隅田川の三大美橋を観る、撮る

東京の代表的風景として巨大構造物に人工灯がきらめく夜景が挙げられると思います。今回は隅田川に架かる3つの橋を夜に眺め、ライトアップされる様子をスナップしました。

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ライトアップされる勝鬨橋

隅田川には26の橋が架かっていて、その優れた構造と景観から「橋の博物館」と呼ばれています。さまざまな建造スタイルや歴史背景をもつ橋のなかでも、美しさと存在感が際立つのが、勝鬨橋、永代橋、清洲橋の3つ。これらは国の重要文化財に指定されていて、日没から21時くらいまでは華やかな色彩のライトで照らし出されています。

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流速が速く、表面が波立つ水面に、人工光が陰影をもって映る。水辺で幻想的な光のうねりを見つめていると、水底へと引きこまれていきそう。妖しく、ちょっと怖い。

最初に向かったのは、中央区晴海通りの勝鬨橋。この橋のたもとから上流に向かって水辺の遊歩道「隅田川テラス」が設けられていて、勝鬨橋と永代橋はこの遊歩道から水面に近いアングルで見上げ、写真を撮ることができます。

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隅田川テラスを歩いて永代橋に向かいます。

夜景をきれいに撮るにはコツがあります。

重要なのは天気と撮影時間。夜景は晴れた日の日没後30~40分経過したトワイライトタイムに、劇的に撮れると言われています。空が深い藍色に染まり、肉眼では感知しにくい光がわずかに残存し、三脚を使わずともぎりぎり手持ちでぶれずに撮影可能です。また、人工灯は点灯したての、この時間帯が照度も高く、迫りくる暗闇のシャドー部とのコントラストがあるぶん、劇的な雰囲気が写真にもたらされます。

夜景を撮りに東京を散策するときは、慎重に時間帯を選ぶようにしましょう。

永代橋を渡り、帰路につく人たち。橋の手すりにカメラを置き、撮っています。

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夜景撮影の理想的タイミングを語りましたが、じつは今回の橋めぐり、3ヵ所とも現地に立てたのは日が沈み1時間ほど経ってから。

あたりは漆黒に包まれ、手持ちではデジカメの感度を上げても、ぶれやすい。そこで、隅田川テラスや橋の手すりにカメラを置き、なるべく動かないよう押し当ててシャッターを押しました。この手法なら、夜が深まっても、ある程度はぶれにくい写真が撮れます。フラッシュは発光禁止に設定しておきましょう。

上記のやり方で、永代橋を撮影。青い光が水面にゆらめき、夢のような美しさです!

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日没後、隅田川には屋形船がひっきりなしに航行。和船情緒を演出するためか、船には提灯上の赤いランプが灯されています。この赤色が写真のアクセントとなります。屋形船が橋をくぐるときを待って、シャッターを押すと、隅田川らしさをより表現できるようです。

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永代橋をくぐる屋形船

夜景見物&撮影に疲れたら、永代橋のたもとにある、カフェ&バー「Mile Post Café」に寄るのもおすすめ。創作インド料理のほか、各種クラフトビールを味わえる一軒。川のそばまでテラス席が張り出していて、橋のライトアップと水面を眺めながら憩うことができます。隅田川全域でここまで水辺に迫る店は少なく、希少なロケーションです。

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「Mile Post Café」でひとやすみ

橋めぐりを締めくくったのは、ドイツ・ケルンにある橋を模造したという清洲橋。現地を旅した人によれば瓜2つの外見とか。個人的には3つのうちでもっとも品格を感じて大好きな橋です。夜のライトアップも他の橋と比べて、照度も色合いも控えめで洒落ています。

この端正・美麗な橋に魅力を加えているのが背景に立つスカイツリー。撮影場所によっては橋の中央にスカイツリーが位置。このタワーを観る名所のひとつに数えられています。

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スカイツリーと清洲橋。

昼は神田川クルーズの船上から、夜は隣の隅田川大橋から撮影。

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ヤスヒロ・ワールド

東京佃島生まれ育ちの江戸っ子。旅行ガイドの編集者。
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