世界トップクラス!ノルウェーの国民的スポーツ、クロスカントリースキーをやってみよう!

「ウィンタースポーツ」と聞いて、何を最初に思い浮かべますか?

ここノルウェーでは何と言っても「スキー」です。山の多い日本にも有名なスキー場はたくさんありますし、毎年冬はスキーをしに行く人も少なくはないでしょう。ただスキーはスキーでも多くのノルウェー人が最初に思い浮かベるスキーとは、あのリフトに乗って頂上から滑るダウンヒルのスキーではなく「クロスカントリー」というスキーです。そこで今回はノルウェー人にとても馴染みの深いクロスカントリースキーについて紹介します。

ノルウェー スキー板

目次

クロスカントリースキーってどんなもの?

いわゆるリフトに乗り山の斜面を下るスキーはアルペンスキーと言いますが、クロスカントリースキーはどちらかと言うと雪の上を歩き滑ると言うようなイメージです。

コースは基本森の中など自然に囲まれた場所が多く、アルペンスキーのように急斜面はありませんがコースによってはそれなりに坂道下り道があります。世間では「Nordmann ble født med ski på beina(ノルウェー人は足にスキーをつけて生まれる)」と言われているほどスキー大国のノルウェー、子供たちが3歳ぐらいになるとまず始めるのがこのクロスカントリースキーです。ノルウェーではそれこそお年寄りから子供まで楽しむ国民スポーツと言えるでしょう。

必要なものは?準備は?

クロスカントリースキーで使用するスキー板はアルペンスキーのものとはまた異なり細く長いです。靴も見た目は普通の運動靴に見えるような形で、靴底に板とくっつくバーがついています。

ノルウェー スキー靴
<スキー靴はこのように靴底にバーがついています>

準備するものをリストアップすると...

  • スキー板
  • スキー靴
  • スティック(無くても大丈夫)
  • 気温天候に応じた服装

<義実家では古くなったスキー板も捨てずに大切に保管してあります。>

以上が必要なものですが、それに加えてノルウェー人がよく持って行くものは

  • チョコレート(Kvikk lunsjという有名なチョコレートがあります)
  • 暖かい飲み物

です。

なぜかというと、このクロスカントリースキーは自然の中を自分のペースで滑るので途中で休憩を挟みながら長距離進むことが多いからです。あらかじめスキートラック(ちょうどスキー板が通る幅の2本のレール)が作られている場所もありますが、その場合でもレールから外れてサイドに行けばどこでも気軽に一休みすることができます。また、愛犬を連れて行く人も多いです。小型犬であれば飼い主のサイドを一緒に走り、大型犬であればそれ専用で腰につけるベルトがあり前を走り引っ張ってもらうこともできます(笑)

クロスカントリースキーに行く前の準備としてスキー板にワックスをつけるという工程があります。その日の気温によって使う種類のワックスが異なるので、天候や気温を要チェックして決められたワックスを塗ります。

ノルウェー スキーワックス

ノルウェー スキーワックス
<筆者がスキーへ行った日はマイナス8度だったのでこちらの緑のワックスを使用>

ワックスは板の中心部分に手でこすり付けるようにして塗ります。何度か重ねて塗ると、明らかにワックスがついた部分が目に見えるようになります。

ノルウェー スキー板にワックスを塗る工程

ワックスを塗り終えたら、次は以下の写真のような固めのスポンジで上から伸ばすように擦り、ワックスを板に馴染ませます。

ノルウェー スキー板にワックスを塗る工程

この適切なワックスをつける工程はとても大事です。もし、怠ったり間違った種類のワックスをつけると、滑りが悪かったり逆にツルツルで全く歩けなかったりする可能性があります。しかし、最近ではいちいちこのワックスをつけなくても良い、どんな気温コンディションにも対応可なスキー板も売られています。少し値段は高いですが、一度購入すればスキーに行く度の手間と時間が省けるのでオススメです。

ノルウェー スキー板
<右が普通のスキー板、左がワックスをつけなくて良いスキー板>

スキー初心者にもオススメ!

なぜクロスカントリースキーがスキー初心者にもオススメなのでしょう?それは、スピードがゆっくりで自分のペースで進むことができるからです。

スキーを全くしたことがない人にとっては、足に長いスキー板をつけて転ばずに歩くだけでも十分なバランス感覚が必要なものです。クロスカントリースキーなら斜面ではなく最初は平坦な道のりでトラック(レール)に沿って歩く練習から自分のペースですることができます。

トラックは2斜線引かれていて基本的には右側通行です。抜かしたい人はトラックとトラックの間や左側を使用して追い越すことができますし、自分が休みたい場合はすぐにサイドに移りどこでも休憩することができます。

ノルウェー トラックとスキー板
<トラックはスキーがぴったり挟まるサイズ>

コースとして認定されている場所は定期的にスキートラックが引かれるようになっていますが、雪さえあればどこでも気軽にできるのがクロスカントリーです。例えば雪が積もっている凍った湖の上でスキー板をつけて散歩がてら歩いている人もよく見かけます。わざわざスキー場に行ってリフト券を買わなくても靴とスキー板さえあれば試すことができる、というのがしスキー初心者にオススメな点です。

クロスカントリースキーの魅力

1番の魅力は、なんといっても自然を思う存分体感することができるということです。ゆっくり景色を眺めながら、両サイドの木々に癒されながら、透き通った空気を吸い込みながら、疲れたら美味しいコーヒーとチョコレートで休憩し、静かな自然の世界を堪能することができます。

ノルウェー 雪に包まれた真っ白な木々
<雪に包まれた真っ白な木々>

あとは子供からお年寄りまで誰でも気軽に楽しめるところも大きな魅力の一つです。テンポ良く歩きながら継続的に滑るので、とても良い有酸素運動となり、寒い日でも心身ともにぽかぽかになります!

ノルウェー とあるスキートラックサイドの眺め
<とあるスキートラックサイドの眺め>

オススメの時期や時間帯

いつでも気軽に楽しめるのがクロスカントリースキーですが、その中でも特に私がオススメしたいのは晴れたマイナス気温の日、風のない夕暮れ時、そしてできるだけ満月に近い晴れの夜です。最初に晴れたマイナス気温の日は青空と真っ白なコントラストが美しい景色はもちろん、雪がサラサラで板や服にくっつかないので滑りやすいです。

ノルウェー ズームした雪の様子
<マイナスの日にズームした雪の様子です>

次に風のない夕暮れ時の魅力は何と言ってもサンセットを楽しむことができるからです。ゆっくり色づく空に向かって真っ直ぐスキートラックを進むのはとても贅沢な時間だと思います。風があっても景色に問題は無いのですが、暴風だと冷え込むだけではなく雪が舞ったり、風向きによってはしっかり目を開けられないので無風に越したことはありません。

ノルウェー 木々の間から洩れる夕日
<木々の間から洩れる夕日>

そして最後にできるだけ満月に近い晴れの夜です!月明かりに照らされながら、夜のお散歩がてらにひと滑りするのもとってもオススメです。森の中なら満点の星空も楽しむことができます。

ノルウェー 夜のクロスカントリー

その中でも私が1番好きなのは、暗闇の中だと雪が一層キラキラ光っていることです。まさに自然のダイヤモンドとはこのこと!自分の周りがキラキラ光り輝く中シューッっと滑る感覚は格別です!

ノルウェー 雪が輝く様子
<写真では上手く伝えきれませんが雪が輝く様子>

普段スキーにあまり馴染みのない方、今までスキーをしたことがない方も、冬のノルウェーに訪れる際は是非クロスカントリースキーを体験してみてください。素敵な自然の景色に癒されながら体を動かすことで心もリフレッシュできること間違いなしです!

ノルウェー クロスカントリー

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Wedum莉子

神戸市出身、現在はノルウェー内陸部の小さな田舎町に在住しています。幼少期に3年間インドネシアで暮らしたこと、学生時代に様々な国へ旅行したことを通して異なる文化、人々の暮らしの違いを自分の目でみることの面白さを日々体感しています。旅行をすること、美味しいものを作り食べること、綺麗な景色の写真を撮ることが好きです。

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