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レストランで迷わないために!シチリアの絶品ご当地パスタ3選
ローマにはカルボナーラ、ボローニャにはラザニア、ジェノバにはペスト...などなど、イタリアにはそれぞれの地域にご当地パスタがあります。もちろん今となっては他の地域で食べられるものもありますが、発祥地で食べるのは格別。せっかく行ったのなら、その土地その土地で美味しいものを食べたいですよね。
さて、シチリアのご当地パスタにはどんなものがあるのでしょうか。
よくテレビや雑誌などでは「ウニのパスタ」が取り上げられますので、今回は「ウニのパスタ」以外で厳選した、絶品ご当地パスタを3つご紹介します。
目次
- 1. パスタ・コン・レ・サルデ(Pasta con le sarde)
- 2. パスタ・アッラ・ノルマ(Pasta alla Norma)
- 3. パスタ・コン・ラ・ボッタルガ(Pasta con la bottarga)
- さいごに
1. パスタ・コン・レ・サルデ(Pasta con le sarde)
シチリアのパスタと言えば、外せないのがこちらです。日本語で「イワシのパスタ」。シチリアの州都パレルモを中心とした、シチリア西部の伝統料理です。アラブ統治時代に生まれたと言われています。イワシの他に、レーズン、松の実、フェンネルの葉が入り、最後に炒ったパン粉をたっぷりとかけて頂くのがシチリアの「パスタ・コン・レ・サルデ」。主役のイワシと、他の名脇役たち、それらのどれが欠けてもいけません。
この組み合わせが、一度食べたら病みつきになる味を出しています。
この「パスタ・コン・レ・サルデ」は、同じ食材を使っていても、お店によってレシピが全然違いますので、違うお店で何回か試してみるのもおすすめです。一度だけでなく何度でもおいしいパスタです。
<炒ったパン粉たっぷりのパスタ・コン・レ・サルデ>
2. パスタ・アッラ・ノルマ(Pasta alla Norma)
次はシチリア東部カターニアで生まれた「パスタ・アッラ・ノルマ」。もともとは家庭料理です。材料はトマトソース、ナス、バジル、そしてシチリアを代表するチーズであるリコッタチーズ。どれもシチリアの家庭にだいたいおいてある身近なものです。
ナスは素揚げをしているのでトロトロ食感。そのナスとトマトソース、リコッタ・サラータのハーモニーが何とも素晴らしく、カターニア出身の大作曲家ベッリーニによるオペラの傑作「ノルマ」なぞらえて、「これはまさにノルマだ!」と言われたのが名前の由来と言われています。
発祥地のカターニアではリコッタ・サラータ(塩味のリコッタ)を削ってかけますが、少し北にある町メッシーナのあたりではリコッタ・アル・フォルノ(オーブンで焼いたリコッタ)をかけます。皆様はどちらの方がお好みでしょうか?
ちなみに、パスタだけでなく「ピッツァ・アッラ・ノルマ(Pizza alla Norma)」も存在します。パスタ同様、トマトソースに素揚げしたナスとリコッタチーズがのります。パスタ・アッラ・ノルマが気に入った方は、ぜひピッツァも食べてみてくださいね。
<作曲家ベッリーニの傑作「ノルマ」のように素晴らしい、パスタ・アッラ・ノルマ>
3. パスタ・コン・ラ・ボッタルガ(Pasta con la bottarga)
ボッタルガ(Bottarga)は「カラスミ」のことです。一般的にボラのものを指すことが多いのですが、マグロがよくとれるシチリアでは、マグロのカラスミも有名です。日本では珍味と言われていますが、カラスミの塩気がたまらない一皿です。たらこや明太子を食べる私たち日本人だったら、きっと好きな方も多いのではないでしょうか。
カラスミは真空パックで売られているものもありますので、日本にもお土産として持ち帰ることができます。ですが、その前に本場シチリアでどんなものか味わってみてくださいね。パスタ全体に混ざっているパターンもあれば、写真のようにスライスしてのせているパターンもあります。
<カラスミのスライスが贅沢にのせられたパスタ・コン・ラ・ボッタルガ>
さいごに
シチリアのおすすめご当地パスタ、いかがだったでしょうか。「海外でレストランに行くと、よく分からないから、知っているものを注文してしまう」という方も多いはず。シチリアを旅行される際は、ぜひシチリアならではのパスタを味わってくださいね。シチリアの水と食材で作られた、シチリアで食べるシチリア料理は、やはりそこでしか味わえない感動の味です。
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サエコ
- シチリア島に魅せられて移住。目標は地元民に間違えられるようになること。ガイドブックに載っていないような、ローカルな情報をお伝えします。