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山口・萩1(明治日本の夜明け)
祝!世界遺産登録 明治日本の産業遺産
<吉田松陰の墓および墓所/松陰誕生地に隣接し、団子岩とよばれる小高い風光明媚な場所に建っています>
山口県萩市は、萩温泉郷や豊富な地酒、日本海の新鮮な魚介類を味わえることで有名ですが、2015年7月、ユネスコの世界遺産に「明治日本の産業革命遺産」が登録されたことにより、世界から注目される都市となっています。
]登録名称は「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」で、国内で19番目の世界遺産(文化遺産としては15番目)になりました。鎖国状態にあった日本において、日本の近代化は主に九州、山口を中心に進められていきました。1850年代から1910年(幕末から明治時代)の約50年間という短期間で、飛躍的な発展を成し遂げたことを物語る産業遺産群は、歴史上の重要な段階を私達に見せてくれています。
萩市で登録された世界遺産は全部で5つありますが、今回は情緒あふれる萩城下町と当時の面影をそのまま残す松下村塾についてご紹介します!
(萩市の世界遺産:萩反射炉、恵美須ヶ鼻造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡、萩城下町、松下村塾)
萩城下町
<旧町人地>
重厚な武家屋敷、夏みかんがのぞく土塀やなまこ壁などが特徴の萩城下町は、国の史跡都市に指定されている地区でもあります。町筋は碁盤目状になっており、菊屋横町、伊勢屋横町、江戸屋横町という小路があります。明治維新に尽力した木戸孝允の旧宅や、高杉晋作や伊藤博文が幼いころに遊び通った円政寺など、当時の城下町の景観を今に残しています。
タイムスリップしてしまったような感覚で、ゆったりと散策するのがおすすめです。
松下村塾
<松下村塾>
松下村塾は萩(長州)藩の兵学者・吉田松陰(幼名:杉寅之助)が主宰した私塾で、幕末から明治にかけて日本の大改革を進めた人物たちを多く輩出しました。吉田松陰が教鞭をとった期間は1年とわずかと言われていますが、彼の志や信念が受け継がれ、高杉晋作や久坂玄瑞といった幕末志士、伊藤博文や山縣有朋など明治維新後の偉人たちにも大きな影響を与えました。現在、松下村塾の隣には杉家旧宅が残っており、当時の生活を想像することができます。
夏みかん
<夏みかん>
萩市ではほぼ1年中実がなっており、寒くなると色づき始めるため、萩では"夏みかんを見て紅葉を感じる"とか。5月上旬には、白い花が咲き誇り、町中が甘い香りに包まれます。花が咲いた後は新しい実ができるため、収穫目前の黄色い実とまるで親子のような風景を見ることもできます。このように、2年越しで同時に実がつくことから、夏みかんは「代々=ダイダイ」とも呼ばれています。
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空飛ぶ地球儀 編集部
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