

<TOP画像:萩原朔太郎。1924年、38歳の頃/前橋文学館提供>
前橋が生んだ詩人・萩原朔太郎。明治期に始まった「口語自由詩」の完成者とも言われ、前橋市のキャッチフレーズ「水と緑と詩のまち」を象徴する人物となっています。
その朔太郎の生家の一部を移築した「萩原朔太郎記念館」が前橋市にあります。またすぐ向かいにある「前橋文学館」には朔太郎の直筆原稿や様々な資料が展示されており、行ってみると朔太郎の在りし日を偲ばせてくれ、意外な一面を知るきっかけにもなりました。
目次
- 萩原朔太郎記念館はいつでも誰でも見学できる
- 萩原朔太郎の資料が見られる「前橋文学館」へ
- 前橋文学館で見る萩原朔太郎の代表作
- 「散歩の達人」だった萩原朔太郎
- 萩原朔太郎は実は音楽家になりたかった?
- まとめ:前橋で萩原朔太郎の足跡をたどる
萩原朔太郎記念館はいつでも誰でも見学できる
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萩原朔太郎は、1886年(明治19年)11月1日、群馬県東群馬郡北曲輪町(現在の前橋市千代田町一丁目)で生まれました。父は開業医をしており、経済的には恵まれた環境の中で育ったといえます。
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<萩原朔太郎記念館にある朔太郎の書斎>
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<萩原朔太郎記念館、土蔵。前橋空襲の際には延焼を食い止め、朔太郎の資料が残っているのも土蔵によるところが大きいとのこと>
萩原朔太郎記念館は、前橋の中心地を流れる広瀬川のほとりにあり、生家の建物をもともとあった場所から移築し、一般用に展示したものです。いつでも、誰でも、無料で見学することができます。
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<萩原朔太郎の銅像。広瀬川の流れに耳を澄ませながら詩を浮かべている朔太郎の姿でしょうか>
萩原朔太郎の資料が見られる「前橋文学館」へ
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萩原朔太郎の資料が展示されている「前橋文学館」は、広瀬川を挟んで、記念館のすぐ向かいにあります。
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<手前が記念館。川の奥の白い建物が前橋文学館です>
1階で受付を済ませ、2階に上がります。
すると見えてきました。「朔太郎展示室」と案内があります。
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中に入ると、朔太郎の遺品や原稿、関係する資料がたくさん展示されています。
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前橋文学館で見る萩原朔太郎の代表作
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<萩原朔太郎初めての著作にして代表作『月に吠える』(1917年) ※写真は前橋文学館提供>
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<『蝶を夢む』(1923年)/前橋文学館提供>
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<『青猫』(1923年)/前橋文学館提供>
貴重なこれらの本を見ているだけでも、萩原朔太郎の世界に浸れる気がします。
「散歩の達人」だった萩原朔太郎
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<奥に見えるのが、朔太郎の散歩コース>
朔太郎は散歩が好きでした。というより、家の中にいるとさまざまなこと(特に悪いこと)を考え過ぎて、耐えられなくなってしまうのかもしれません。
朔太郎は前橋の街を、日々散歩して、いろいろなものを見、聞き、考える。そんな時間が必要だったのだと思います。それは上京してからも変わりませんでした。
机の前でじっと考えるより、体を動かしながらの方が、人はいろいろなアイデアが浮かぶもの。
私たちもそんな経験ありますよね。
館内の資料を見ていると、朔太郎自身は、こう語っています。
「退屈の焦燥から、私は一刻も家に居られず、狂人のやうに苛々して、毎日戸外を馳け廻って居た。(略)小さな狭い田舎町を、一日の中に三回も歩き廻った......」
前橋文学館には、そんな朔太郎が散歩していたルートが展示されています。同じルートを歩きながら、朔太郎がどんなものを見、何を聞いていたのか、思いを馳せるのも面白そうです。
萩原朔太郎は実は音楽家になりたかった?
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<マンドリンを持つ、若き日の朔太郎/前橋文学館提供>
朔太郎の資料の中で、ある1つの朔太郎の言葉に目が留まりました。
「もし私に少しでも音楽の天分があったら、勿論私は音楽家になる筈であった」
孤独を好む朔太郎は、幼少期からハーモニカなどを一人で楽しむことが多く、その後、マンドリンを習うなどしていたようです。
朔太郎は詩を書くことよりも音楽の方が好きだったのかもしれません。
しかし、「音楽家になりたい」と両親に打ち明けると猛烈に反対され、断念したという話も残っています。
前橋文学館には、朔太郎が愛用していたマンドリンも展示されています。
まとめ:前橋で萩原朔太郎の足跡をたどる
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萩原朔太郎という人は、「孤独」に身を置き、虚無感に苛まれながら人生を過ごしたようにも思えます。
彼の詩を読んでも、テーマは常にそのあたりにあるように思います。
しかし、その一方で室生犀星らと切磋琢磨し、また自宅で演奏会なども開いています。
プロの音楽家にはなれなかったものの、音楽は続けていた朔太郎。彼にとっては音楽も詩も、自分自身の想いを表現するのに欠かせないものであったのでしょう。
夢へのチャレンジは挫折したものの、違う分野で自分で表現できたという朔太郎の人生は、私たちにとっても勇気を与えてくれるお手本となりそうですね。
萩原朔太郎記念館
- 所在地(住所):群馬県前橋市城東町一丁目2-19
- 入場料:無料
前橋文学館
- 所在地(住所):群馬県前橋市千代田町三丁目12-10
- 電話:027-235-8011(前橋文学館 ※萩原朔太郎記念館のお問い合わせもこちらまで)
- 営業時間:9:00~17:00
- 定休日:水曜(祝日の場合は開館、翌平日休館)および年末年始休業
- 入場料:常設展のみの場合は一般・大学生100円、高校生以下は無料。特別企画展の開催時は一般500円~1,000円程度へと変更され、高校生以下は原則無料となります。
- 公式サイト:前橋文学館
また、障害者手帳等をお持ちの方と介護者の方も無料です。
アクセス
- 車の場合:関越自動車道前橋インターチェンジから車で15分
- 電車の場合:JR両毛線前橋駅から徒歩20分。上毛電鉄中央前橋駅から徒歩5分
車の場合は、周辺駐車場をご利用ください。広瀬川サンワパーキング(市営パーク城東)を利用して前橋文学館を見学した場合は、2時間分の無料割引があります。
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高井透
- 有限会社ベル・プランニング、BP出版代表。自分史の書き方講師をやっていた経験を活かし、地元の群馬県にゆかりのある人物にスポットを当てながら群馬の魅力を発信していきます。
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