たびこふれ

日本人には意外なスペインのクリスマスエピソード

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最終更新日:2017/12/08

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町にクリスマスツリーやイルミネーションが飾られ始めました。日が短く寒い冬でも、町が華やぎ、心がうきうきするクリスマスはもうすぐ。日本のクリスマスはアメリカ文化と日本独自の文化が融合したものですが、同じクリスマスでもスペインではまた違った習慣があります。今回は日本人にはあまり知られていないスペインのクリスマスについてお話します。

ラクダに乗った東方の三賢王が子どもにプレゼントを届けに来る

クリスマスと言えばサンタクロース。12月24日の夜中に空飛ぶトナカイがひくソリに乗って、子どもたちにプレゼントを届けに来てくれますね。スペインの伝統では、プレゼントを持ってきてくれるのは、ラクダに乗った東方の三賢王なのです。それも1月5日の夜中に。

聖書によると、三賢王はキリストが生まれたときに西にひときわ輝く星を見つけ、救世主が誕生したことを知ります。そしてラクダでベツレヘムまで旅をし、1月5日の夜中にキリストに会い贈り物を捧げたそうなのです。5日の夕方から夜にかけてスペイン各地で東方の三賢王の到着を祝うパレードが開かれ、子どもたちはその夜にプレゼントを届けてくれるであろう三賢王を見て心を躍らせます。


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<音楽教室のクリスマスコンサートに現れた東方の三賢王>

最近ではサンタクロースが台頭し、サンタクロースと東方の三賢王の両者からプレゼントをもらう子が多いようです。

延々と1月6日まで続くクリスマス

日本ではクリスマスが終わると途端に門松が登場しお正月ムードに変わりますが、スペインでは12月24日の夜から25日にかけてクリスマスを祝った後も、1月6日までクリスマスシーズンが続きます。

1月6日は、カトリック教会では公現祭の日。東方の三賢王がキリストに礼拝を捧げに行ったことにより救世主の誕生が公になったことを祝う日で、この日はスペインの祝日に定められています。既に書いたように、伝統的には子ども達がクリスマスプレゼントを開けるのは1月6日だったこともあり、この日までがクリスマスなのです。

2週間続くクリスマスのちょうど真ん中にあるのがお正月。元旦は祝日ですし、大晦日の夜もパーッと祝うものの、クリスマスシーズン中のイベント的存在で、日本のように厳かに新年を迎えるなんていう雰囲気は皆無です。

ツリーよりも伝統的な飾り、ベレン

クリスマスになると、広場や駅など町のいたるところにツリーが飾られますが、ナシミエント(スペイン語で生誕の意味)やベレン(同ベツレヘム)と呼ばれる伝統的な飾りがあります。キリストの生誕シーンを人形で表したもので、生誕シーンだけのものはナシミエント、それにベツレヘムの町を様子も加えたものがベレン。どちらも大きさは大小さまざま。実物大のベレンもあります。ベレンには聖書のシーンが再現されていることもあり、ツリーのような単なる飾りではないのです。毎年凝ったベレンをつくる人には、自宅で自慢のベレンを一般公開することも。カトリック国ならではの飾りですね。ベレン巡りもこの時期の楽しみのひとつです。

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<ベレンの中に登場するラクダに乗った東方の三賢王>

クリスマスケーキは存在しない

日本でクリスマスイブにケーキを食べる習慣は、某老舗洋菓子店が広めたと聞きます。海外でクリスマスケーキと言えば、フランスのブッシュ・ド・ノエルくらいでしょうか。スペインにもクリスマスケーキは存在しません。クリスマスのお菓子と言えば、トゥロンやポルボロン、そしてロスコン・デ・レジェス。

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<クリスマス市のトゥロンショップ>

トゥロンはアーモンドやアーモンドの粉をハチミツや卵白で固めた板状のお菓子で、カチカチに固まったドゥロと呼ばれるタイプと、柔らかいブランドがポピュラーです。それ以外にも、卵黄やココナッツを使ったもの、チョコレートタイプなど、実に様々な種類が売られています。ポルボロンはアーモンドの粉を使った焼き菓子。ホロホロと柔らかく崩れやすいので、包みを開ける前に掌でギュッと握ってから食べるといいと言われています。ロスコン・デ・レジェスは1月5日から6日にかけて食べるクリスマスを締めくくるお菓子です。大きなドーナツ状のパンを横半分に切り、中には生クリームやチョコ生クリーム、カスタードなどが挟んであることが多く、宝石を模したフルーツの砂糖漬けで飾られており、紙製の王冠が点いていることがポイント。フィリングの中には、そら豆と陶器の小さな人形が隠されています。

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<これを食べたらクリスマスも終わり、ロスコン・デ・レジェス>

いかがですか? 日本とは違いますね。スペインでは、クリスマスイブやクリスマス当日は家族と過ごす習慣があり、24日の夜と25日は営業しない飲食店が多々あります。この時期に、食事付きツアー以外でスペインに来る方はご注意くださいね。

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この記事を書いた人
田川敬子
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最終更新日:2017/12/08

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