これまでに発掘されたミイラはすべて移送され、その多くがカイロの文明博物館に保管されていますが、ツタンカーメンのミイラは今も王墓に眠る唯一のミイラとして知られています。発掘されたツタンカーメンは幾重にも重ねられた石棺と体を覆う王棺によって守られていました。そしてミイラ化した王の体を直接守っていたのが包帯と黄金のマスクです。厳重に守られていただけに、現代の外気に触れることでミイラは大きく損傷し、また密着したマスクで守られていた顔もマスクを外したことで損傷したため、王墓から移送することができず、いまもなおルクソールの王家の谷に眠っているのです。