味のある人が集まる場所になれば嬉しいなと個人的に思っています。(お近くに来られる際は私が喜んでご案内いたします!)
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Wedum莉子
- 神戸市出身、現在はノルウェー内陸部の小さな田舎町に在住しています。幼少期に3年間インドネシアで暮らしたこと、学生時代に様々な国へ旅行したことを通して異なる文化、人々の暮らしの違いを自分の目でみることの面白さを日々体感しています。旅行をすること、美味しいものを作り食べること、綺麗な景色の写真を撮ることが好きです。