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ガーデニングはイギリスだけじゃない!イタリア式庭園の不思議な魔力

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記事投稿日:2015/12/17
最終更新日:2017/11/15

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※サムネイルはイメージです。(ガルダ湖の庭園 Photo by Pixabay[Public Domain])

旅の途中、各地の庭園を訪ねるのも楽しいもの。イギリス式庭園、フランス式庭園の違いに触れつつ、イタリアならではの魅力的な庭園の特徴、そして世界遺産「ティヴォリのエステ家別荘」についてご紹介します。

※写真はイメージです。クリエイティブコモンズライセンスに基づき掲載しています。

参考:クリエイティブコモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)

イギリスともフランスともちがう、イタリア流のガーデニングとは?

ヨーロッパの庭園と聞いて思い浮かべるのは、ピーターラビットや不思議の国のアリスの世界に代表されるようなイギリス式庭園が多いのではないでしょうか。ガーデニングのお膝元もイギリスだと思われていることが多いのは事実です。

しかし、実はイギリスやフランスが独自の庭園様式を確立するよりずっと前、ルネサンス期に既に庭園の様式を確立していたのはイタリアだったのです。

今回は、そんなイタリア式庭園の魅力を紐解いていくことにしましよう。

参考:Flickrより
Villa Lante, Bagnaia, Italy

イギリス、フランス、イタリア別に、ヨーロッパの代表的な庭園様式をご紹介

まずはヨーロッパの代表的な庭園様式の特徴を大まかに捉えてみましょう。

イギリス式庭園は別名"風景式庭園"ともいわれるように、自然に近い景観を造り上げることを目指します。つまり、いかにも草花が自然の中に咲いているかのようなさり気ない美しさを良しとし、華美な演出は控えガーデン雑貨は脇役程度にしか使いません。

次に、フランス式庭園は左右対称の整然とした美しさ、技巧を凝らした造形的な美しさを目指します。木々が様々な形に整えられ、やや人為的な印象を受けるでしょう。

そして、ヨーロッパの庭園の起源ともなるイタリア式庭園は自然的な美しさ、そして造形的な美しさの両方を兼ね備えた、華やかだけれど、どことなく野性的味も匂い立つ、何とも言えない魅力に満ちています。

古代ローマ時代から知識人や支配者は郊外に別荘をもつ習慣があり、イタリア式庭園はこういった別荘から発達していきました。

世界遺産にも登録された「ヴィラ・デ・エステ(エステ家別荘)」

ローマ郊外30Km。16世紀に貴族エステ家の別荘として出来たこの館の庭園は、イタリアを代表する最も見事な噴水庭園のひとつ。

イタリア式庭園の特徴として、水を非常に効果的に使っている点があげられるでしょう。大小、実に500以上の噴水を持つヴィラ・デ・エステはその様子が非常によく分かります。

音楽を奏でる庭!? 「オレガンの噴水」

圧倒的な存在感をもつオレガンの噴水。なんと、落下水は完全自動水力式のオルガン演奏の動力となり、二階部分に装飾の一部のように埋め込まれたオルガンが水力によって摩訶不思議な音楽を奏でるのです。

庭園に音楽までもを持ってきた点が、さすが華麗なイタリア式といったところでしょう。

参考:Flickrより
Tivoli (Rome), Villa d'Este

ネプチューンの噴水と池

ダイナミックに吹き上げるネプチューンの噴水から眼下を見下ろすと、手入れされた樹木に囲まれ滔々と水を湛える池に癒されます。

イタリア式庭園には一年中美しい常緑樹の並木が多いのも特徴です。

参考:Flickrより
Villa d'Este Brunnen / Tivoli

楕円の噴水

ヴィラ・デ・エステの中でも際立って美しい楕円の噴水の姿は圧巻です。目の前に立つとその美しさ、力強さに一瞬で圧倒されてしまうでしょう。

またイタリア式庭園は、斜面をうまく利用する点も特徴的です。階段や段差のコントラスト、踊場を利用して立体感を演出しているのがよく分かります。

参考:Flickrより
Villa d'Este Brunnen / Tivoli

百の泉の小道

こちらは、庭園内の小道沿いに二段に並んだ噴水。周囲の緑と流れ出る水のきらめきとが見事に調和し、いつまでも歩いていたくなるような麗しい光景です。

参考:Flickrより
Le Cento Fontane, Villa d'Este, Tivoli

豊饒の女神の噴水

イタリア式庭園の特徴として、彫像を多用している点も挙げられます。彫像はよくある聖人像や神話の神々だけでなく、古代の地母神や怪物、動物など面白い彫像が緑に囲まれるように、あるいは水と調和して見え隠れし、時々思いがけない彫像との出会いにハッとさせられます。

※Villa d'Este公式サイト(外部サイトに遷移します)

参考:Flickrより
Through the hedges, the Grotto of Diana

さて、後のヨーロッパ式庭園に多大なる影響を及ぼしたイタリア式庭園、いかがだったでしょうか。貴族の別荘という広大な敷地を舞台に、緑と水、そして彫像や音楽までもを見事に調和させた技術や美的感覚はさすがイタリア。

古代ローマ時代の庭園を理想としただけあって、ひっそりとしたイタリア式庭園に迷い込むと、なんだか時の流れが巻戻ったような不思議な感覚に襲われます。イギリスの自然美、フランスの造形美とも一味違った一種の魔力が潜んでいるように感じるのです。

一年中その魅力に触れられるイタリア式庭園、一度訪れてみてはいかがでしょう。

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Italyii(イタリィ)編集部
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最終更新日:2017/11/15

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