超濃厚!ローマで人気のオシャレレストランでカルボナーラを食べる

本場イタリアのカルボナーラと日本で一般的に食べられているカルボナーラには、いろいろ違いがあると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

ローマ発祥とされているカルボナーラは、イタリアにさほど興味がない方でも「あ、あのパスタね!」と分かるほど日本でも浸透しています。

カルボナーラを食べられるお店はローマにいくつかありますが、その中でも濃厚と噂なのがローマのオシャレレストラン「Pataclara(パタクラーラ)」にある、メニューに載っていない「裏メニュー的な」カルボナーラです。

この記事では、イタリアと日本でカルボナーラがどう違うのかを紹介しつつ、レストラン「Pataclara」で頂いたカルボナーラについてご紹介します。

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日本とイタリアで違う、カルボナーラのレシピ

日本とイタリアのカルボナーラで最大の違いと言えば、日本のレシピでは生クリームを使うものが多いのですが、イタリアでは生クリームを使いません。

というのも、生クリームは高級品なのでローマの一般家庭が発祥とされるカルボナーラに使われることは無いのだとか。私は、イタリアであれば乳製品なら何でも安く気軽に買えるのかと思っていましたが、昔はそうではなかったようです。

この数年、ネットで「イタリアのレシピはこうです。」と紹介する情報も多く出回っているため、イタリアと日本でのカルボナーラのレシピについて違いを知っている方も多いかもしれませんが、料理の世界は日々進化しており、グローバル化も進んでいます。

日本の調理法が海外で評価されていたり、日本の調味料が海外でも一般的に使われるようになっていたりするので、そのうち「逆輸入カルボナーラ」がイタリアでも食べられる日が来るかもしれません。

カルボナーラは「イタリア流〇〇〇ご飯?」

一般的なイタリアのカルボナーラのレシピに使用される材料は、とてもシンプル。卵、ペコリーノ・ロマーノ、黒胡椒、パンチェッタまたはグアンチャーレです。ペコリーノ・ロマーノは羊のチーズで、牛のチーズよりも安いというのもポイントだそう。塩気がきついチーズなのでパスタの味付け材料にはピッタリです。

以来、私もイタリア式のレシピでカルボナーラを作ることにハマったのですが、作っていて気付いたのは「これはイタリア流卵かけごはんなのでは?」ということ。

気軽に手早く作れて、冷蔵庫の中にある材料で安く美味しいものができる。少ない材料でたくさんの人たちのお腹を満たすことができるのです。

それぐらい日常的で、コツをつかめば簡単にできるカルボナーラのレシピですが、家庭の味、レストランの味、そして作る人によって仕上がりも味も違います。使うチーズの種類も違うことがあるため、あちこち食べ比べしてみるのも面白いですよ。

本場ローマで濃厚カルボナーラが楽しめるレストランへ!

さて、そんな食べ比べの楽しみもあるカルボナーラですが、この記事ではローマで人気のオシャレレストラン「Pataclara」で、特に濃厚な一品を食べてきたレポートをお届けしたいと思います。

最近は旅行者向け口コミサイトなどで、日本から気軽にレストランの検索や予約ができますよね。当時、これらのサイトで特に評価が高いとされるレストランを見つけたので、早速予約してみました。

地図アプリもフル活用することで、知らない道でもサクサク進むことができるため便利な世の中になったものだなぁと感じます。

今回予約したレストラン「Pataclara」は、日によってネット予約割引がある場合もあります。ぜひチェックしてみてくださいね。

ローマのオシャレレストラン「Pataclara」の外観と内装

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<撮影:yukaco>

外観は重厚な感じはせず、中の様子も少し見えるスタイルで軽やかな印象です。モダンな内装なので一人でも気負わずに入ることができそうですね。

私は19:00に予約を入れたのですがイタリア人の平均的なディナータイムはもっと遅いようです。なので、毎回最初のお客さんになってしまいます。

しかし、最初のお客さんとなるメリットもあります。たとえば店内の写真を気軽に撮らせてもらうことができたり、落ち着いてゆっくりメニューを読んだりできるため、私は早めにお店へ入ることが好きなのですが、賑やかな雰囲気の中で気を遣わずに食事を楽しみたいという方は、20:00ぐらいから予約を入れた方がいいかもしれません。

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<撮影:yukaco>

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<撮影:yukaco>

ローマのレストラン「Pataclara」で注文したのは......

さぁ、席に着いたらゆっくりメニューを読み込みます。季節に応じてメニューの内容は変わると思いますが、まずは前菜から。「Croccante di foie gras,amarena e nocciole(22ユーロ)」というメニューが、このお店のスペシャリテです。

私もこのメニューがものすごく気になったのですが、今日はあくまでもカルボナーラをメインに楽しみたかったので、もう少し軽いものでオススメがありますか?とスタッフへ聞いてみたところ、「それなら卵を使った料理が自慢です。ぜひお試しください」と薦めていただいたのが「Uovo BIO croccante ,funghi nocciole e soia」と言うメニュー。

意味は「クリスピー有機タマゴ、キノコとナッツと大豆」......日本語メニューがないので、なんとなくの訳になってしまいますがそんな感じです。

そうしている間にアミューズが登場しました。

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<撮影:yukaco>

さすがオシャレレストラン......と感じさせられる、小さくて凝った料理です。

イタリアンというよりもモダンチャイニーズでしょうか?チャイニーズバーガーのクワパオ(割包)を彷彿とさせる前菜。エスニックな風味も漂います。この数年イタリアでは、アジアのテイストを料理に取り入れるのが流行っているそうです。

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<撮影:yukaco>

試験管に入っているのは生姜酢ドリンク。こちらはサッパリしていて、日本人に好まれそうな味わいです。というよりも、本当に青山あたりのイタリアンで出てきそうな雰囲気の味わいでした。

その間にも、置いてもらっていたメニューを熟読していたのですが、私が先ほどオーダーした前菜以外にもサラダがあって、ドレッシングには梅干しが使われているそうです。しかも「Umeboshi」という記述。これには驚きました。

さらに、「noodles di cappesante , funghi shiitake e zenzero」というメニューも。「cappesante」はホタテ貝、「funghi」はキノコ、「zenzero」は生姜。「funghi shiitake」は「椎茸」がそのままイタリア語として表記されています。

厳密に言うと「茸」が「funghi」なので、「椎茸キノコ」という表記ということになってしまいますが、まぁそれはいいとして、梅干しや椎茸が普通にイタリア語のメニューに載っているということに驚きです。

また、イタリア人のお客さんに対しても、スタッフが当たり前のように「こちらは梅干しのソースを使っています。」とか「椎茸が入っています。」さらには「ダシがきいています。」と言い出したので、もはやどこの国で何を食べているのか混乱してしまいそうになりました。

お客さんも普通に「うんうん、なるほど」「じゃあそれをもらおうか」というやり取りをしているので、「ダシって何?」「梅干しって何?」というレベルではないように感じられました。

先ほど、「日本の調理法が海外で評価されていたり、日本の調味料が海外でも一般的に使われるようになっていたり」と書きましたが、ローマやミラノといった大都市では、日本食文化が凄いスピードで浸透している可能性があることを、身を持って体感しました。

そうこうしている間に、運ばれてきたのは......「Uovo BIO croccante ,funghi nocciole e soia」です。

ローマ_レストラン_カルボナーラ_Uovo_BIO_croccante _funghi_nocciole e_soia_06.JPG
<撮影:yukaco>

これは初めて食べる不思議な食感でした。中身は半熟のタマゴですが、パン粉をまぶしてサクッと火を通してあるので、メニューの名前通り「クリスピー有機タマゴ」という表現に納得です。

パン粉のカリカリした食感とタマゴのギリギリの柔らかさ、お皿ごとオーブンに入れてさっと焼いたように思えるのですが、日本では食べたことのない料理だったので感激しました。

使われているソースは、これまでの日本の食材を使っている流れで想像していた通り、醤油風味。「soia=大豆」つまり、「大豆=醤油」ということですね。ここまで日本の食材が上手にアレンジされていると、私まで誇らしい気分になります。

ところで、いつの間にやら満席になっていた店内。私の隣で食事をされていたカップルに、例のスペシャリテ「Croccante di foie gras,amarena e nocciole(クリスピーフォアグラ チェリーとナッツ)」が運ばれてきました。

それを見た瞬間「うわー!アレも食べたかった......。」と後悔するほどのルックスな一皿でした。ハーゲンダッツのアイスバーをイメージしていただければ分かりやすいでしょうか。

つまり、アレの中身がフォアグラなわけでしょう?そしてナッツが散りばめられていてチェリーのソースなのでしょう?絶対美味しい。と確信するしかありません。

気になる方はぜひ「Croccante di foie gras,amarena e nocciole」の文章をコピペして、画像検索してみてくださいね。食べたくなること間違いなしです。

ついに登場!濃厚すぎる「Pataclara」のカルボナーラ

前菜と別にもうひとつオーダーしたのが、今回お目当てのカルボナーラです。実は、こちらのカルボナーラはお店のメニューには載っていないのですが、超濃厚で凄いという話を聞いたためスタッフにお願いしてみました。

※編集部註:2019年2月時点、公式サイトのメニューには「Primo piatto della tradizione romana」としてcarbonara(13ユーロ)が記載されていることを確認しています。

参考:https://pataclara.it/menu/ (外部サイトに遷移します)

しかし、カルボナーラの話をしつつも、横のテーブルに供されたクリスピーフォアグラが気になって仕方がありません。「カルボナーラを食べ終わって、余裕があれば追加でオーダーしよう。」と密かに心に決めていました。

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<撮影:yukaco>

ついにやってきたカルボナーラ!

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<撮影:yukaco>

なかなか見た目のインパクトが強烈だったので、アップでもう一枚撮影しておきました。

「本場の」というよりも「本場の中でも特に濃厚な」カルボナーラです。食べる前から濃いということが分かりますね。たっぷり使われたチーズと卵、モチモチの食感のパスタが絡み合う至福の一品。

1/3ぐらい食べ終わった時点で、「クリスピーフォアグラはまた次回に持ち越しだな」とさすがに認めざるをえない状況になりましたが、最後まで美味しくいただけました。

シェアしてもいいぐらいの量ですが、前菜+パスタぐらいの量なら女性一人でも十分楽しめるディナー内容だと思います。コース料理も用意されていて、そちらも良心的な価格帯。色々楽しみたい方はそちらでオーダーするのもオススメです。

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<撮影:yukaco>

すっかりお腹いっぱいになりましたが、さらに焼き菓子のサービスもあります。カントゥッチと焼きメレンゲです。カントゥッチはものによってはビックリするほど固いですが、こちらのものは固すぎずちょうど良かったですよ。

関連記事:トスカーナ地方の伝統菓子「カントゥッチ」ってどんな食べ物?

オシャレなレストランだけど、お財布に優しい♪

お会計はこの内容で(私はお酒を飲まないのでお水をオーダーして)ネット割引がついて24ユーロ。大満足の内容です。ネット割引がなかったとしても30ユーロだったので、コストパフォーマンスの高いオシャレなレストランだったという印象です。

ちなみに、超濃厚なカルボナーラは15ユーロ(訪問時)となっていました。

カルボナーラで大満足となった今回の訪問でしたが、日本に帰ってきてからもあのクリスピーフォアグラを食べておけばよかったかな......と気になっているため、早くもリピートの予感がしています。

オシャレ、美味しい、お手頃と3拍子揃ったレストランをローマで探すなら、「Pataclara」はオススメです。超濃厚カルボナーラも、ぜひチェックしてみてください。

基本情報

■名前:Pataclara
■住所:Via Calabria, 31, 00187 Roma RM,
■公式サイト:http://www.pataclara.it/

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yukaco

17歳のときに初めてフィレンツェ、ヴェネチアへ行ってからすっかりイタリア贔屓に。定期的にイタリアへ旅行。
食、ファッション、アートが得意分野。興味があればどこへでも行くフットワークの軽さでハードスケジュールな取材も敢行。
イタリアの中で一番好きな場所はミラノ・スカラ座。好きな食べ物はラヴィオリ。

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