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オランダ軍用機搭乗体験!プロペラ機でオランダの景色を堪能

記事投稿日:2019/12/02最終更新日:2019/12/02

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オランダ滞在中のユニークな旅の体験として今回は、観光フライト搭乗レポートを皆様にご紹介します。

このたび搭乗した飛行機は、アイセル湖(IJsseimeer)の南東部にあるレリースタット(Lelystad)空港に保管され、DDA(オランダ・ダコタ協会)が地元オランダそしてドイツ、ベルギーなどで観光旅客運送を行っている飛行機です。

今年(2019年)で75周年を迎えた"Grand Old Lady"こと、このDC-3は、毎年3月から10月末までの期間、一般の方が気軽に遊覧飛行を楽しめる"Pleasure Flight"を実施しています。 

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<機体に描かれた75周年記念ペイントをバックに搭乗券を撮影してみました。座席は事前に決まっておりますが、飛行中は自由に歩き廻れ、コックピットの写真撮影も可能です。>

目次

元オランダ王室の機体を紹介

搭乗したDC-3は1944年1月11日にアメリカ陸軍向けに製造され、同年2月より英国のコッツモア飛行場にて空挺部隊の輸送の任を担い6月6日のノルマンディ上陸作戦に参加した機体です。

戦後の1946年2月にオランダの王配(妻はユリアナ女王)HRH Prince Bernhard(プリンス ベルハルト)はアイゼンハワー将軍から余剰となった同機を購入し、オランダのコードである「PH-」、自身の名前であるPrince Bernhard Alphaの頭文字を取り「PBA」を登録番号として申請し、オランダ初の政府所管の専用機となった機体です。

オランダ製フォッカー27が導入されるまでは政府の機体として1961年まで利用されましたが、その後、Aviodrome(アビオドロム/レリースタット空港内)航空博物館に移管され展示されました。 

1982年に設立されたオランダ・ダコタ協会(DDAクラシック航空会社)によってPH-PBAは引取られましたが、満足に飛行できる状態ではありませんでした。

1994年にイギリス空軍のサポートを受け、4年に渡り修復と修繕がされ、同年11月にDDAは再度PH--PBAを維持運営することになりました。

2016年、KLMはサポート役から離れ、現アレキサンダー王の長女で王位継承権の一人者である"Princess Amalia"(プリンセス・アマリア)の名前を刻んだ本機はかつて王室が購入した当時の塗装に戻され"Grand Old Lady"と呼ばれ今日に至っています。

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<搭乗は客室乗務員から席番号順に名前を呼ばれて搭乗します。>

キャビンクルーのおもてなし

パイロット(機長と副操縦士)はKLMの現役パイロット、客室乗務員は旧マーチンエアーのスタッフで構成されています。

予約を申込み、搭乗日が確定するとメール配信にて飛行予定コースの案内が届き、2回目のメールでは当日の飛行に携わるキャプテン、副操縦士(F.O.)などキャビンクルーの紹介が届きます。何気ない情報提供ですが、航空機ファンならずとも「大空への憧れ」は一気に身近なものになり、フライト当日まで、天気予報や風向きなどを調べてみたりして楽しい時間が過ぎていきます。

搭乗当日は、フライトの1時間前に指定された空港のDDAチェックインカウンターで搭乗手続きを終え、オリジナルの搭乗券をもらって待合室でくつろいでいると、キャプテンと副操縦士(F.O.)、客室乗務員が乗客一人一人に挨拶と、簡単な自己紹介などコーヒーカップを片手に気さくに話しかけてきます。

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<(左)Tom van Hoornキャプテン:KLMのB777、B787の現役パイロットで、総飛行時間は17,500時間。(右)Arjan van Adrichem副操縦士:KLMのB737ではキャプテンを務める現役のパイロットで、総飛行時間は13,000時間。>

搭乗前の写真撮影は楽しい時間

乗客を一巡すると、キャプテン自ら当日の飛行コース、高度、速度と見どころについてのブリーフィングがあり、その後、機体まで乗客を案内し、乗務員との記念撮影が実施されます。 

副操縦士はコックピット内で事前の出発準備で忙しく、操縦席から顔だけを覗かせ、常にカメラ目線でいるのが印象的です。
また、キャプテンは記念撮影の合間に、航空機の主翼、フラップ、エンジン、垂直尾翼など通常は出発前に点検する順路で乗客を案内し、その機能や役目について説明をしてくれます。

その後、客室乗務員が乗客の名前を呼び、搭乗開始となります。

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<飛行中は低い高度で飛ぶので地上の景色がとても綺麗に見えます。フリースラント州、ライツエ・ウイーレン湖の上空からの眺め。オランダは真っ平らであることが理解できる瞬間でした。>

Fun To Fly

我々が通常乗る「前輪式」の航空機と異なり「尾輪式」のDC-3では機首方向が高くなっており、坂道を登るように指定された座席に滑り込みます。 

75年前の規格で作られた航空機に座り心地の良い座席が設置されています。写真撮影や、外を眺めるのであれば、アドバイスとして通路側の席がお薦めです。また、前列よりも後列の方が大きな主翼が視界を遮ることもなく撮影などが楽しめるので、これも搭乗してから分かることです。

離陸後は一旦1,250フィート(380m)で水平飛行に入りオランダ北部フリースランド州に向け、緩やかに上昇をしながら安定した快適な飛行を続けます。

ポイント毎に操縦室からは、見どころやその町の歴史的背景など機内アナウンスがあり、30分のフライトではありますが、乗客は席を移動してコックピットで写真撮影したり、キャプテンに話しかけたり、他の座席から外を眺めたりで思い思いに"Grand Old Lady"の空の旅を楽しんでいます。

レリースタットの空港へアプローチする前に操縦室からは本日の搭乗への御礼とプロペラ機(DC-3)の楽しさと保存への協力を呼び掛け、乗客より大きな拍手の中、すべり込むように滑走路に接地しました。

片言の英語が出来るだけで、ほかの乗客とのコミュニケーションも取れ、日頃話す機会が少ない客室乗務員とも気さくに話が出来、心から楽しめるフライトです。日本では体験できないオランダならでは「忘れ得ぬ体験」を皆様にも味わって頂きたいものです。

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<飛行中も気軽に話しかけられるオープンさには驚きます。機長よりフリースラント州ルーワルデン手前のザイデルブーレンの運河について説明をしてくれました。>

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<搭乗日のDC-3を支えたメカニック、サポートスタッフそしてキャビンクルーの面々。DDAでは、現在(2019年9月)9名のパイロット(全員KLM)、15名のキャビンクルー兼、地上サポートスタッフ(KLMとマーチンエアー出身)、20名の整備士が全員ボランティアで活動を支えています。>

日本からも予約可能

片言の英語が出来れば搭乗は問題なし。

ホームページからフライト情報を入手して予約をしてみましょう。フライト毎に目的地は異なっておりますが、4月~5月はチューリップが開花して、オランダ北部への飛行は「色鮮やかな絨毯」の景観が楽しめる絶好の機会でもあります。

予約と支払いはWebから簡単にできます。また支払いはクレジットカード決済であり、送金の手間もありません。出発日毎の飛行プログラムには、「スキポール発着」、「レリースタット発着」と明記されているので、日本からの搭乗希望であれば、アクセスが良いスキポール空港(東側General Aviationエリア)からの搭乗をお薦め致します。

予約、支払い、飛行プログラム、DC-3の歴史と機体解説などが記載されております。

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<Corendon Village Schipholに展示されているB747−400(元KLM機材)。機内は事前に予約すれば見学が可能です。>

こんなホテルに泊まってみたい

航空機好きな方、ユニークなホテルを探している方には、スキポール空港に隣接したCorendon Village Schiphol(コレンドン・ビレッジ・スキポール)ホテルをお薦め致します。 

このホテルにはB747が展示され、機体の中の見学も可能です。またホテル内のインテリアは航空機一色の絨毯や壁紙で統一されています。

Corendon Village Amsterdam

もっと刺激がほしい方はCorendon City Hotel Amsterdam(コレンドン・シティホテル・アムステルダム)に737 Cockpit Suiteという部屋があり、客室の中に本物のB737のコックピットが配置され、実際にシュミレーターとして動かすことが出来ます。

日本では体験できない刺激的な宿泊はいかがでしょうか?

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<Corendon City Hotel Amsterdamの特別室737 Cockpit Suiteの客室。実際にシュミレーターを動かすことができます。>

Corendon City Hotel Amsterdam


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この記事を書いた人
佐藤純治
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記事投稿日:2019/12/02最終更新日:2019/12/02

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