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コーヒー好きなら行ってみて!ハワイ島の魅力的なコーヒー農園3軒
筆者の夫はハワイ旅行のときに、日本からコーヒーを淹れる道具を一式持っていくほどのコーヒー好きです。今年(2019年)は、コナコーヒーを栽培しているコーヒー農園を訪ねてみようとハワイ島行きを計画しました。
コナコーヒーを栽培する様子が見られるのはもちろん、日本では高価でなかなか手が出ないものを現地価格で買えるのは魅力です。事前に情報誌や情報サイトだけでなく、個人ブログやSNSを見て、訪問するコーヒー農園を選びました。
この記事では、筆者が実際に訪ねたハワイ島のコーヒー農園について、それぞれの概要や魅力を解説していきます。
目次
- 1. ハワイ島の名物といえばコナコーヒー
- 2. 日本人経営で無農薬・有機栽培の「村松小農園」
- 3. UCC直営のコーヒー農園は焙煎体験ができる
- 4. コーヒーと共に色鮮やかな植物も楽しめるドトールコーヒー農園
- 5. 次はぜひ訪れたい!他にもあるハワイ島のコーヒー農園
- まとめ
1. ハワイ島の名物といえばコナコーヒー
まず、コナコーヒーとは何か、改めて紹介しましょう。コナコーヒーとは、その名のとおり、ハワイ島の西側、コナ地域で栽培されたコーヒー豆のこと。ブルーマウンテン(ジャマイカ)、キリマンジェロ(タンザニア)と共に世界三大コーヒーと呼ばれ、生産量は世界のコーヒー全体のうち1%に満たないという、希少価値の高いものです。
コナコーヒーが栽培されているのはハワイ島・フアラライ山の中腹、海抜500メートルあたりの、通称「コナコーヒー・ベルト」と呼ばれる地域。水はけが良好、肥沃な火山性土壌。雨季と乾季があり、1日の寒暖の差が10度以上あるなど、コーヒー作りに必要な条件が全て揃っているのだそうです。
この地域にあるコーヒー農園の多くでは、コーヒー豆の栽培や焙煎の様子などを見学できたり、コナコーヒーを直接購入できたりします。そのため、世界中からコーヒー好きの人たちが訪れるという、ハワイ島を代表する観光スポットになっているのです。
今回はコナの街、エリソン・オニヅカ・コナ国際空港からは車で30分ほど。コナ湾を見下ろすホルアロアという地域にある2軒のコーヒー農園を訪ねました。
2. 日本人経営で無農薬・有機栽培の「村松小農園」
最初に訪れたのは「村松小農園」。個人のハワイ紹介ブログで偶然見つけたこの農園、ネット上の評価も非常に高かったので、公式サイトから見学を申し込みました。
「村松小農園」は、東京に生まれ育った村松ゆきおさんがハワイに移住し、2013年に開園した無農薬・有機栽培のコーヒー農園です。奥さまのさちよさん、仲間の皆さんと一緒にコーヒー豆の栽培から収穫、発酵、乾燥、選別、焙煎と全工程を手作業で行っているのだそう。農園の一角ではカカオも栽培。美味しいチョコレートを作って農園で販売しています。
<手作りの看板>
「村松小農園」を訪れると、満面の笑みで迎えてくれたゆきおさんとさちよさん。なんだか知り合いの家へ遊びに来たような感じです。そして、ゆきおさんが農園を案内し、コナコーヒーについて「熱く」説明してくれました。
筆者が訪れたのは5月初め。「もう少し早ければ、コーヒーの花が見られましたよ」というゆきおさんの言葉にちょっとがっかり。収穫にも少し早い時期でしたが、その分、ゆっくりとゆきおさんのお話を聞くことができました。
<5月半ばのコーヒーの木>
農園を見学した後は、オープンエアのウッドデッキスペースへ移動。コーヒー農園の向こうには海が広がっています。そこに、奥さまのさちよさんが淹れたてのコナコーヒー!そのおいしさといったら、まろやかでコクが深くて優しくて、これまで飲んできたコーヒーはいったなんだったんだろう?と思うほど。
もちろん、ここでしか買えないコーヒー豆を自宅用に購入しました。さちよさんと同じように淹れられるかしら?
<奥さまのさちよさんが淹れてくれた極上のコーヒー>
「今年より来年、5年後、10年後ともっとおいしいコーヒーを作りたい」と語るゆきおさん、それを支えるさちよさんご夫妻に、なんだか筆者は親戚のおばちゃんのような気持ちになりました。「がんばってね。きっとまた会いにきます!」
基本情報
- 名前:村松小農園(Pine Village Small Farm)
- 住所:78-6919 Palekana Rd, Holualoa, HI 96725 US
- 営業時間:月水金 13:00~17:00 ※見学希望の場合は、公式サイトから事前予約が必要です
- 来園料金:無料
- 公式サイト:村松小農園
3. UCC直営のコーヒー農園は焙煎体験ができる
続いてご紹介する「UCCハワイコナコーヒー・エステート」は、日本でもおなじみのUCCが1989年にハワイ島コナに開設した、およそ18,000本ものコーヒーの木が植えられた総面積16ヘクタールの敷地を誇るコーヒー農園。いつもたくさんの観光客が訪れています。
<コーヒー畑の向こうには青い海。壮大な景色です>
「UCCハワイコナコーヒー・エステート」では、毎日(※)、農園見学ツアー(無料)と焙煎体験ツアー(有料)を実施。広い農園は自由に見学することはできますが、ツアーに参加することで、コナコーヒーがぐっと身近に感じられます。
※註:元旦、11月第4木曜日(感謝祭)、12月25日(クリスマス)を除く
今回、筆者は時間の関係でツアーには参加できませんでしたが、ストアにてテレビなどでもおなじみ、UCCの三木さんにお会いすることができました。ユーモアたっぷりに、コーヒー豆の種類や豆の選び方を説明してくれる三木さん。展示されている豆を見ていると、深入りや浅煎りなどがどんなものかよくわかります。三木さんのおかげでいい買い物ができました。
<コーヒー豆のサンプルを見ながら、お土産のコーヒーを選びました>
基本情報
- 名前:UCCハワイコナコーヒー・エステート
- 住所:75-5568 Mamalahoa Highway,Holualoa, HI 96725 USA
- 営業時間:9:00~16:30
- 農園見学ツアー(無料)と焙煎体験ツアー($45~)の実施時間
9:30-、10:30-、11:30-、13:00-、14:00-、15:00-
※参加希望日がわかっている場合は、事前に公式サイトからの申し込みをおすすめします。 - 公式サイト:UCC ハワイ
4. コーヒーと共に色鮮やかな植物も楽しめるドトールコーヒー農園
実は2年前、初めてハワイ島へ出かけたときに、ドトールのコーヒー農園「マウカメドウズ コーヒー ファーム」に行きました。このときは、帰国日にホテルのチェックアウトから飛行機に乗るまで時間があったので、プライベートツアーを利用してガイドさんに連れて行ってもらったのです。
<広い園内の地図。けっこう急な坂道を歩きます>
ゲートに入り海に向かって急な坂道を下ると、そこここに色鮮やかなハワイの花が咲き、芳しい香りを漂わせています。その数、なんと100種類。まるで植物園を歩いているようです。そしてプルメリアのアーチをくぐると、その先で一直線に設置された泉とコバルトブルーの海が目に飛び込んで来ました。
<ぎっしりの実。緑からルビー色に変わっていきます>
休憩所兼売店では、テーブルの上に置かれたポットから自由に試飲ができます。海とコーヒーの木を眺めながら飲むコーヒーは最高。また、園内になるフルーツも常識の範囲で食べても良いとのこと。もちろん栽培中のコーヒーを間近で見ることもできますよ。
ここは入場料が$5かかりますが、十分に元が取れる気がします。そして帰りの急な上り坂は、スタッフに声をかけると、バンで駐車場まで送ってくれます。
<こんな景色を見ながらコーヒーが試飲できるんですよ>
基本情報
- 名前:ドトール マウカメドウズ コーヒー ファーム
- 住所:75-5476 Mamalahoa Hwy, Holualoa, HI 96725 アメリカ合衆国
- 営業時間:9:00~15:00(最終入場は14:00)※祝日は休業
- 料金:$5
- 公式サイト:ドトール マウカメドウズ コーヒー ファーム
5. 次はぜひ訪れたい!他にもあるハワイ島のコーヒー農園
これまでに訪れたコーヒー農園を3軒ご紹介しましたが、行ってみたい農園は他にもあります。行ってみたら営業時間を過ぎていたり、入口がわからず通り過ぎてしまったりで、泣く泣くあきらめたコーヒー農園も。次回の楽しみにということで、概要を説明します。
コナ・コーヒー・リビング・ヒストリー・ファーム(ウチダファーム)
1925年に熊本県から移住してきた日系移民・ウチダさん夫妻が開いたコーヒー農園。現在は、ハワイ島コナのコーヒー農園における日系移民の生活ぶりを、コーヒーの歴史とともに垣間見ることができる施設です。コーヒー好きな人だけでなく、ハワイの歴史に興味のある人にもおすすめのスポットです。営業時間は10:00~14:00で、筆者が到着したときには閉まっていました。残念。
【基本情報】
- 名前:コナ・コーヒー・リビング・ヒストリー・ファーム(Kona Coffee Living History Farm)
- 住所:82-6199 Mamalahoa Hwy, Captain Cook, HI 96704 USA
- 営業時間:火・金 10:00〜14:00
- 料金:大人$20、学生(7~17歳)$10、7歳未満無料
- 公式サイト:Kona Coffee Living History Farm
グリーンウェルファームズ
1850年創業の歴史あるコーヒー農園です。人気は無料の「ファームツアー」。毎日、9時から16時まで実施されています。ツアーは基本英語ですが、運が良ければ日本人ガイドさんによる日本語ツアーに出合えるかも。日本語ツアーに参加したくて、友人に話を聞いて確認しておいたにも関わらず、入口がわからず通り過ぎてしまいました。またしても残念。
【基本情報】
- 名前:グリーンウェルファームズ(Greenwell Farms)
- 住所:81-6581 Mamalahoa Highway, Kealakekua, Hawaii 96750
- 営業時間:ツアー 9:00~15:00、ストア 8:30~17:00
- 料金:無料
- 公式サイト:Greenwell Farms
まとめ
日本にいるとコナコーヒーは高級品で、たまにご褒美に飲むのがいいところ。「どうしてこんなに高いの?」などと思ってしまいがちですが、実際にハワイ島のコーヒー農園を訪れて、その生産過程を見たり、話を聞いたりすると、高価であることに納得します。
また、作り手の顔が見えるのも安心材料の一つですね。筆者も「村松小農園」さんで買ってきたコナコーヒーを飲みながら、村松さんご夫妻の笑顔を思い出しています。
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たなかみえ
- 東京生まれの東京育ち、書くことを生業としています。インタビュー、取材でお会いした100人を超える有名、無名の方々に伺ったお話が私の財産です。大好きなハワイの風、匂い、人、場所。読んでくださる皆さんと共有できたらいいな。ハワイ州観光局公認ハワイスペシャル検定上級取得。