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神様の食べ物「チョコレート」エクアドルでしか育てられない地域限定カカオを求めて

記事投稿日:2019/12/08最終更新日:2019/12/08

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子供のお菓子から大人のご褒美デザートまで年齢問わず食されるチョコレート。チョコレートは、カカオの種を加工した製品です。

ところで、発祥はどこだか知っていますか?

実は昨年、エクアド南部のサンタ・アナ・ラ・フロリダ遺跡で世界最古であるカカオの痕跡が発見されました。

目次

チョコレートのいろは

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カカオの学名は「アオギリ科テオブロマ属カカオ」。「テオブロマ」とはギリシャ語で「神の食べ物」という意味があります。

カカオ豆は、「赤道ベルト」と呼ばれる赤道から上下20度以内の地域、そして高温多湿な条件のもと栽培されます。

ちなみに「カカオ」の語源は「KAJ(苦い)」「KA(果実汁)」というマヤ文化(メキシコ)の言葉が由来だと一説で言われています。

一言でカカオと言っても種類は様々。特に知られている系統はフォラステロ種・クリオロ種・トリニタリオ種の3種類。しかし近年ではさらにアリバ種(ナショナル種)が加わる事もあります。

このアリバ種、実はエクアドルにしかない希少な固有種なのです。

エクアドルとチョコレート

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アリバ種の名は、エクアドルに昔訪れた西洋人が「どこからのカカオか?」と質問した所、「Arriba(上)から」と(川の上流という意味で)答えた事からアリバという名が付いたのだとか。

アリバ種は香りがとても良く、ジャスミンの様な香りとナッツの様な苦みが特徴です。この香り、エクアドルの地で栽培しなければ、同種でも香り良いカカオは育たないと言われています。

アリバ種のカカオは世界総生産量もわずか5%弱、今でも謎に包まれたカカオなのです。

なんと、エクアドルは世界のカカオ生産量ランキングTOP5にランクインしています。そしてこれからも、ますます国を挙げて力を入れていく方向です。

エクアドル国内では、海岸地域からアマゾン地域まで農園や工場、販売と多くの場所で様々な人がチョコレートに携わっています。同様に観光面でも、多くの土地でカカオ・チョコレート体験ツアーを行っています。

どのような体験が出来るかいくつか例を紹介したいと思います。

カカオ農園1「CHICAO/ブランカ マルガリータ農園」

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エクアドルでは、カカオの木と一緒にフルーツやナッツなど他の木を育てる共生栽培を行う農園が多くあります。(この農法はアマゾン地域でチャクラと呼ばれています)。これは、太陽に弱いカカオの為に日陰を作ったり、良い環境を共生の中で与え合うなどの利点があります。

農園によっては観光客に、園内で共生している木やトロピカルフルーツなどの説明や採取、試食を行っています。日本ではめずらしい、パッションフルーツの実や南国の果物に出会えます。

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では、カカオの実は?

日本でも石垣島や小笠原では特別な条件のもとでカカオを栽培していますが、実際に、カカオの実を見る機会はそうありませんよね。

カカオの実は、上記写真のように直接幹になります。幹に直接可愛らしい白い花が咲き、そして実になります。

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熟したカカオの果実を採取した後、専用の木箱で5日前後発酵させます。その後、写真のとおり天日を使い自然乾燥をさせます。

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発酵・乾燥を終えたカカオ豆は、薄皮が剥がれ易くなります。しかし更に香りを引き出す為、カカオを焙煎の機械でトーストします。

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トーストした後は、カカオ豆を細かなチップに摩砕します。

そこから、カカオの薄皮(ハスク)を取り除く為、ウィノワーと呼ばれる送風選別機に入れます。この機械を通し、ハスクとカカオニブ(カカオ豆の胚乳部分をチップ状にしたもの)に分けます。

その後、カカオニブが加工されチョコレートやココアになります。

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ブランカ マルガリータ農園では、チョコレート作りから試食まで体験出来ます。

ですが、その後の作業は他農園での体験で紹介させて頂きます。

CHICAO/ブランカ マルガリータ農園(Finca Blanca Margarita)

カカオ農園2「手作りカカオ スエニョス農園」

次は、スペイン語で「夢」という意味の名前を持つ「手作りカカオ スエニョス(SUEÑOS)農園」へ訪問してきました。

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スエニョス農園は外国人観光客も来たり、農家体験で宿泊する人もいます。

綺麗で可愛らしい建物。田舎の農園に訪れた雰囲気があります。こちらでは、手作りのチョコレート作り体験が出来ます。

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スエニョス農園でも、まずは農園を案内をしてくれます。

知っていますか?カカオの白い果肉は食べる事が出来るんです。

果肉は、甘さとほのかな酸味を感じるとても上品な味わいです。例えるなら、マンゴスチンに爽やかな酸味を加えたような味を感じました。

食べ方は、果肉を吸い、種だけは吐き出します。この種が、チョコレートの原料となります。

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農園見学の後は、チョコレート作り。

手作りの場合、乾燥まで終わったカカオの実を機械でなく直接火にあぶり焙煎します。そして、焙煎し終えたカカオを、ハスクとカカオニブに機械で分けます。

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その後は、分けたカカオニブをペースト状にしていきます。

出てきたペーストは、カカオバターの脂肪分(45~55%)を含み光輝いています。

余談ですが、エクアドル国産のアリバ種は、高品質で香りが良いと言われるフレーバー・カカオ(又はフィノ・デ・アロマとも言う)に分類されます。その為、カカオバターとカカオパウダーに分離し利用するより、香りをより活かすチョコレートとして多く利用されます。

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ペースト状にした後、必要により他の材料(砂糖やミルク)を混ぜます。

その後、手作りの場合ではテンパリングしていきます。テンパリングの作業ではチョコレートを理想的な温度で結晶化させる為、温度調整をしていきます。この作業を行う事でより美味しく、そして滑らかに仕上がります。

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最後は、チョコレートを型にはめたり、フルーツをチョコレートでデコレーションします。

そして、出来上がったチョコレートを皆で試食。自分達で作ったチョコレートは格別な美味しさでした。

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スエニョス農園ではチョコレートのほか、カカオの殻を使ったお茶やカカオの果実を使ったジャムなども作っています。

手作りカカオ スエニョス農園(Finca Sueños Cacao Artesanal)

  • 住所:Finca Sueños, Recinto Achiote, Puerto Quito, Pichincha, Ecuador
  • 電話番号:(+593)99 686 4836
  • HP:http://cacaofincasuenos.com/

カカオ体験出来るところ

エクアドルの首都キトがあるピチンチャ県では、カカオを観光と農業の両面から地域を盛り上げようとカカオ・ルートを紹介しています。

また、キト、キトから日帰りで観光出来るミンド、そして第二の首都グアヤキルからでも、チョコレート体験ツアーがあるので是非参加してみてください。

まとめ 

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旅行をする際、必ず購入するのがお土産。絶対オススメ出来るエクアドル土産の一つがチョコレートです。

日本でも流行しているビーン・トゥ・バー方式で作られたエクアドル産のプレミアチョコレートが現地スーパーなどで販売されています。訪れた際には、是非試してみてください。

日本で味わうには

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エクアドルに行かずとも日本では、銀座の「ティエリー・マルクス」にてエクアドル産のチョコレートを堪能する事が可能です。このお店、なんとミシュラン2つ星を獲得した本場パリのフランスレストランで働くシェフが監修しているんです。

こちらのチョコレートは、エクアドル在住日本人の高橋さんが生み出すブランド「ノエル・ベルデ(Noel Verde)」のラインナップから、国中を訪れ選びぬいたカカオを使い仕上げたプレミアムチョコレート「カミーノ・ベルデ(Camino Verde)」がデザートで使用されています。

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ノエル・ベルデとは、日本語で「緑のサンタクロース」という意味。農家の方々に「持続可能な農業生産」等を指導しながら、地元企業と共同制作し地元還元商品を作っているとの事。消費者にも美味しく安心できるカカオを届けてくれるまさに、「緑のサンタクロース」ですね。

なんとそのチョコレート、毎年バレンタイン前に東京で開催されるチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」にて2020年も味わえるようなのです。

宜しければ、日本でエクアドルのチョコレートを味わってみてはいかがでしょうか。

THIERRY MARX

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