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最近のエジプトのお酒
イスラム教徒はアルコール飲料を嗜むことはご法度であるため、外国人が出入りしない田舎街や都会でも庶民の街ではお酒を提供する場が公にありません。
しかし、私が在住している紅海沿いのリゾートのハルガダでは、ホテル内ではもちろん比較的簡単に外国人向けレストランやバーなどで飲むことが可能で購入することもできます。
しかしスーパーマーケットではノンアルコールビールやノンアルコールカクテルなどは見かけたことがありますが、お酒類は置いていません。ハルガダ市内の酒屋はシガーラ区域に一軒マリーナ近くにあるそうです。
エジプト国内のお酒類の製造・販売は少数派のクリスチャン(コプト教徒)の独占ビジネスなんですね。
今までに何度かコプト教徒の知人の結婚式や誕生会などにお呼ばれした時には、日本と同じようにビールやワインで乾杯して食事がふるまわれるので異国に行った気分になりました。
普通のエジプトのパーティーではソフトドリンクで盛り上がるのが当たり前なので、エジプト人からお酒でもてなされるのは、気恥ずかしい感じと言えば伝わりますでしょうか?
公に飲んで失敗でもしたら大事なので、大の大人が隠れ飲みして秘密を握られたようにイスラム教徒は感じるのかもしれません。飲まない人に強要することはありません。
さて、今日は近郊のエルゴーナリゾートまで出かけたので、帰りがけにダウンタウンにある酒屋さんに寄って来ました。
エルゴーナリゾートは世界的豪富オーナーが未開拓の地を一大リゾートとして開発している地。クリスチャンのエジプト人オーナーはビールやワイン造りにも力を入れています。
諸外国からその道の職人を呼び寄せ味はもちろん品質、ボトルのデザインなどトータルコーディネートもヨーロッパに並ぶレベル、将来的には海外でも指示されるものを目指しているとのことです。
そして巨大な工場を完成稼動させ、エジプトでメジャーになった頃には工場ごと他社に売却するを近年繰り返しています。
今では有名なサッカラー、ルクソールビールはこのエルゴーナリゾート生まれなんです。現在はエジプトビールの代表ステラビールなどに売却されています。
酒屋さんの中に入ると、右手に冷蔵庫で冷やされたビールやワインが並んでいました。左手はジンやウオッカ、ラムなど国産のリキュールの奥のワイン棚がにぎわっていました。
お店の人にエジプト産ワインについて聞いてみると、棚に並んでいるワインは全てエジプト産だとのことでした。
2010年頃から手に入ったサウスアフリカのワインだと聞いていた"CAPE BAY"は、サウスアフリカ産のグレープを輸入してここエルゴーナの近くで生産しているとのことでした。
キリットした辛口で支持する知人も多く居ますが、私は断然"CASPAR"の白シリーズがお好みです。キリットした辛口にほんのりフルーティーな香りが広がります。
こちらは、正真正銘アレキサンドリア近郊のグレープで生産した純エジプト国産ワインです。
これも実はエルゴーナの工場で造られているらしいです。不定期ですが試飲会が開かれているそうです。
赤ワインは店員さん一押し、レバノン産グレープで造られた新作"CHATEAR DES REVES"だそうです。
こうやって、余暇にワインを楽しんでいる裕福層も確実に居ます。特別なお金持ちでもないけれどワインを楽しみたい外国人在住者は、期待以上の新作に喜び、乾杯しています。
せっかくのワイン、ぜひ販売店は保存状態の理解・向上を守り、提供されることを願っています。
これらのエジプト高級ワインのお値段は一本90ポンド前後、エジプトで既に定番になっているオベリスクやオマル、ハイヤームなどが50ポンド前後、お値段にも開きはありますがお味も明らかに違います。
より多くの方々に飲み比べて、近年のエジプトワインの成長を確信していただきたいと思います。
なお、この記事で紹介したワインは全てカイロ国際空港の免税店で見かけましたので、お土産にいかがでしょうか?
※ワインの価格は2012年当時のものです
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ココ珊瑚
- エジプトの地方リゾート、ハルガダ在住18年となりました。目の前には美しい紅海が広がっています。ダイビングやスノーケリング、マリンスポーツが大好きです。ゆったりとした時間が流れているエジプトから外国人目線の情報をお届けします。