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バリハイ山
モーレア島の山のなかでも独特な形をしている山があります。その山の名前はモウアロアなのですが、一般的にバリハイ山として知られています。その神秘的な形は印象的で、タヒチで使われている硬貨の100フランと50フランのコインの絵柄にも使われています。
<バリハイ山>
モーレア島の二つの大きな湾の一つ、オプノフ湾のちょうど正面にあり、客船などでモーレア島に到着すると目の前に現われます。キャプテンクックが到着したのがそのオプノフ湾ですので、彼もその山の形を見ているはずです。
<オプノフ湾から見たバリハイ山>
この山がなぜバリハイ山と呼ばれているかというと、実は少し昔の映画ですが、ハリウッドのミュージカル映画「南太平洋」に出てくる憧れの島、バリハイ島のモデルになっているからです。
<ベルベデール展望台から見たバリハイ山>
この映画「南太平洋」は年配の方は必ずといっていいほど見ていて、そのためにわざわざモーレア島を訪れる人も多いのです。しかし実際の映画に出てくるバリハイ山は、このモウアロア山をモデルにしてペンキで描いたそうです。現代ですとコンピュータグラフィックで作るのでしょうが、その時代はまだそのような技術が無く、美術係りが描いたようです。
<パイナップル畑から見たバリハイ山>
また、その映画の撮影も実際はハワイで行われたようです。そのためにモーレア島を訪れる方はちょっとがっかりかもしれません。映画の時代背景は第2次世界大戦で、日本軍が攻めてくるのを防ぐために駐留していたアメリカ軍の話です。実際日本軍はここまで来ていないので、ある意味でヒマだった米軍の兵隊さんが地元の人と恋におちいるといった内容のミュージカルです。
<クック湾から見えるバリハイ山>
実際にアメリカ軍が駐留していたのがボラボラ島です。現在観光地として有名になったボラボラ島はアメリカに戻った兵隊さんたちが言い伝えて有名になったとも言われています。いずれにせよ、その映画の中で憧れの島として描かれているバリハイ島は、現在でも憧れの島として世界中から観光客が訪れるモーレア島なのかもしれませんね。以前お知らせした環境に溶け込んだ椰子の木型携帯電話アンテナの後ろに見えるのがバリハイ山です。
<携帯電話のアンテナとバリハイ山>
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ヒコ普川
- 1994年よりフレンチポリネシア在住。タヒチ(フレンチポリネシア)のモーレア島が気に入って住みついてしまったフリーランスガイド、民宿もはじめました。