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ペルーでのホエールウォッチングの拠点「ロス・オルガノス」探訪
以前ご紹介したホエールウォッチングの拠点、Los Órganos(ロス・オルガノス)。ペルー北海岸部のピウラ州にある小さな港町ですが、このロス・オルガノス周辺から北のトゥンベス州にかけてペルー有数のリゾート地が点在しています。ホエールウォッチングのシーズンは11月第一週まで、その後は本格的な海水浴シーズンへと突入。ザトウクジラが南極方面へ去ってしまっても、この温かい海にはイルカやオタリア、ウミガメたちが年間を通してのんびり暮らしています。今回はロス・オルガノスのオススメホテルと、町の様子をご紹介しましょう。
ホスピタリティあふれるオススメのホテル、EL Gran Velero
今回私が利用したのは、海を見下ろす高台にあるEL Gran Velero(エル・グラン・ベレロ)。veleroはスペイン語で「帆船」という意味です。Bruno(ブルーノ)さんとその息子のAngelo(アンヘロ)さんが経営するこの小さなホテルは、町の中心から少し離れた高台に位置するにもかかわらず、旅行口コミサイトの評価で常に9ポイント以上!その秘密は、ブルーノさん親子の素晴らしいホスピタリティにありました。
EL Gran Velero(エル・グラン・ベレロ)の全景。庭には小さなプールと、眺望抜群・読書にピッタリの東屋があります。エル・グラン・ベレロが支持される理由のひとつは、とにかく気軽に送迎してくれること!ホテルとロス・オルガノス中心部の区間はもちろん、時間があればちょっとしたドライブにも連れて行ってくれます。「お客様が自分の家のようにくつろいで、楽しんでくれたらそれが一番なんだ」とブルーノさん。こうした姿勢が高評価につながっているんですね。
ロス・オルガノスの海が一望できる2階の部屋。なんと、ここからザトウクジラが見えることもあるそうですよ!
新鮮な魚を使ったエル・グラン・ベレロ自慢のCebiche(セビーチェ)。
シーフードのフライ、Jalea(ハレア)もボリューム満点でオススメ!エル・グラン・ベレロのレストランは朝食とランチタイムのみの営業なので、夕食に関しては事前の相談が必要です。町へ食べに行くか、デリバリーを取るか。もちろんレストランへの送迎も気軽に応じてくれるので、ブルーノさんとアンヘロさんにしっかり希望を伝えましょう。
ホエールウォッチングを満喫した翌日、ブルーノさんがロス・オルガノスから17kmほど南の漁村Cabo Blanco(カボ・ブランコ)へ連れて行ってくれました。実はこのカボ・ブランコは、「老人と海」でノーベル文学賞を受賞した文豪アーネスト・ヘミングウェイが滞在し、カジキ釣りに興じた港町なんですよ!当時ヘミングウェイと一緒に釣りをしたという老人の家にも案内してもらいました。ヘミングウェイとペルーとの関係については、またいつかご紹介しますね。
手付かずの海を独り占め
さて、再びロス・オルガノスの町に戻ってきました。夕方の海辺をのんびり散歩。観光開発がほとんど進んでいない分、海がとてもきれいです。
海岸のそばに、小さなMuseo Marino(海洋博物館)がありました。写真やパネル、模型を使ってペルーに生息する海洋動物の生態を説明しています。ペルーの海には58種類ものサメがいるのだそう。また世界に7種存在するというウミガメのうち、ペルーでは5種が確認されています。
クジラの骨の標本もありました。さすがに大きいですね!
博物館内にあった、ブリーチングするザトウクジラの写真(Photo by Rob Williams)。こんな姿が見られたら最高でしょうね!もう一度ホエールウォッチングに参加したくなりました。
日本人にはほとんど知られていない隠れたビーチ、ロス・オルガノス。リゾートと言えるほどの商業施設はありませんが、その分観光客も少なく、手付かずの自然が残っています。ザトウクジラを見たい、ウミガメと泳ぎたい、そしてただひたすらのんびりしたいという人にオススメの港町です。
★EL Gran Velero/エル・グラン・ベレロ★
場所:En altura, en el balneario de Los Órganos, Talara - Piura
電話:990-340-506、973-005-231(ブルーノさんの携帯電話)
行き方:ロス・オルガノスのバス停から送迎あり
公式サイト:www.granveleroperu.com
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原田慶子
- ペルー・リマ在住ライター。ペルーの観光情報からエコやグルメの話題などを幅広く執筆。ペルーに関する情報誌等の取材協力。