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鉄道やバスが動かない!イタリアでストライキに遭ったら○○をしよう!

記事投稿日:2019/09/26最終更新日:2019/09/26

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近年の日本では発生件数が少なくなったストライキですが、歴史的に労働者の権利意識が強いイタリアでは、現在でも年に数回程度全国規模のストライキが実施されます。その中でも観光客にとって特に困るのが、電車やバスといった公共交通機関のストライキ。

私は2018年10月、イタリア旅行中にヴェネチアで全国ストに出くわしました。今回の記事では、これをどうやって切り抜けたか、遭遇したらどうすべきかを留学中の経験も併せてご紹介します。

目次

1. イタリアでストライキに遭遇したときのこと

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<乗船したコスタクルーズ 。写真出典:BUONO!ITALIA>

2018年10月、両親とともにヴェネチア発着1週間のアドリア海クルーズ を楽しんだ後、パドヴァ周辺の温泉が有名な町、アバーノ・テルメ(Abano Terme)に向かう予定でした。最終日、下船の準備も終わってのんびりと船のバルコニーでTwitterを見ていると、タイムラインに驚きの情報が飛び込んできました。

「トレニタリア社より 10月25・26日ストライキ情報」

「......え?」

今日って10月26日なんですけど、どういうこと?ストライキなんて知らなかった、突然決まったの?などなど、疑問が一気に噴き出してきたと同時に、全身から冷や汗が噴き出したのも感じました。

焦りつつもSNSやネットニュースなどを色々と調べると、なんと2日間に渡ってイタリア全土の国鉄でストライキが行われることを知りました。日本でたとえるなら、JR線が全て止まってしまうようなもの。

ちなみにイタリア国鉄は、多くの地域で電車だけでなくバス等の運行も行っているため、実質ほぼ全ての公共交通機関がストップしてしまったようなものです。

これはまずい。いつもなら相乗りタクシーや格安バスでどうにかできるけど、今回はめちゃくちゃ重いスーツケース3つと、久しぶりの長期海外旅行で徐々に疲れが見えている両親が一緒。不測の事態といえども、あまり無理はできません。

2. 私がストライキに遭遇してとった行動と結果

その後さらに調べたところ、鉄道の中でもフレッチャ(Freccia)というイタリア版新幹線のみは、観光客のために運行しているという情報をキャッチしました。しかしその路線だけでは、バスへの乗り換えが必要なホテルまで着くことができません。

困り果てた私は、思い切ってアバーノ・テルメのホテルに電話をかけました。

■私「今日からお世話になる者です。今ヴェネチアにいるのですが、ストライキの影響でホテルに到着できるか分かりません。何か交通手段を教えていただけませんか?」

■スタッフ「調べてみます。(少しの保留音の後)残念ですが、今はホテルに向かうための郊外へのバスも全て運行がありません。ヴェネチアからタクシーで来てもらうことになると思います。」

■私「分かりました。かなり荷物もありますし、他の交通機関がいつ運行再開するか分かりませんから、タクシーで行くことにします......(悲しい声)。」

■スタッフ「ちょっと待ってください......。今偶然、私たちの契約しているタクシードライバーがヴェネチア空港の近くにいるので、30分ほど待っていただければそちらまで迎えに行けますよ!こういった状況なので料金も80ユーロで結構です。」

■私「本当ですか?普通にタクシーで行くと200ユーロくらいかかってしまいそうだったんです!急なことなのにありがとうございます!」

そんなやり取りをして、ヴェネチアで唯一車が乗り入れられるローマ広場で1時間弱タクシーを待ち、電車とバスを活用してアクセスするよりもずっと安く、そして楽にアバーノ・テルメへ着くことができました。

イタリアでストライキに遭ったら-出典BUONO-ITALIA-02.jpg
<温泉が有名なアバーノ・テルメ。写真出典:BUONO!ITALIA>

こんな話をすると、「あなたはイタリア語が話せるから解決できたんでしょ?」と思うかもしれません。もちろんそれも要因ではありますが、不測の事態でも落ち着いて情報収集する。状況が読めないときは現地人に相談する。という行動は、きっと言葉がそれほど堪能でなくともできるはずです。ぜひ、後述のストライキに遭遇したときのポイントをご覧ください。

あきらめて復旧を待つのも一つの手

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<時間に余裕がある場合は、諦めてのんびり待つのも手ではあります。写真出典:BUONO!ITALIA>

冒頭でお話ししたようにストライキはイタリアで頻繁に起こりますので、私の知人も多数被害に遭っています。知人の一人は、フィレンツェからトリノまで行くための電車が同様の全国ストで止まってしまい、「仕方なく駅で5~6時間くらい待っていたら、いつの間にか再開したよ」と話していました。

3. もし、イタリアでストライキが起きてしまったときは

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<写真出典:BUONO!ITALIA>

以上の体験から、ストライキが起きてしまったときの対処法を、個人旅行者とツアー参加者の2パターンに分けて説明いたします。

個人旅行者はとにかく動き回って情報収集!

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<写真出典:BUONO!ITALIA>

個人で旅行している方の場合は、ストライキが起きた時にじっとしていてはいけません。日本のように繰り返しアナウンスがあるわけではないので、立ち往生することになってしまいます。

一般的には駅のインフォメーションセンターや自分が宿泊していたホテル、あるいは宿泊するホテルで現在の状況を確認しましょう。私の場合はクルーズ船という閉鎖空間の中にいたので、次に泊まるホテルへ連絡した、という感じです。

具体的に聞くべきことは、ストライキが「どの範囲」で「いつからいつまで」であり、「目的地にどうやって行けば良いか」の3点です。ストライキや代替となる交通機関の状況は刻一刻と変わるので、定期的に駅構内を動き回っては、人々の移動がタクシー乗り場に集中するなど目立った動きなどがないかよく見ておきましょう。

ちなみに現地でSIMカードを購入するか、ポケットWi-Fiなどを日本から持参すると、いつでもスマホで情報収集ができるのでおすすめです。

ツアーを利用している場合は?

ツアーの方は、とにかく添乗員やガイドの指示を待ち、なるべく団体行動を心掛けましょう。前述の通り状況は刻一刻と変わるので、不要な個人行動はツアーとはぐれてしまったり、他のツアー客の迷惑になってしまったりする可能性があるからです。

こういうときのためにガイドがいるのだと割り切り、ホテルやレストランなど指示された場所で待ちましょう。

4. ストライキが起きる前にやっておきたい情報収集

この項目では、自分の旅程でストライキがないか確認したいときにオススメの情報収集テクニックを説明します。最も分かりやすいのが、イタリア政府観光局(ENIT)の公式サイトで「イタリア最新情報」 をチェックすることです。私が遭遇したストライキの情報も、このサイトに記載があります。

日本語以外で最新情報を入手したい場合は、Googleのニュース欄で「Sciopero trenitalia(※)」もしくは「Strike trenitalia」と検索すれば、イタリア語と英語で交通機関の最新情報をゲットできるはずです。また、都市ごとのストライキ情報が知りたい場合は、「Sciopero Roma(都市名)」もしくは「Strike Rome(都市名)」と検索すると良いでしょう。

【参考】

※編集部注:イタリア語では、ストライキのことを「Sciopero(ショーペロ)」と言います。

5. イタリアでストライキが多い理由

イタリアとストライキは切っても切れない関係にあります。留学中も2ヶ月に1度はローマ市内の交通機関が止まり、大学へ行くのを断念しました。

なぜここまでストライキが多いのかというと、イタリアは1960年代の高度経済成長期以後、虐げられてきた労働者や組合による活発な労働闘争が全国各地で勃発し、その結果法律によって非常に強力な労働者の権利が保障されてきたからです。

そうした時代に比べれば組合の力が弱まってきていますが、地域差はあるものの、やはり労働者を保護する姿勢を見せるためにしばしばストライキを実行しています。

6. 電車やバスのストライキの特徴

私の留学経験と現地の人から聞いた情報をもとに、簡単にイタリアにおけるストライキの特徴をまとめましたので、最後に確認してみてください。

通勤ラッシュ時は運行がある

「労働組合は常に労働者の味方」と言う意味合いがあるのか、会社員の通勤時間となる早朝~9:00頃と18:00頃~21:00頃の間は運行していることが多いです。

木・金など1~2日間行われる

ストライキは木曜や金曜など、週末手前から1~2日間かけて行われる傾向にあります。このスケジュールによって、ストライキを実行する労働者は週末と合わせて3~4連休を作ることができます。

こんなわけで、市民にとっては交通機関のストライキについて「ただ社員が連休を作ってさぼりたいだけ」と揶揄することがあります。旅行者の方は、木・金曜に都市間移動を予定されている場合注意しましょう。

スト期間内でも若干の運行がある

ストの期間であっても、高確率でバスが走っているのを見かけます。完全に止めてしまっては顰蹙(ひんしゅく)を買うからなのか、果たして理由は分かりませんが、1~2時間に1本程度の間引き運行をしている感じです。ちなみに、ストは途中で終わることが多く、昼過ぎ~夕方頃には運行再開するケースもあります。

イタリアでのストライキが不安な方はこの記事を参考にしつつ、事前に情報収集を行っていただければ、いざストライキに出くわしても落ち着いて行動できると思います。

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