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旅は道連れグランドサークル【Part 1】デンバーから右回りでひと巡りした15日間のサンプルプラン
目次
グランドサークルってどこ?
The Grand Circle (グランドサークル)
グランドサークルは、パウエル湖を中心に半径230kmの円を描いた辺りと言われています。この円の中にグラウンドキャニオン、アンテロープキャニオン、ザイオン、ブライズキャニオン、モニュメントバレーなどの壮大な自然、国立・州立公園などが点在しているんです。これらの地名は聞いたことありますよね?マップで見るとかなり広範囲でこんな感じになります。
Colorado Plateau(コロラド高原)
グランドサークルのほとんどはコロラド高原が占めています。コロラド高原は33万7000平方kmにもおよぶ広大な高原です。その真ん中にフォーコーナーズ(アリゾナ、ユタ、コロラド、ニューメキシコの4州の州境)もあります。
6億年前から洪水、浸食、地殻変動が何度も繰り返され、1500万年~1000万年前くらいにロッキー山脈、シェラネバダ山脈が隆起し始めたことで、この壮大でユニークなコロラド高原が生まれたそうです。気が遠くなりそうな年月をかけて高原ができあがったんですね。海水が上がってきた時期も何度もあり、このコロラド高原の西側のエリアが、大陸の入江になったこともあるそうです。同じころ日本列島も形成されたという説も、興味深いなと思います。
コロラド高原とネイティブ・アメリカンの部族
コロラド高原、グラウンドサークルは、現在は乾燥砂漠気候ですが、温暖で豊かだった時代も長く、アナサジ族、ホホカム族、モゴロン族などの遺跡もたくさん残っています。これらの民族は、11世紀ころに突然姿を消したと言われています。何か自然に大変化が起こったのでしょうか?今でも大きな謎になっています。
現在は、北からユート族、ナバホ族、ホピ族、ズニ族、プエブロ族、ハバスーパイ族、ヤバヤバ族、アパッチ族などの部族が住んでいます。
グランドサークルひと巡り ~キャロラインさんのサンプル~
今回、グランドサークルの旅のサンプルとして、私がガイドとしてお手伝いしたキャロラインさんの例をご紹介します。
今年の5月中頃に、北フランスから訪ねてきてくれたキャロラインさんは中学校の英語の先生。休みを利用しての旅ということで、プランマップを見せてもらいました。
なんとグランドサークルから少し離れたデンバー空港から旅を始めたとのこと!いろいろと聞いてみたところ、コロラド高原の地質、ネイティブアメリカンの文化に興味があるので、今回はコロラド、ユタ、アリゾナを中心にプランを立ててみたのだそうです。
キャロラインさんの希望のひとつ、ホーガン(ナバホの八角形の家)に宿泊したいということで、薪ストーブを焚いて、B&Bで1泊してもらいました。
朝食は、味噌汁、ご飯、ベーコンエッグで、ゆっくり寛いでもらいました。梅干しと柚子塩が大好きというのもびっくり。積もる話もありましたが、そろそろウインドウロックに向かって出発!です。
出発した後も、Facebookのメッセンジャーでナビゲーションのお手伝いなどしていたので、なんだか一緒に旅している気分になりました。Facebookもいろいろな使い方がありますね。
彼女のプランはデンバーから、レンタカーで右回りで、グラウンドサークルひと巡り15日間という旅。ペイジあたりで体調を崩し、2日ほど休養するというハプニングもあり、ハラハラしましたが、臨機応変にショートカットしたりして、無事にひと巡りを制覇しました。
どうしてもドライブが長いので、「次回は好きな音楽や食べ物を準備して、友達とふたりくらいで、交代でドライブしたほうが良さそうね」と言ってました。途中で外食するのにも疲れたので、ナチュラルフードショップで簡単に料理できるものを買って自炊するなど、色々工夫して過ごしたそうです。
余談ですが、彼女は一昨年、日本へひとりで関西を廻ったそうで、今年の冬休みには東北を廻る予定のよう。旅することが、彼女のエネルギー源になっているんですね。
次回Part 2は、グランドサークルのなかへと、寄り道もしながらご案内していきます。
「旅は道連れグランドサークル」シリーズ
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スペンサーサチエ
- 1992年より北米アリゾナ州在住。自営でネイティブアメリカンのアート&クラフトのご紹介&ガイド、デザイン&写真の仕事をしています。グラウンドサークルの穴場、文化などナビゲートできるような記事を発信中です。