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ロンドンで「サーカス」に行ってみよう!?
日本のテレビ番組でロンドンが取り上げられる際、象徴的なイメージとしてよく登場する、ピカデリー・サーカス周辺の光景。ロンドンを訪れたことがなくても、巨大なネオンサインが特徴的な広場の風景と、ピカデリー・サーカスという名前には、なんとなく馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
それにしても、ピカデリー・サーカスの「サーカス」って何?と思ったことはありませんか?まず連想してしまうのは、ピエロがいて、綱渡りや空中ブランコなどの曲芸が見られる、あの「サーカス」かもしれません。が、この場合のサーカスは、ラテン語に由来する、「複数の道が交わるところにある円形の広場」を表す言葉なのです。というわけで、ロンドンに点在する、いくつかの「サーカス」を見に行ってみましょう。
目次
待ち合わせにも便利!ピカデリー・サーカス
まずはピカデリー・サーカスから。地下鉄ピカデリー・サーカス駅を出たとたん、目に飛び込んでくるのは、巨大スクリーンと通称「エロス像」です。
こちらの「サーカス」は実際には円形ではないにもかかわらず、中心にあるシャフツベリー伯記念噴水を取り囲んで、人々が階段に腰を掛けている様子が、なんとなくサークルっぽい雰囲気を醸し出しています。噴水の上部にある「エロス像」と呼ばれる銅像は、彫刻家のアルフレッド・ギルバートによるものですが、ギリシャ神話の愛の神「エロス」がモデルになっているのではなく、実はその双子の弟、「アンテロス」をイメージして作ったのだそうです。
ピカデリー・サーカスは複数の通りの起点となっており、その名もピカデリーという名の通り(写真上左奥)や、リージェント・ストリート(同・右奥)、シャフツベリー・アベニュー、コヴェントリー・ストリートなどが交わっています。噴水の前では、いつも何かしら弾き語りやら即興バンドの演奏やらが行われているので(しかも結構実力派の人が多い!)、のんびりと歌を聴きながら、待ち合わせやショッピング途中の休憩の場所として使ってみるのもおすすめです。
お手本は渋谷?オックスフォード・サーカス
ピカデリー・サーカスから、北西の方向へとカーブして伸びているリージェント・ストリートを、そのままたどっていくと、オックスフォード・サーカスに行きつきます。
オックスフォード・サーカスといえば、ロンドンでも屈指のショッピング街、オックスフォード・ストリートの中心部。車も人も、ロンドンでも常に最も混雑している場所のひとつと言えるでしょう。
交差点における歩行者の混雑を解消すべく、2009年には、東京の渋谷をお手本にしたスクランブル交差点が登場。ちなみに、ゴングを打ち鳴らしてスクランブル交差点を「開通」させたのは、当時ロンドン市長だった、ボリス・ジョンソン現・英首相でした。
知名度は劣るかも・・・ケンブリッジ・サーカス
今度はピカデリー・サーカスから北東へ、シャフツベリー・アベニューを歩いていくとたどり着くのが、ケンブリッジ・サーカスです。英国の誇る世界最高峰の大学二校、オックスフォードとケンブリッジの名前が、どちらもこうして登場しているのは、興味深いところですね。
ここの目印は、パレス・シアター。シャフツベリー・アベニューとチャリング・クロスの交差点に立つ赤レンガの重厚な建物で、『サウンド・オブ・ミュージック』や『レ・ミゼラブル』、そして現在では『ハリー・ポッターと呪いの子』など、数々のロングランを上演してきたことでも良く知られています。
ケンブリッジ・サーカスは規模的に他よりはだいぶ小さく、ふとすると、「サーカス」であることを気づかずに通り過ぎてしまうほど。でも良く見渡してみると、周りの建物が、交差点を中心に丸く弧を描いているのです。信号待ちをしながら、その辺りも見逃さずにチェックしてみてください。
ロンドンのその他のサーカスたち
ロンドンにはほかにも、ラドゲート・サーカス(Ludgate Circus)、ホルボーン・サーカス(Holborn Circus)、そして交差点ではなく、実際に円形の公園をもつフィンズベリー・サーカス(Finsubury Circus)などのサーカスが存在しています。観光の途中に、ストリート・プレートもよく意識して見ていると、他にも面白い発見があるかもしれないですね。
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ハル・リーチ
- 音楽、映画・演劇・TV、サッカーなど、UKカルチャーをこよなく愛す。2001年よりロンドン在住。以来、会社員&ものかき業を継続中。