公開日:
最終更新日:
【2019年】マカオ グルメレストラン 実食レポート
マカオは美食の街
マカオが世界でも名だたるグルメの街だということをご存知でしょうか?中国料理、ポルトガル料理、そしてそれらが融合したマカオ料理が生まれました。2017年10月「ユネスコ創造都市ネットワーク」の食文化部門でマカオが認定都市(世界中に26しかない)となりました。
昨年(2018年6月)に初めてマカオに訪れ、その食のレベルの高さに驚きました。そして今年(2019年5月)「2度目のマカオ」。今回もマカオで食べまくりました~。前回と同様、胃腸薬を片手に、朝昼晩と食べて食べて食べまくる。
その様子を惜しむことなくご覧に入れましょう!
【目次】
- フォーシーズンズ・ホテル・マカオ・コタイストリップ内 中国料理レストラン「紫逸軒」
- ウィン・パレス ホテル内 中国料理レストラン「永利宮」
- ホテル モーフィアス内 レストラン「Voyages by Alain Ducasse」
- Solmar
- 西洋菜餐館
- マカオのB級グルメ
- まとめ
フォーシーズンズ・ホテル・マカオ・コタイストリップ内 中国料理レストラン「紫逸軒」
あの有名なフォーシーズンズホテルの中にあるミシュラン一つ星レストランが「紫逸軒」です。
では実際に食べた料理をご紹介しましょう。
先ずは「点心」から。左上からエビ焼売(プリプリ食感)、右上キノコ餃子(キノコ以外の野菜もたっぷり)、右下はエビ生春巻き(中身はカリカリクリスピーで食感良い)です。上品で繊細な味。マカオでは食感の良さがとても重視されているようです。これからの宴が期待できそうな滑り出しです。
「前菜プレート」。アワビの酒蒸し(さっぱりしっとり歯ごたえ)から時計周りに、うなぎみたいに見えるチャーシュー(はちみつが入っていて甘めでコクがあり柔らかい。私の好きな味です)、ホタテのクリスピー(中身ジューシー)、子豚の丸焼き(パリパリせんべいみたいにカリカリ)点心も前菜もお酒にぴったりのおつまみです。(ランチでしたのでお茶でがまんです(笑))
ロブスター入り麻婆豆腐。なんと贅沢な!でっかいロブスターがぷりっぷりで旨い!下に見える麺は日本のいなにわうどんです。緑色の実は花椒でこれが後からしびれます。唐辛子の辛さではなく山椒のしびれ辛さです。本場の味ですね。
「アンガスビーフのやわらか煮カレーソース」マカオではカレーソースはポピュラーです。スパイスの深い味と香りが食欲をそそります。牛肉はしっかりこってり腹持ちの良い味でした。
キヌガサダケ(キノコの一種)とホタテ、ほうれん草のあんかけ。白いのがキヌガサダケです。マカオでは一般的で食感がふわふわじょりじょりしている日本ではなかなか味わえない味。餡に入っているエノキダケみたいなのが干したホタテでダシが出ています。個人的にはかなり気に入った味です。マカオの人たちが食感(歯ごたえ)を大事にしているのがよくわかる料理でした。
海鮮スープに揚げたお米を入れて食べます。ジュッと音がするのでおこげ料理のようです。お米はサクサク。見た目よりも優しい味です。
「牛乳プリン」真ん中の透明なものはつばめの巣です。タロイモが入っていて温かい、サラサラのプリンです。タロイモがまろやかでコクを出し、デザートとしてかなり完成度の高いプリンだと思います。
「中華風の菓子」左が柚子ゼリー(お酒入り)で右がタピオカのタルト(温かい)。いかにも中華デザートという感じですが、そんなに甘くはありませんでした。
こちらがシェフです。仕事が終わったらホテルのジムで鍛えているそうで、がっちりした体格をされていました。料理は体力とスタミナが必要ですからね。今回マカオに訪れて食べた中でも上位に入る美味しさでした。さすがミシュラン星付きレストランです。
ウィン・パレス ホテル内 中国料理レストラン 「永利宮」
アメリカラスベガスのミラージュホテルを経営するウィンさんのウィン・パレス。
ウィン・パレスはホテル内のそこかしこが花で満ち溢れ、明るく華やかで女性が好みそうなこのホテルの人気レストランがこちら「永利宮」。光と水と音楽のショーを行うパフォーマンス・レイクに面しており、席がオペラシアターのように段状になっている為、ショーを観ながら食事をすることが出来ます。
こちらのお店はまずお茶からしてこだわっています。なんとこのお店にはお茶のソムリエがいるそうです。キンモクセイ、白茶、プーアール、薔薇茶などがブレンドされた深くまろやかな味のお茶を頂きました。
前菜の盛り合わせはこちらの4品。向かって左から野菜とカニ身の餃子イクラのせ、タロイモとホタテ揚げ(ねっとりして美味しかった)、エビ焼売(ぷりぷり食感)、子豚の丸焼きとエビすり身のゴマ揚げキャビアのせ(なんという贅沢!)
魚の浮き袋と野菜のスープ。マカオでは高級食材:魚の浮き袋を使った料理が多いようです。やはり浮き袋そのものの味というよりは独特な食感がクセになるような不思議な味です。中国の食都「順徳」の名物料理だそうです。
三種類の酢を使った海鮮酸辣湯(スープ)。日本でも人気が定着してきた酸辣湯ですが、しっかりしたピリ辛で食欲をそそります。キノコ具だくさんでこれもクキクキと食感がとてもよかったです。
ロブスターと卵白の蒸しもの。
ロブスターがぷりっぷりです、恐れ入りました。クリーム色した卵白部分は茶碗蒸しのような感覚で美味です。20年ものの紹興酒が使われているそうで良い香りがしました。コクがある大人の味。あんかけでとろっとしていて、高級食材の金華ハムが添えられています。
そしてこちら!
テーブルを囲んだ人たちから歓声が上がりました。ガチョウのロースト広東風トリュフ入り炒飯です。そして付け合わせにこちらのスープ。
湯葉と紫山芋、青菜のチキンスープです。しっかり濃いめの味付けでこの炒飯とスープはかなり食べ応えがありました。ブレンド茶が油を洗い流してくれます。
ようやくデザートにたどり着きました(笑)
左がタピオカの温かいクリームスープデザート。右が蓮の実とキンモクセイ、グループフルーツのさっぱりデザート。ごちそうさまでした。
ホテル モーフィアス 内 「Voyages by Alain Ducasse」
日本でも有名なフランス料理の巨匠アラン・デュカスのレストランがこちらホテル モーフィアスの中にあり、今回はその中のカジュアルダイニング「Voyages by Alain Ducasse」でフレンチをいただきました。
まずはフレンチと言えば代表的なメニューのひとつ、オニオンスープですね。
たっぷりの炒められたとろとろの玉ねぎのスープが層をなしたチーズで覆われています。かなり濃厚です。女性ならこれひとつでお腹いっぱいになってしまうかもしれません。次はメインのお肉。
オーガニックビーフステーキ エシャロットワインソースがけ。見た目ほど重くありません。脂身が少なくミディアムで柔らかいお肉でした。ワインにぴったりです。そしてデザートがこちら。
バニラクリームミルフィーユ。こちらもしっかり食べ応えがあり、3品でお腹は充分でした。ミルフィーユって食べにくいので苦手なのですが、こちらは皮の部分が軽くてサクサクでフォークで切りやすく、思ったよりも食べやすかったです。バニラクリームが上品かつミルキーで私の好きな味でした。
こちらのダイニングには入口を入ったところにお洒落なバーがあります。カップルにもぴったりですね。
>>>Voyages by Alain Ducasseをトリップアドバイザーで見てみる
Solmar
マカオ観光の中心地セナド広場から歩いてほど近い場所にあるマカオ料理のレストランです。カジュアルで入りやすく、マカオの味を昔から伝えている老舗です。
レストラン内の様子はこんな感じです。
今回はコースではなく、アラカルトで注文し、みんなで取り分けて食べました。
まずは「カルドベルデ」というスープです。ポテトと野菜、ポルトガルソーセージが入っています。ベルデとは緑という意味ですので、野菜スープということでしょう。とろっとしていて塩味がしっかりついていました。(このレストランは全般に味つけは濃いめです)45HKドル(約680円)
カレー蟹の蟹を調理する前に見せてくれました。縛ってあるのが鉢巻きみたいで面白かったです。寿司屋の大将みたいですね(笑)
こちらがカレー蟹の完成品。香辛料の街マカオらしくスパイシーで深い味で、ビールが進みます。こちらはその日の蟹により時価となります。
タラと野菜炒め。178HKドル(約2,670円)野菜たっぷりで歯ごたえもよかったのですが、正直ややしょっぱかったです。
焼きビーフンSolmar風。110HKドル(約1,650円)日本で食べる焼きビーフンとおんなじです。安心する味。ビールに合いますね。
マカオ料理の代表格、アフリカン・チキン1/2羽で175HKドル(約2,630円)スパイシーなガッツリ系です。
こちらもマカオ料理の代名詞 ミンチィ。ひき肉を野菜と甘辛く炒めたものをごはんと目玉焼きとワシワシとかき混ぜて一気にかきこみます。美味しくないはずがありません。おかあちゃーん!
ポルトガル・チキン(1/2羽)180HKドル(約2,700円)こちらは言い換えればチキンカレーです。日本の甘口カレーにそっくり。子供のころを思い出す懐かしい味。ゆで卵が乗っているのも嬉しいです。このお店で食べた中で個人的に一番気にいったのがこのポルトガル・チキンでした。
ここSolmarには日本語メニューもあるので、日本人にはうれしいですね。さて日本語メニューの中に面白い箇所を見つけました。
下から2番目の訳を見てください。「カレーな羊はつかまります(ライス付き)」ぷっ!外国の日本語メニューにはたまに面白い異訳がありますが、これはこれまで見つけた中でも傑作のひとつです(笑)
西洋菜餐館
グランド・リスボアの最上階にあるミシュラン星つきレストラン「ロブション」でも働いたことのあるマカオ新進気鋭のシェフが独立してオープンしたばかりの創作マカオ料理レストランです。地元の人たちにも人気だそうです。
まずはマカオドリンク。クレソンとはちみつのドリンクです。
さっぱり爽やかな甘みでこれから始まる宴に胃のアイドリングをしてくれるかのようです。次に出てきたのがこちら。
店名の入った赤い缶の中に入っているのはさくさくしたエッグロールです。中には干しダラのタルタルが入っていて軽めの甘さとしょっぱさのコンビネーションが絶妙でした。干しダラはポルトガルの名物食材です。次がこちら。
自家製イワシのパテ。こちらを上にあるサクサクのトーストに塗って食べます。これはワインにぴったりです。
牡蠣のクリームスープです。椀の左には燻製の牡蠣が丸ごと殻に乗っています。濃厚な牡蠣エキスが口の中に広がります。
ポルトガルソーセージとガーリックのパスタ。少しこってり系の料理が続いていたので、こういう口直し的な細麺パスタは嬉しいですね。続いて蟹のリゾットです。
蟹の甲羅を開けると・・・パカッ!
おお~っ!蟹の身がたっぷり乗っていました。リゾットもポルトガルの名物料理です。イタリアのリゾットよりお米がやわらかめで日本人の口に合うと思います。最後にデザートです。
左からアイスクリーム(下にクッキー生地)、あんこ、アーモンドのパンナコッタ。
それぞれのメニュー、味も美味しかったですが、器やしつらえがとても凝っていてシェフの工夫と遊び心を感じました。
そしてお土産としていただいたのがこちらです。
お茶のティーバッグと赤い箱はタラの缶詰、上のマッチ箱みたいな3つの箱にはマカオに昔からある駄菓子です。心憎い気遣いが嬉しいです。
マカオは中国料理、ポルトガル料理、マカオ料理と3つの潮流がありますが、更に若いシェフが自分の感性で新しい料理を作っています。世界中から優秀なシェフが集まってくるので、必然的にシェフと料理のレベルが上がっていくのだと思います。
マカオのB級グルメ(マカオおでん、蘭州拉麺)
マカオには高級レストランばかりではありません。庶民の味方B級グルメのお店もたくさんあります。
マカオ半島の街角のおでん
マカオ半島の東南部にあるサンズ(ホテル)から西に歩いて10分くらいの、観光地エリアというよりはビジネス街にあるおでん屋さんがこちらです。
串に刺した好みのタネを選びます。
私はこの3つを選びました。一串8パタカ(120円)~10パタカ(約150円)くらいでした。
左からイカ、チーズのような練り物を油揚げで包んだもの、豆腐とはんぺんの中間のような練り物。トレーを渡されるのでトングでタネを取って店員さんに渡します。スープで湯がいて紙カップに入れて渡してくれます。しっかりと火を通してくれますので衛生的にも安心です。辛いソースをかけるかどうか聞かれるのでかけてもらうように頼みました。そして出来上がりがこちら。
美味しかったです。思っているよりあっさり繊細な味です。辛いソースはピリ辛とデミグラスが混ざったような深い複雑な味です。量を調整できるので小腹が空いた時にもいいし、がっつり食べたい時もいいですね。
【蘭州拉麺】
上記のおでん屋さんからも近い新口岸エリアの友誼大馬路通り沿いにある「蘭州拉麺館」
蘭州拉麺は中国の蘭州のラーメンです。中国のラーメンと日本のラーメンはずいぶん違いますが、私はこの蘭州拉麺が日本の塩ラーメンに一番近いように思います。さっぱりとしたスープにストレート細麺。元々和食好きの私はマカオの高級レストランの洋食が続くとさすがに胃がくたびれてしまい、あっさりさっぱりした食べ物が欲しくなりますので、自由時間に見つけて食べに行きました。そして頼んだのがこちらです。
麺の上には煮込んだハチノス(胃袋)が乗っています。これで68パタカ(約1,020円)。スタンダードの蘭州拉麺は48パタカ(約720円)だったと思います。
まとめ
マカオには高級レストランがあり、庶民的な安いお店がありますが、その中間クラスのレストランは少ないように思います。高級店のコース料理ばかりだと胃袋もお財布も疲れてきますし、激安屋台料理ばかりだと旅としては味気ない感じもします。その時の胃腸と気分と相談しながらA級B級織り交ぜて食べることでマカオをより知ることができると思います。
>>>マカオ旅行記、マカオってどんなとこ?ホテルは?食事は?お薦め観光ポイントは?を知りたい方はこちら
(取材協力:マカオ政府観光局)
Rankingマカオ記事ランキング
-
シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。