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オーストリアのトラム・バスの乗り方教えて!
前回、ウィーンの地下鉄と鉄道(Sバーン,Rバーン)についてご紹介しましたが、今回はトラムとバスの乗り方です。トラムとバスは、地下鉄と違って、移動と観光を同時に楽しめるのがお得!グリンツィングなどのホイリゲ(ワイン居酒屋)街やウィーンの森に行く時に使う機会が多いので、知っておっくといざという時に便利です。
ドナウ運河を越えて、旧市街方面へ向かう市電(トラム)
トラム(市電)の乗り方
ウィーンの市電は歴史も古く、赤白の色合いが親しまれてきました。市電も地下鉄と同じくらい路線が充実していて、とても使いやすいです。路線は数字が付いたものと、DやOなどのアルファベットのものがあります。
トラムには新型と旧型の車両があります。旧型の方が歴史を感じさせますが、新型は床が低く、ベビーカーや車椅子での移動に適しています。
旧型の車両は角が丸い可愛いデザイン。
こちらが新型車両。車体が低く、ベビーカーなどの乗り降りに便利です。
トラム(Strassenbahn)の停留所のサイン。これは1番線と2番線が止まる停留所です。
発車までの時間を左側に分(この写真は18分)で表示してあるところも多いです。車椅子サインがある時は、新型車両の発車までの時間を示しています。
チケットは、地下鉄やバスとの共通券で、地下鉄の駅の自動販売機や、Tabak Trafikと呼ばれる売店(タバコ屋)で購入するのが便利です。バスやトラムの停留所には券売機はなく、トラムやバスの車内での購入は割高です。
トラムに乗り込んでから、青い箱状の刻印機でチケットに乗車時間を刻印します。1時間はウィーン市内どこでも乗換自由です。地下鉄やバスとの乗り継ぎもOK。
トラム車内の刻印機。乗ったらすぐに切符を差し込んでスタンプを押しましょう。
自分が降りたい停留所が近づくと、扉の中央上部や車内の柱などについているボタンを押して合図します。
旧型車両の扉。扉の間にあるシルバーの箱に付いている丸いボタンを押します。新型車両の場合は扉の取っ手部分に当たる丸いボタンをタッチします。
以前は、ウィーンの旧市街を囲むリンク大通りを一周ぐるっと回る、市電1番と2番が、観光客には人気だったのですが(乗ってしまえば、座ったまま格安で、ウィーンの観光地の7割の外観を楽しめてしまうという優れものでした)、路線が変更になってしまいました。現在は代わりに、観光客用の黄色いボディの「ヴィエナ・リング・トラム」が、別料金でリンク大通り一周してくれます。
バスの利用法
次にバスのご紹介です。地下鉄やトラムが通っていない地域や、カーレンベルクなどのウィーンの森方面に行く方は、利用する機会があるかもしれません。
バスのチケットの仕組みや乗降の手順は地下鉄やトラムと同じです。バスの路線は1Aや99Bなど、数字の後ろにAかBが付きます。
ウィーンのバス。バスを乗りこなせば、ウィーン市内のどこへでも行けてしまいます。
ウィーンの交通機関の特徴
2回に分けて、ウィーンの地下鉄、電車、トラム、バスについてご紹介しましたが、ウィーンの公共の交通機関の大きな特徴として、バリアフリーが挙げられます。ベビーカー専用スペースは十分に設けられ、日本に比べても格段に子連れやお年寄りの移動に親切な作りになっています。
優先座席には以下のようなサインがあり、該当者は必ず席を譲ってもらえます。車椅子やベビーカーを固定するベルトの他、付添人用の補助椅子まで設置されています。駅には必ずエレベーターがあり、全てのエレベーターには「ベビーカーや車いす優先」と記載されています。
トラムの車窓からオットー・ワーグナー設計の郵便貯金局を眺めて。窓の左下には、優先座席のピクトグラムが。
また、治安のいいウィーンならではのありがたいサービスが、週末の24時間営業です。金土曜日の夜は地下鉄は15分おき、バスは30分おきに営業するので、遅くまで飲んでいても安心して帰宅できます。地下鉄は全線で営業、バスは夜間用のルート(N6など頭にNが付きます)を運行します。
これで、ウィーンの観光や遊びに必要な交通機関は網羅しましたね。地下鉄やトラム、バスや鉄道を使って、効率的に観光をお楽しみください。
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ひょろ
- オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。