全部知ってたらハワイ通かも!? 波や花など、ハワイアンなモチーフの意味と由来

ウミガメ

<トップ画像:Photo by Pixabay

~ハワイに伝わるモチーフの意味を、ご存知ですか?~

ハワイアンジュエリーやハワイアンキルト、家具に使われるモチーフは、海の生き物や南国の花など、ムード満点なものばかり。日本の雑貨店などでもよく見かけますが、なぜこのモチーフなのか、考えたことはありますか?実は、これらは日本の招き猫やだるまなどのように、ハワイで古くから伝わる伝承や願掛けが由来となっています。

この記事は、ハワイのモチーフについてその意味と由来・伝承をご紹介していくコラムです。きっと、もっとハワイのことが好きになるはずですよ。

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ハワイの海にまつわる6つのモチーフ

最初、ハワイに住み始めた人たちは、もともとはポリネシア人だったとされています。

彼らは星の動きを読む航海術に長けており、地上の食料採集だけでなく、漁も行って暮らしてきました。その生活の中で見かけられる海の生き物や事象は、現在もモチーフとして愛されています。ここでは、6つのモチーフについて、その意味や由来をご紹介しましょう。

海のモチーフ1:波や渦など、海の動き

波 海
<Photo by Pixabay>

波(ハワイ語でnalu)は複数の意味がありますが、いずれも波の動きをとても上手に当てはめています。波は寄せては返して絶えず動き、一つとして同じ形を生み出しません。

この動きが神聖なものとされ、「絶えないもの(特に愛情)」や「(失敗にくじけず)繰り返すこと」という意味が込められています。さらに、波は島に魚などの恵みを運んでくれるものでもあることから、「幸運を運ぶもの」としても愛されています。

同じように、渦も「エネルギーが渦巻くもの」として、ハワイアンジュエリーのデザインなどに使われることがあります。

海のモチーフ2:クジラの尾

クジラの尾
<Photo by Pixabay>

現在もホエールウォッチングのツアーが行われているように、クジラ(ハワイ語でKohola)の観察はハワイ旅行のとっておきアクティビティです。現代でも、クジラはなかなか直に見られるものではありません。もし見かけることができたときは、そのスケールの大きさや雄大な姿に感動しますよね。さらに、クジラの尾が見えるのは、大きく体制を変えた時だけなのだそう。こちらもなかなか見られるものではありません。

これが転じて、ハワイの人々にとってクジラに出会うことは幸運な出来事であり、さらに力強い尾を見ることができるのはより「強運」な出来事とされています。そのため、クジラの尾の部分がモチーフとして多用されています。

また、クジラと同じく海の哺乳類であるイルカもハワイ語で「Nai'a(ナイア)」と呼ばれ、幸運のモチーフとして親しまれています。

海のモチーフ3:ウミガメ

ウミガメ
<Photo by Pixabay>

オアフ島のビーチでも見かけられるウミガメ(ハワイ語でHonu)。

ハワイでは海の使いとして、聖なる生き物とされてきました。ハワイに伝わる伝説は、ウミガメが登場するお話もいくつかあるのですが、その伝説では人間を優しく見守る立場として登場するケースが多いのです。このことから、ウミガメは「(特に海での)危険から身を守る」モチーフとして親しまれた背景があります。

なお、現代ではハワイでウミガメに触ることは法律で禁止されています。というのも、ビーチで休んでいるウミガメは「アオウミガメ」と呼ばれる絶滅危惧種であることが多いためです。かつて人々を見守る存在だったウミガメを、今度は人間が見守るというのは皮肉なものですね......。

海のモチーフ4:ヒトデ

ヒトデ
<Photo by Pixabay>

動いている時はちょっと気持ち悪くて、でも可愛いところもある?そんなヒトデ。日本人にも馴染み深い海の生き物ですが、モチーフとしても人気です。

その理由は、星のような形をしているから。ハワイ語では「Ka Hoku Kai(海の星)」と呼ばれ、英語でも「StarFish(星の魚)」と呼ばれたり、イタリア語やドイツ語などでも、星の形を表す表現で親しまれてきました。日本ではどうして人の手→ヒトデになったんでしょうね(笑)。

さて、星の形は「魔除け」や「希望」などを表すものとして、古今東西で用いられたモチーフですが、ヒトデはその星型の姿に加えて、「切られてもまた再生する」という強い生命力を持ちます。魔除けと生命力をイメージさせる生き物......これだけで、ヒトデがモチーフとなる理由は十分と言えないでしょうか?

※註:星型ではないヒトデも存在します。また、日本でも漢字ではヒトデを「海星」と書きます

海のモチーフ5:釣り針

冒頭に書いたように、ハワイに古来から住んでいた人々はもともと太平洋の島に住んでいたポリネシア人で、彼らが他の島から航海によってたどり着き、定住したという説があります。

航海の最中で得られる食料と言えば、魚。このことから、魚を獲るために必要な釣り針は大切な道具と考えられます。これらのイメージから、釣り針は「幸せを手に入れる」、「安定や繁栄」を意味するモチーフとなっています。

海のモチーフ6:サメの歯

ハワイをはじめ、南国へ旅行したときに「サメの歯」を使ったアクセサリーや雑貨を見かけたことはないでしょうか? 現在でもサメ(ハワイ語でMano)は怖い生き物であると同時に、フカヒレやカマボコの材料としても親しまれていますが、それは昔のハワイでも同じでした。

現代よりも文明が発展していない時代にとって、サメの身は食料に、そのザラザラとした皮はヤスリなどに、そして歯は、武器やお守りとして使われていました。さらに、ハワイにはご先祖様の霊を指す「アウマクア」として、サメやフクロウといった動物を各家庭のご先祖と見なす文化があります。

これらの背景から、サメは「守護のシンボル」、「勇猛さ」を表すモチーフとして大切にされてきました。

ハワイの草花にまつわる5つのモチーフ

ハワイの島々には、南国の気候でのみ育つ植物や固有種も多く存在します。それらとともに生きてきたハワイの人々は、モチーフにどのような願いを託して来たのでしょうか。

特に有名なものを中心に、5つご紹介しましょう。

草花のモチーフ1:ハイビスカス

ハイビスカス
<Photo by 写真AC

南国を代表する花と言えばハイビスカス(ハワイ語でAloalo)。

ハワイの州花でもあるハイビスカスは、その華やかで存在感のある美しさから、髪飾りとして使われたり、レイにも使われたりするなど、生花の状態でも大切にされてきました。またハイビスカスの花言葉は「繊細な美」、「新しい恋」で、色合いによってさらに意味合いが変わります。

なお、ハワイ固有種であり州花でもあるイエローハイビスカスの花言葉は「輝き」。見た目通りの華やかな言葉が付けられています。

現在では、これらの花言葉から恋愛や結婚に関する気持ちを込めたハワイアンジュエリーに、ハイビスカスのモチーフが使われています。

草花のモチーフ2:プルメリア

プルメリア
<Photo by Pixabay>

ハワイの人々にとって、もう一つの大切な花であるプルメリア(ハワイ語でPua Melia)。やさしい香りが好きで、プルメリアの香りのキャンドルやフレグランスをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか? とても可愛らしい花ですが、ハイビスカスと同様にレイの素材とされるなど、神聖な意味を持つ花としても親しまれています。

プルメリアの花言葉は、「気品」、「恵まれた人」、「魅力」など。なんとも優雅な言葉が込められています。愛する人の贈り物をするときは花言葉の気持ちを込めて、プルメリアのモチーフをあしらったジュエリーなどを選んでみてはいかがでしょうか。

草花のモチーフ3:ヤシの木

ヤシの木
<Photo by Pixabay>

南国に生え、降り注ぐ日差しをたっぷりと浴びてそびえるヤシの木(ハワイ語でPama)。ヤシの木は南国の生活にとって、貴重な資源です。

ココヤシの実は食料や喉を潤すジュースに、パームヤシの実は油の原料として、その葉っぱは家の屋根に使われ、茎はロープとして編まれる......ヤシの木は全体を余すことなく活用でき、生活を支えてくれる大切な植物です。

このように家を守る植物ということで、「家族愛」や「守護のお守り」という意味が定着しています。伸び伸びと育つヤシを見ていると、楽天的でハッピーなイメージを受けますが、実はどっしりとした愛に満ち溢れているのかもしれません。

草花のモチーフ4:パイナップル

パイナップル
<Photo by Pixabay>

実際に生えているところを見ると、少しビックリしてしまうパイナップル(ハワイ語でhala kahiki)。原産地はブラジルなどの南米で、長い歴史の途中でプランテーション作物としてハワイに伝わってきた果物です。

パイナップルはやせた土地でも育ち、水をあまり必要としないという性質がハワイの気候にも合っており、大地と太陽から生まれた「恵み(富)」を表すモチーフとして、ハワイアンジュエリーやハワイアンキルトにも用いられています。

草花のモチーフ5:モンステラの葉っぱ

モンステラ
<Photo by Pixabay>

今回ご紹介しているモチーフは比較的おなじみのものが多いと思われますが、この葉っぱについては「見たことがあるけど、名前がわからない!」という方もいるのではないでしょうか?この葉っぱの名前はモンステラ(ハワイ語でMonstera)。日本でも鑑賞植物として親しまれ、カーテンやクッションなどのモチーフとしても見かけられます。

モンステラの花言葉は「うれしい便り」、「壮大な計画」、「深い関係」とされているのですが、これは少し由来がわかりにくいかもしれません。そのヒントは、深い切れ込みのある葉っぱにあります。

この植物はジャングルのような気候ではとてもよく育ち、高く伸びて葉っぱを茂らせます。ハワイではモンステラを神聖な植物としているのですが、それは立派に育つ姿と、葉っぱ切れ込みから注ぐ日差しを「希望の光」と見なしていた、という伝説があるからだそうです。

植物の生態とハワイでの言い伝えが合わさって、このような花言葉が生まれたのかも......と想像してみるのも、楽しいことでしょう。この機会に、モンステラの名前を覚えてみてくださいね。

その他のモチーフ

最後は、ちょっと意外なモチーフをご紹介します。

樽
<Photo by Pixabay>

ハワイのモチーフとしてはちょっとイメージしづらいのですが、樽は大航海時代に持ち込まれたものや、近代の農園においてコナコーヒーを詰める容器として、日常的なものとなりました。このため、釣り針のように人が作った道具由来のモチーフとして愛されています。

樽は見た目の通り"保存する道具"です。保存されたものは熟成され、時には美味しいお酒や塩漬け肉という、より素晴らしいものへと変化させる道具でもあります。

このことから、樽には「成功へ導く」という意味が込められています。また、樽は長く保存できること、熟成にはじっくりと時間がかかることから「長い時間をかけて達成したいこと」や、「たくさんの富や想い」を指すこともあります。

パイナップルが持つ「(直接的な)富」の意味合いとは少し異なり、長期的な目線で「達成したいこと」を込めるときに、樽のモチーフが使われているようです。

ハワイの人々の、「自然や物を愛する気持ち」をモチーフに込めて。

今回ご紹介したモチーフだけでなく、数多くの自然や歴史の伝承がモチーフとなり、現在にも伝わっています。

ハワイを旅するときは、これらの生き物や道具を通じて海や自然、そして人とのつながりについて思いを巡らせてみませんか?

※サムネイル・文中写真出典:Pixabay
※文中写真出典2:写真AC

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