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【マレーシア】シングルマザーのための職業斡旋システム
目次
特に離婚率の多いマレー語半島の北部
今回は、マレーシアの社会的事情シングルマザーの話題を少ししたいと思う。
この現代的社会的、マレーシアも他国として比較しても負けず劣らず離婚率が多く、40歳代の既婚者の半分は離婚するとも言われており、シングルマザーの人口も年々増加の傾向を辿っている。統計局によると、離婚の主な原因が経済的な理由だ。
シングルマザーのためには、手に職をつけて自分でビジネスをできるようにと、以前から政府機関や地域コミュニティーから積極的な伝統工芸品や縫い物、手工芸などのラーニングサポートがあった。
それが今では、その内容事情が異なる。
今は、女性のための特に収入を必要としたシングルマザーなどのために、プログラミングやコーディングを習得し、どの国に行ってもIT職で働くことができるようなサポートをするコミュニティーが続々と出て来ているのだ。そのうちの一つ、Woman who code KL(https://www.womenwhocode.com/kl)というグローバルコミュニティーネットワークでは、プログラミングの習得をはじめとするワークショップやクラスを定期的に行なっている。
多くのクラスは無料で、セミナーなどは一回RM100(約3,000円)などが平均的な講習料だ。そしてコミュニティーネットワークやメンバー交流を通した繋がりから、職業斡旋なども行なっていたり、さらに教育を受けたい場合は、スポンサーシップによる奨学金援助もある。キャリアがステップアップできるようにメンバー同士が協力しあっているのも特徴だ。
デジタル時代の現在、将来は確実にIT職が有利になる、さらには収入も高い、と認識されているために、プログラミングやコーディングについて知識を深め、将来に備えるべしとはよく聞く話だ。
州政府やコミュニティー主導型でクラスを
ペナン州政府では、大企業スポンサーとともに提携して、「STEM(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マタマティックス)」にもっと力を入れることができるような様々なプログラムを開催している。その一環としてコーディングが学習できる「Code-on-wheels」というクラスも実施し、若い女性を中心に参加者を年々増やしている。
結婚しても仕事を続ける女性が多く、企業のトップ管理職も女性の比率が多いマレーシア。また自分で起業をする女性も多く、子沢山なのに、一生懸命に働く事ができるバイタリティー精神と明るさに面くらうことも多いが、一方で、小さな子供を見てくれる人もいなくて、働くことも難しくて困っている女性も多い。
オンラインで多くの仕事が出来る時代だ。女性がいつでも何処でも、人に頼ることなく収入をもっと容易に得られる時代を願う。
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YasminYoko
- マレーシア、クアラルンプールに在住。渡航して32年、ライター、リサーチ、コーディネートをはじめ翻訳通訳、日本語教師、個人輸出業を手がける。