【2024年版】宮島にある世界遺産の嚴島神社へ!観光のモデルプランと広島からのアクセスを紹介。

嚴島神社

日本に25ある世界遺産のなかでも、外国人観光客に特に人気が高い世界遺産が広島県・宮島にある「島神社」です。宮島は年間300万人以上が訪れる世界有数の観光地で、古来より島自体が信仰の対象となっています。平安時代末期に平清盛により寝殿造の社殿が整えられて以来、衰退期もありましたが、江戸期以降には全国から多くの参拝客がやってくる場所になりました。海に浮かぶように見える大鳥居は、宮島を代表する景観です。

今回は、この島神社の観光ガイドと広島からのアクセスについての最新情報を紹介します。いいところなので、ぜひ広島観光のプランに組み込んでください。

目次

潮の干満により景観が変わる神社

嚴島神社
< 西松原から島神社を眺める。奥には五重塔が見える>

宮島観光の目玉は、やはり島のシンボルとも言える島神社でしょう。トリップアドバイザーの「2019年の外国人に人気の日本の観光スポット」では堂々の第3位でした。島神社がそれほど人気なのは、海に建てられた寝殿造の社殿がビジュアル的に映えるものだからでしょう。潮の干満により、時に海に浮かんでいるように見える建物は、世界的にも珍しいと言えます。干満は6時間ごとに繰り返されるので、1日に2回ずつ見た目のビジュアルが変わるのです。

嚴島神社の入口と観光案内所には、当日の干満時刻が表示されていますが、事前に観光協会のホームページなどで行く日の潮位と時間を調べておくといいですね。潮位が250cm以上なら社殿は海の上に見えますし、逆に潮位が100cm以下なら、大鳥居の根元まで歩いて行けます。私が嚴島神社に着いたのはちょうど満潮にさしかかるところだったので、海水が社殿の下に流れてくるところでした。

>>【2024年】年間潮汐表(一般社団法人宮島観光協会)

宮島桟橋から島神社へ

大鳥居は補修工事中
<取材時の2020年3月現在、大鳥居は補修工事中で残念ながらシートに覆われていた>

フェリーが着く宮島桟橋から島神社までは徒歩12分。土産物屋がずらりと並ぶ「表参道商店街(清盛通り)」を道なりに歩いていくと、やがて鮮やかな朱色に塗られた神社と海上の大鳥居が目に入ってきます。

「大鳥居」は、高さ約16m、主柱の根周りは約10mと、国内では最大級の木造鳥居で、干潮時は根元まで歩いて行くことができます。ただし2019年6月からは改修工事中で、私が訪れた時は残念ながらシートに覆われて見えませんでした。工事終了は現時点では未定なので、最新情報は島神社のホームページで確認してください。神社の廻廊は約270m。見学順路は一方通行なので、途中の見どころを見落とさないように注意です。

>>嚴島神社の工事状況及び計画について詳しくはこちら(公式サイト)

境内参拝コース1/東回廊から御本社へ

東回廊
<東回廊から大鳥居方面を見る。満潮の少し前で、回廊はまだ完全には海に浮かんで見えない>

島神社の参拝口から入場すると、廻廊に最初にあるのが「客(まろうど)神社(国宝)」です。ここは5男神を祀っている場所。中に入ることはできないので、廻廊から参拝しましょう。

ここを通り過ぎると、「東回廊(国宝)」と呼ばれるコの字型の美しい廊下に出ます。大鳥居や他の社殿も同時に見える絶好の撮影スポットで、行くなら満潮時が狙い目です。この東回廊は、柱の間隔が約8尺、その間に敷かれる板は8枚、東西合せては108間と八づくしになっています。

その先が本殿のある「御本社(ごほんしゃ)(国宝)」です。本殿は奥にあるので、手前の拝殿から参拝することになります。

境内参拝コース2/高舞台から西回廊へ

能舞台
<毛利元就が寄進した能舞台。現在の建物は1680年の再建>

本殿の向かいには方形の壇の「高舞台(国宝)」があり、ここでは年に10回ほど雅楽が奉納されます。この高舞台から海上の大鳥居の方へ突き出た桟橋のような部分は「火焼前(ひたさき)(国宝)」で、大鳥居の絶好の撮影ポイントになっています。

本殿を通り過ぎて先に進むと、今度は「西回廊(国宝)」に入ります。こちらは東回廊よりやや大きめで、回廊の陸側に「大国神社(重要文化財)」もありますが、印象的なのは海側にある「能舞台(重要文化財)」でしょう。これは16世紀に毛利元就が寄進したものが始まりです。

西回廊には、天皇の使者のみが渡ることができたという急勾配の「反橋(重要文化財)」もあります。人が渡る時にはこの急勾配に臨時の階段をつけたとか。ここを過ぎるともう出口になります。

島神社の東側にも見どころが

大願寺
島神社の東側にある大願寺。左にあるのは伊藤博文が植えたという見事な松の木>

出口の外は広場になっており、東側に「島神社宝物館」(別料金)が、南側に「大願寺」と手前に護摩堂があります。大願寺には、もともと島神社にあった日本三大弁財天のひとつである島弁財天などの仏像が、神仏分離によりここに移されて祀られています。境内にある立派な松は、伊藤博文が植えたとされています。

もし時間があればそこから海側にある砂浜の西松原の砂浜に降りて散策してみてください。松と石灯籠、そしてその向こうに見える朱色の島神社や五重塔は、なかなか絵になる風景ですよ。お子様連れなら、5分ほど歩けば人気者のスナメリ(小型のイルカ)がいる宮島水族館「みやじマリン」に着くので、そちらも楽しんでみましょう。

宮島(島神社)へのアクセス

市電
<市内からは広電(路面電車)の宮島口行きで行けば終点で下車>

宮島へは、まず対岸の本州側にある「宮島口」まで行き、そこからフェリーで海を渡ります。

広島市内から宮島口へ

  1. 鉄道で行く
    JR広島駅からJR山陽本線で岩国行きなどに乗り約30分、「宮島口」下車。1時間に2〜4本運行。運賃440円。
  2. 広電(路面電車)で行く
    JR広島駅から広島電鉄2号線・広電宮島口行きに乗り約70分。「原爆ドーム前」からなら約60分。「広電宮島口」下車。8〜15分間隔で運行。運賃250円。

鉄道の方が断然早いですが、出発時間がうまく合わなかったり、市内の広電乗り場の方が近かったりするなら、路面電車の旅も雰囲気があっていいものです。JRと広電の宮島口駅はほぼ隣接しており、徒歩2分ほど。

フェリー
<宮島口から宮島まではフェリーでたった10分>

宮島口から宮島へ

宮島口桟橋から、JR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社のフェリーが交互に運行しており、乗船時間は共に10分。どちらに乗っても大差ないので、来た方に乗ればいいでしょう。日中は共に15分間隔で運行しているので、実質10分おきぐらいで船が出ている感じです。運賃は共に片道180円。往復割引はないので片道ずつ買えばいいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は世界遺産の島神社を紹介しました。島神社の観光だけなら30、40分ですみますが、周囲をぶらりと歩いたり、食べ歩きをしたりもなかなか楽しいです。

時間があるなら、ぜひ宮島最高峰の弥山ハイキングも楽しんでみましょう。広島市市内から手軽に行ける日帰り観光スポットですが、宿泊施設も数多くあるので、島に泊まるのもいいですね。それでは宮島観光を楽しんできてください。

※この記事の情報は2020年3月の取材時によるものです。

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<東回廊から御本社方面を見る。手前に見えるのは高舞台の傍にある右楽房>

嚴島神社 基本情報

  • 住所:広島県廿日市市宮島町1-1
  • 電話:0829-44-2020
  • 拝観時間:6:00~18:00。ただし10/15〜11/30と1/4〜2月末日は〜17:30、12月〜17:00。1/1〜1/3は変更あり
  • 定休日:無休
  • 入場料:大人300円、宝物館300円、共通割引500円、高校生以下は割引あり
  • 公式サイト嚴島神社

宮島観光協会

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前原利行

東京出身で、現在は神奈川在住。今までに訪問した国はアジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカなど90か国以上。現在は海外旅行や映画、音楽、アートに関する、ライター及び編集者として活動中です。一番多く訪れているのはインドで、仕事も含めて20回以上。プライベートではロックミュージックや映画、そして世界史好きなので、欧米旅行も多く、映画のロケ地や音楽フェス、ロックの聖地、世界史の場所など、テーマを持った旅をしています。

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