ギリシャでゆったりとバカンスを過ごすならココ!癒しの島、ハルキ島へ行ってみよう!

目次

人口わずか300人!ドデカニサ諸島の小さな島、ハルキ

今年のバカンスでは、ロドス島から日帰りでハルキ島へ行ってきました。

ハルキ島はロドス島の西6kmのところに位置する、人口わずか300人ほどの小さな島。古代より人が居住していた島で、紀元前10~5世紀には7000人もが住んでいたと考えられています。島の名前の由来には説が2つあり、ひとつは古代にここで銅(ギリシャ語でハルコス)の産出や加工がされていたことに由来するという説。もうひとつは、高貴な色として古代にもてはやされた希少な貝紫の原料となる貝がここで獲れ、フェニキアの言葉で貝を意味する「カルキ」から名付けられたという説です。

島の唯一の集落はニンボリオもしくはエンボリオという港周辺エリア。中世には海賊の脅威から逃れるため海から離れた内陸部に村(ホリオ)がありましたが、その後海のそばに人々が移動してできた集落がニンボリオです。

スポンジ漁や海運でハルキ島が栄えた19世紀には現在の10倍ほどの人々が暮らしていましたが、その後に起きたスポンジ産業への打撃などによる人口の流出により衰退の一途を辿ります。

現在のハルキ島は観光業や漁業を主な収入源としていますが、いかにもな観光地化はされておらず、ハイシーズンでも有名な島々と比べかなり静か。ゆったりとしたバカンスを過ごしたい人に人気です。

ところでハルキというと日本の人名と似た響きですが、作家の村上春樹がギリシャに住んでいた時に自分と同じ名前のこの島を訪れたことがあり、著書「遠い太鼓」にその時のことが書かれています。そのため、この島を訪れる日本人は意外といるのか、私が行った時にも日本人らしき人を見かけました。

ハルキ島への行き方

ロドス島のカミロス・スカラから毎日フェリーが出ていて、所要時間は45~75分。年間通して運航しているエクスプレス・ニコスという船で行ってきましたが、こちらちょっとスローで75分の船旅です。

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カミロス・スカラの港。ロドスの空港からはタクシーで40分ぐらいかかります。

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エクスプレス・ニコスは古い船で、かなりレトロ感があります。ロドスの港からもハイシーズンにはフェリーが出ていますが、こちらは週に2回とのこと。

ハルキ島を観光しよう

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ハルキ島にはカラフルで可愛らしい家々が立ち並んでいます。シミ島やカステロリゾ島の風景に少し似ていますが、事前に得ていた情報通り、とても小ぢんまりとした町です。

お店も、港に面したカフェやレストラン、ミニスーパー、土産物店のみのよう。

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淡いブルーの屋根が可愛い鐘楼があるのは、船乗りの守護聖人である聖ニコラスの教会。

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港には軍人の銅像が立っていました。ハルキ島出身のアレクサンドロス・ディアコス中尉は、第二次世界大戦においてギリシャで最初の戦死者だそう。アルバニアからギリシャへ侵攻してきたイタリア軍とのピンドスの戦いで討たれ、ロドス島に埋葬されています。

後ろに見える時計台は、ハルキ島からアメリカのフロリダ州ターポン・スプリングスへ移住したギリシャ人コミュニティからの寄贈品。ターポン・スプリングスの名は、彼らの寄付により整備された道路にもつけられています。

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さて、ハルキ島へ来たからにはぜひ行ってみたかったのが「カストロ」と「ホリオ」です。

カストロは中世の聖ヨハネ騎士団によって14世紀に築かれた城塞で、港から約2.5kmのところにある聖ニコラスの丘に建っています。その下に広がるのがホリオと呼ばれる村。前述の通り住民はこの島を出て行ったかニンボリオに移ったため、廃村となりました。

そしてちょっとしたハプニングが......

歩いて行けない距離ではないものの、短い日帰り旅行で時間がないためタクシーで行く予定が、なんと島唯一のタクシーがこの日に限って故障中!バスもビーチ行きしかないとのことで、泣く泣くあきらめ、夫が行きたがっていたビーチへ行くことに。まあ、こんなこともあるでしょう......。駆け足の日帰り旅行では島の魅力はわからないなと常々思っているのですが、こういうハプニングにも備え最低1泊はした方がいいですね。

ポダモスビーチ

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一番近いビーチはポダモスとフテナギアの2つがあり、どちらも人気のようですが砂浜のポダモスビーチの方へ行ってみました。港から約500m、10分も歩けば到着します。整備されたビーチで、タベルナと有料のサンベッドがあります。

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しばらく泳いでいたら、よさそうな場所を発見。画像右手に写っているタベルナのすぐ先に小さな浜があり、誰もいないのでそちらへ移動することにしました。膝くらいまで水に浸かって歩かないといけませんが、荷物は石垣の上に置けたしバッチリ。人はいないし眺めもこちら側の方がよく最高!綺麗な海と景色を満喫しました。

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郷土料理とお土産

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名物らしいものがあまりないハルキ島ですが、マカルーニャもしくはハルキティカ・マカローニャと呼ばれるパスタがあり、レストランで食べることができます。柔らかい手打ちパスタにバターを絡め、チーズとフライドオニオンをトッピングした一品。フライドオニオンを料理のトッピングに使うのはドデカニサ諸島独特で、シンプルですがなかなかおいしいです。

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お土産は島でとれる薫り高いハーブや蜂蜜など。ニンボリオに可愛らしい土産物店があるほか、蜂蜜の露店も見かけました。

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アナグノストゥ直子

アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。

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