公開日:
最終更新日:
「ロミオとジュリエット」の舞台!歴史の面影が残る都市ヴェローナの魅力
サムネイル:Pixabay
※2018年3月、加筆修正をいたしました。
※写真はイメージです。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づき掲載しています。
参考:クリエイティブコモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)
世界遺産にも登録された、悠久の歴史を感じる街「ヴェローナ」
古代ローマ時代の円形闘技場や遺跡も数多く残されているヴェローナ。
この美しい街に感銘を受けた英国人のシェークスピアが、この地を舞台に戯曲を書き上げてしまったという逸話もあるほど。戯曲「ロミオとジュリエット」のモデル舞台とされる「ジュリエットの家」 には、毎年50万人以上の観光客が訪れ、今もたくさんの観光客が詰めかける大人気のスポットです。
またヴェローナは、街そのものも高い評価を得ています。中世の城カステルヴェッキオやラジョーネ宮殿、ルネッサンス期の建築物など大変美しい建物が現在に残り、「ヴェローナ市街」としてユネスコの文化遺産に登録されているのです。
この記事では、「ロミオとジュリエット」ゆかりのスポットをはじめ、ヴェローナの観光スポットや旅行時に役立つ情報をギュっとまとめてご紹介しています。
目次
クリックで各項目に移動します
- 「ジュリエットの家」で、物語の世界に想いを馳せる
- 恋の願いが集まる街、ヴェローナ
- 2000年以上前のアレーナを遺す、ブラ広場
- 古代ローマ時代のアレーナは必見!!
- 中世の面影が残る、カステルヴェッキオ城とスカリジェロ橋
- 夕暮れ時の景色が美しいピエトラ橋もぜひ
- クリスマスに欠かせない!ヴェローナの銘菓「パンドーロ」とは?
- 真冬のヴェローナを訪ねる前に、イタリアの冬の気候を知っておきましょう
「ジュリエットの家」で、物語の世界に想いを馳せる
シェークスピアをご存知の方で「ヴェローナ」と言えば、誰もがこのストーリーを思い浮かべるのではないでしょうか。かの有名な悲恋の物語「ロミオとジュリエット」が生まれたバルコニーの下には、現在も物語を愛する大勢の観光客でにぎわっています。
また、家の前にはジュリエットの銅像が静かに佇んでいます。この像にはちょっとしたジンクスがあり、像の右胸を触りながら恋の願い事をすると、その願いが叶うと言われています。
Photo by Spencer Wright[Juliet's Statue, Verona](CC-BY2.0)
さらに、ジュリエットの家には落書き自由なスペースがあり、観光客はここにお願いごとを書きこんでいくそう。みんなの望み、叶えたい願い事は万国共通。恋愛のお願いごとです。
恋愛成就へ導く愛のお願い事が、ずらっと並んでいる壁面は圧巻。きっと、大好きな人との幸せな日々を願っているのでしょうね......。
Photo by Roamancing ...[Letters To Juliet](CC-BY2.0)
恋の願いが集まる街、ヴェローナ
恋愛に関するスポットは、ジュリエットの家だけではありません。 各国の恋人たちが集まるスポットに同じく、ヴェローナには南京錠がかけられた場所が沢山あります。
なんでも、カップルで南京錠をかけると永遠に結ばれるそう。恋愛成就、縁結び、恋人同士の絆を深める鍵だと伝えられています。
2000年以上前のアリーナを遺す、ブラ広場
ジュリエットの家を訪ねた後は、ヴェローナが誇る街の美しさを堪能してみましょう。 まずは市庁舎も面している、ヴェローナ観光の中心ブラ広場。
アレーナ・ディ・ヴェローナ(Arena di Verona 円形闘技場跡)の前にあり、とても広々としています。広場の周囲にはレストランやホテルなどでにぎわい、ヴェローナの活気ある風景を楽しめます。
古代ローマ時代のアリーナ「アレーナ・ディ・ヴェローナ」は必見!!
ジュリエットの家に同じく、ヴェローナの一大観光スポットと言えば、先ほども挙げた「アレーナ・ディ・ヴェローナ」。 二千年も前に造られたとは信じがたい、素晴らしい遺跡です。
その規模は、イタリアで3番目を誇るほど。筆者は見事な建物の内部を見て歩きましたが、建築が大好きだったという古代ローマ人の建造物に対する情熱と静謐さを感じられました。
現在では野外劇場として使われており、2018年時点でもオペラやコンサートが開催されています。「アイーダ」や「トゥーランドット」、「サロメ」など有名な演目も行われていますので、ご興味のある方はイベントスケジュールも確認してくださいね。
アレーナ・ディ・ヴェローナ基本情報
名前:アレーナ・ディ・ヴェローナ(Arena di Verona)
住所:Piazza Bra, 1, 37121 Verona VR
営業時間:[火~日]8:30~19:30、[月]10/7までは8:30~16:30(チケット窓口は15:30まで)、[イベント日]8:30~16:30(チケット窓口は15:30まで)、[夏季野外オペラ祭開催日]8:30~17:30(チケット窓口は16:30まで)
公式サイト:http://www.arena.it/
中世の面影が残る、カステルヴェッキオ城とスカリジェロ橋
現在は市立美術館になっているカステルヴェッキオと、城と一体となったスカリジェロ橋もおすすめの場所です。夕暮れ時にカステルヴェッキオからこの橋を眺めたときは「ああ、なんて美しいんだろう」と感慨にふけりました。
アディジェ川沿いを散歩しながら、そこから眺めるスカリジェロ橋は素晴らしく、まるで中世時代にタイムスリップしたような雰囲気を味わえます。
夕暮れ時の景色が美しいピエトラ橋もぜひ
ヴェローナ市内にはいくつかの橋がありますが、ピエトラ橋が市街地に一番近い橋です。市街地を散策しながら少し足をのばすと、橋から川の全景を楽しめます。 夕暮れ時の景色は大変美しく、悠久の歴史を感じながら、冬の街歩きをするのも良い思い出となるでしょう。
ちなみに、2月のヴェローナはさらにロマンチックで華麗なる街に変身。今のヴェローナを象徴する「愛あふれるバレンタインデー」の大きなお祭りが催されます。
Photo by Kosala Bandara[Ponte Pietra](CC-BY2.0)
クリスマスに欠かせない!ヴェローナの銘菓「パンドーロ」とは?
イタリアのクリスマスに欠かせない「パンドーロ」は、ヴェローナ発祥のお菓子。
「黄金のパン」という意味を持つパンドーロは、ヴェローナの家庭で作られてきた伝統菓子が変化したもの。 スポンジケーキのようにフワフワして甘くて美味しい、星形のケーキです。ヴェローナに行ったら、ぜひお試しくださいね!
真冬のヴェローナを訪ねる前に、イタリアの冬の気候を知っておきましょう
最後に、ヴェローナを含めイタリアを冬に訪ねるときの気候や服装についてご紹介しましょう。
筆者がヴェローナを訪れたときは真冬でしたが、あたたかい暖冬で寒さに震えることもなく、ホテル滞在中も室内は快適でした。しかし、ヴェローナは本来ヴェネチアとミラノの中間にある街で、北部に含まれるエリア。12月から2月にかけては冷え込みが厳しくなります。
意外なことに、中南部では大雪でも、北部では天候が良いこともあるほど、地域によって天気が変わりやすいです。そのため、行きたい地域に絞って天候をチェックすることをおすすめします。日本でも北海道~沖縄では、日によって天候が違うことをイメージすると理解しやすいでしょう。
冬のイタリア旅行の服装について
イタリアでは中部~南部でも雪が降ることがあります。そのため、冬のイタリア旅行には、南イタリア方面であろうとコートは必需品。服装は日本の気温を目安に準備すればよいでしょう。厚手コート、手袋、帽子、マフラーがあれば、どの地域でも十分です。
悠久の時間を感じながらもロマンチックなエピソード溢れるヴェローナ、冬のイタリア旅で訪ねてみてはいかがでしょうか。
この記事と一緒に読みたい関連記事
スローライフを実現する「イタリアのお家」とは?ホームステイで体験してみました!
Rankingイタリア記事ランキング
-
Italyii(イタリィ)編集部
- 食・芸術・トレンドなど、さまざまな視点からイタリア旅行に役立つ「いい」情報をお届けする編集チーム「Italyii(イタリィ)」です。ライターから寄せられた各地のレポートを、編集チームが厳選してお届けします。