イタリアのバスの乗り方教えて!

イタリアは観光地である街の中心地が最寄り駅から離れていることもあるし、効率よく回るためにもバスを活用すると便利です。でも、電車に比べるとちょっと難易度が高いのも事実。あまり観光客に知られていない注意点なども、幾つかあります。

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まずは切符を買います。

イタリアでは日本のように車内でお金を払うのではなく、必ず切符を買う必要があります。しかも車内で運転手さんから買うと割高料金な上に、切符を売ることに慣れていない運転手さんがイライラして怒られてしまうこともしばしば。必ず乗車前に購入するようにしましょう。

余談ですが、イタリアのバスの運転手さんは残念ながらあまり親切でないことが多いです...。出稼ぎで遠方から来ている若者も多く、自分が運転する道についてすらよく知らない人も中にはいます。そのため、「◯◯に行くのはこのバスで合ってますか?」なんて質問をしても、わからないと一蹴されてしまったり、ひどい時は無視をされたりすることも。

ちょっとした笑い話ですが、バスが道を間違えたり、突然止まったかと思えば運転手がカフェを飲みに出てしまった、なんて話もちょくちょく耳にします。私自身、故障だから降りてくれと言われたことが、既に数回あります。

当然、時刻表なんてあってないようなもの。時間と気持ちに余裕が必要な、ある意味とってもイタリアというお国柄を感じることができる乗り物かもしれません。

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さて、切符は街のあちこちにあるタバッキや、駅のキヨスク(イタリア語ではedicola・エディーコラ)で買えます。

切符はイタリア語でbiglietto(ビリエット)と言います。1回券、回数券など色々な種類の切符がありますので、利用回数に合わせて購入しましょう。自動券売機がある所もありますが、おつりが出てこなかったり機械が故障していたりトラブルの元なので、あまりオススメしません。有人のキヨスクを利用した方が安心です。

駅や観光地など人が多い場所では切符を買うのに長蛇の列!なんてこともありますので、乗る直前ではなくあらかじめ余裕を持って買っておきたいですね。

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こちらはフィレンツェ市の電子チップ入りの10回分のバスの切符。切符はビリエットですが、このタイプの物はcarta agile(カルタ・アジーレ)と呼びます。

回数券は1回券を買うよりもお得な料金になっています。フィレンツェ市の市バスは一回券は1ユーロ20セントですが、10回券は10ユーロなので、一回の乗車につき20セントお得。ちなみに運転手から車内で買うと一回2ユーロ。かなり割高ですね。

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切符を買ったら、いざバス停へ。すぐ近くに複数のバス停が並んでいることもあるので、必ず自分の乗るバスの番号が書かれたバス停で待ちましょう。

たまに「イタリアのバス停で待っていたら、バスが止まらずに素通りしてしまって乗れなかった」という話を聞きますが、複数の路線が止まるバス停の場合、お目当てのバスが来たら指を上げて乗るよという意思表示をしないと止まってくれないことがあります。慣れるまではなかなか難しいのですが、右手の人差し指を軽く上げて運転手に見せるのが一般的。複数路線の停車駅で自分の他に待っている人がいない場合は、ちょっと注意が必要です。

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バスに乗り込んだら一番先にすることは、車内に2箇所ほど設置された刻印機で切符に刻印することです。

イタリアではバスの切符への刻印もセルフです。これを忘れると、不定期でたまにやってくるコントロールの時に50ユーロほどの罰金を取られてしまうので、絶対に忘れないこと!刻印機の下の方にある穴に切符を差し込み、ガチャっと音がして日付や時間が刻印されたことを確認しましょう。

電子チップ入りの切符の場合は刻印ではなく、刻印機の上方にかざすとピッという音がして1回分消費します。刻印機の画面にあと何回使うことができるか数字が出ますので、それを毎回確認しておきましょう。

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イタリアの運転はとっても乱暴!車内が大きく揺れることもあるので、座れなかった時はつり革やポールにしっかり掴まってくださいね。

それから、意外と見落としがちですがバスの中はあまり治安が良くありません。スリも多いので、手荷物には十分な注意が必要です。ハンドバックやリュックサックは体の前に持って、チャックを開けられないように手で押さえると安心です。

また、路線によっては移民や低所得者層が多く乗っていて、車内で揉め事が起きることもあります。問題が起きやすいのは、運転手の目が届きにくい車内後方です。なので特に連結バスなど長いバスの場合は、できるだけ半分より前に座るようにしてください。街歩きに疲れてホテルへと帰る途中、たまたま空いていた後ろの席に一人でぼーっと座る、なんていうことがないようにしたいですね。

ほとんどは何も起きないので過度に怖がる必要もありませんが、日本ほど治安は良くありませんし、混みあった車内はスリにとって好都合な仕事場であることを、常に忘れないようにしましょう。

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佐藤 モカ

イタリア・フィレンツェ在住。作家、フリーライター、マーケティング各種リサーチやコーディネートなど。2013年女児出産、現在育児奮闘中。

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