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ペルーとボリビアにまたがるチチカカ湖。標高3800mを超える浮島での、驚きの水上生活事情とは?
最近は南米ペルーのマチュピチュ遺跡やボリビアのウユニ塩湖が旅行先としてブームになりつつありますが、このふたつの国にまたがるもう一つの見所が、標高3800mを超えるアンデスの高所に位置する『チチカカ湖』です。
面積約8500km2、琵琶湖の約12倍という広さのこの湖には、トトラと呼ばれる葦を重ね合わせた島がいくつも浮いていて、現在もウル族などの先住民族が水上生活を行っています。トトラは彼らにとって欠かせないもので、島だけでなく家も家具もベッドもすべてトトラ製、薬代わりに服用することもあれば、お腹が空けばおやつ代わりに食料にもしてしまいます。
浮島は、2、3家族が住む畳10畳分ほどの小さなものから、十数家族が住み、教会、学校、カフェまである大きなものまで様々です。同じ島の住民とは、協力して魚を採ったり畑を作って食料を確保し、島を修復し、観光客を受け入れてお土産を販売するなどして助け合いながら暮らしています。基本的には仲の良いご近所さんなのですが、時には喧嘩をしてしまうことも。島には特に警察もいないので、小さな島内でもめごとが起こったときには、なんと島をノコギリで切って決別してしまうのだそう。また、隣の島の人と良い仲になって結婚、なんて時には逆に島同士をくっつけて共同生活をスタートさせることもあるのです。
というわけで、浮島の数は40前後と言われていますが、はっきりとしたことは分かりません。いつか浮島で暮らす全ての人々が本当に仲良くなった時、チチカカ湖の浮島は大きな一つの島になるかもしれませんね。
文:南まい
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