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アムステルダム中央図書館で最先端のデザイン空間を楽しもう!
もう11月ですね。こちらは落ち葉も降りしきり、段々と冷え込みが厳しくなってきました。寒い冬には暖かい室内が一番!ということで今回はアムステルダム中央図書館をご紹介したいと思います。
さて、図書館といえばちょっと堅苦しくて地味なイメージを持つ方が多いと思いますが、アムステルダム中央図書館は、従来の図書館のイメージを覆すような図書館。その最先端で斬新な建築とデザインから「エキスペリエンス・スペース」と異名を持つほどです。
アムステルダム中央図書館は東埠頭アイランド(Oosterdokseiland)という地区にあり、アムステルダム中央駅からは徒歩で7分ぐらいかかります。設計したのは国際的にも有名なヨー・クーネンというオランダ人建築家です。館は地下1階と地上9階建ての10フロアから成り、総面積は28,000平方メートル。欧州で一番大きな図書館だそうです。
図書館の入り口にはピアノが置かれていて、誰でも自由に演奏することができます。
図書館の隣に国立音楽院があるので、そこの生徒達がパブリック演奏の練習のためによく使うそうです。生徒といっても、国立音楽院はオランダでトップの音楽院なので、演奏はプロ並み。今日はジャズピアノの華麗な音色が館内に鳴り響いていました。
こちら地下一階はキッズ・コーナーです。円形の本棚が所々に設置され、クッションやバンクが置かれ、子供たちはそこで寝転がって本を読む事ができます。広くて開放的なとてもリラックスできるスペースです。
そしてこの階の目玉は、日本でもよく知られた絵本、マウスマンション「サムとユリア」の舞台になったドールハウスHet Muizenhuisの実物です。パパに抱えられたベビーが大喜びで食い入るように鑑賞していました。
作者のカリーナ・スカープマンが3年もかけて手作りしたこのマウスマンションはとても精巧に作られています。ねずみの家族や家具やらすべてがとにかく愛らしくて、作者の溢れる愛情が感じられます。
こちらは1階の視聴覚フロア。近未来的なデザインで特に照明の使い方が斬新です。音楽鑑賞はもちろん、マルチメディアコーナーではゲームをしたりDVDを鑑賞することもできます。
小さな宇宙船のような個室もあります。
かと思えば、ビンテージの机と椅子もあったり。
そして、ここはサイレント・スペース。大きなリクライニングチェアーでリラックスできるとても居心地のいい空間になっています。疲れた目や体を癒すのに最適ですね。うたた寝してしまいそうです。
こちらは4階のアート&ミュージックフロアです。美術・音楽関連の書籍も非常に充実していますし、楽譜も豊富に揃っています。このフロアはギャラリーにもなっていて、壁の上部一面に絵やオプジェが展示されていました。
そして、この図書館の最大の魅力の一つが、その眺めの素晴らしさ!このように運河に連なる旧市街の美しい景色を見渡しながら読書や勉強や仕事をすることができます。まるで一流のオフィスを陣取るエクゼクティブになったような気分。
窓際の席は各階に設置されています。こんな所で静かに読書をしたり、物思いにふけるのも粋ですね。
窓から見える景色にうっとり。
そして、極めつけが最上階にあるこのレストラン「La PLACE」。そうです、図書館にカフェとレストランがあるのです。ここでゆっくりとコーヒーを飲みながら読書することももちろんできます。
レストランはセルフサービス形式で、好きなものを取ってキャッシャーでお金を支払うというシステムです。オランダ名物の豆のスープ(エルテン・スープ)とハムサンドのセット価格で5ユーロ、大きなピザが5.50ユーロなど、お手頃価格です。
レストランにはオープンエアのテラスもあり、おすすめの絶景スポットです。ここで旧市街を一望しながらコーヒーや食事を楽しむことが出来ます。
以上、公共の施設とは思えないほど素敵な空間ですが、図書館なので施設の利用はもちろん無料です(本などを借りる際には有料の会員証が必要)。
座れる席は1,000席ほどあり、その内の300席がコンピューター(マック)付きです。Wi-Fiの接続も無料なので、自分のPCを持参して好きな席に座っている人が多かったです。毎日朝10時から夜10時まで開館しているので、一日中たっぷりと利用することができます。
アムステルダム中央図書館 OBA Oosterdok
- 住所:Oosterdokskade 143, 1011 DL Amsterdam, オランダ
- TEL:+31 20 523 0900
- 公式サイト:OBA Oosterdok
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親松恵子
- 自由の国オランダに魅せられ移住して、気がつけば18年。 現在は、フリーで執筆、翻訳、現地ガイド、各種コーディネーション等、何でもやっています。傍ら自分のアート活動も楽しんでいます。