大人のための「没入型デジタルアート」体験旅|南カリフォルニア

<TOP画像:Photo by The Imaginarium>

南カリフォルニアの6月といえば、本格的な夏の始まりです。パカーンっと晴れ渡る青い空を想像しがちですが、実はこの時期は「June Gloom(ジューン・グルーム)」と呼ばれる特有の気象現象があります。

朝や夕方になると、太平洋からの冷たい霧が街を覆い、まるで梅雨空のようにどんよりとした曇り空になります。ところが、お昼前になるとその霧が嘘のように一気に晴れ渡り、今度はジリジリと肌を刺すような、容赦ない「カンカン照り」の太陽が顔を出すのです。

朝のひんやりした曇り空から日中の猛烈な暑さへ。この1日の中での劇的なお天気のギャップに、旅行で訪れた方は「いったいどう過ごせばいいの?」と体力を削られてしまうかもしれません。

そこで今回は、こんな気まぐれな気候をスマートにかわしながらローカルの間でも熱い視線が注がれている「インドアの絶景」をスケジュールに組み込む、大人のための賢いカリフォルニアの旅スタイルをご紹介します。

目次

日中の「カンカン照り」を賢くかわすインドア旅のメリット

灼熱のビルの谷間の夕焼けの景色
<Photo:Jessica Christian/Unsplash>

「せっかく晴れたなら、気持ちの良い太陽の下にいたい!」と思うかもしれません。しかし、カリフォルニアの強烈な直射日光と紫外線は、日本の蒸し暑さとはまた違う形で体力を奪います。特に霧が晴れた直後の12:00から15:00頃にかけては、外を少し歩くだけでも熱中症のリスクが高まる時間帯です。

そこで提案したいのが、この気まぐれな気候を逆手に取ったスマートなタイムスケジュール。朝の涼しい曇り空の間はビーチ沿いを心地よくお散歩し、太陽が本気を出してカンカン照りになる日中は、エアコンの効いたアート空間にエスケープするのはいかがでしょうか。

外のギラギラした暑さとは対照的なひんやりとした静寂と光の世界へ飛び込む。この緩急のある過ごし方こそ、旅の疲れを翌日に残さない、大人のための賢い選択なのです。

空間そのものに飛び込む「新しいアートの形」

壁面に映し出されるゴッホの絵画、没入型アート
<Photo:Redd Francisco/Unsplash>

美術館で額縁に入った絵画を静かに眺める伝統的なスタイルとは一線を画すのが、近年のデジタル技術を駆使した「没入型アート」です。

部屋の壁から床まで、360度すべてに高精細なプロジェクションマッピングが映し出され、音響や時には「香り」や「振動」までが連動。一歩足を踏み入れた瞬間から、自分自身が作品の一部になって迷い込んでしまったかのような、不思議な没入体験を味わえます。

外のギラギラした太陽を完全に忘れて、五感が研ぎ澄まされるような知的な体験は、大人の休日を豊かに彩ってくれます。

世界を揺るがすラスベガスの「あの丸い巨大建造物」

ネバダ州・ラスベガスにある巨大な球体アリーナ、スフィア
<Photo:Erik Mclean/Unsplash>

没入型体験といえば、日本でもお台場や麻布台ヒルズにある「チームラボ」のデジタルアートミュージアムが、五感で楽しむ新感覚のアートとして世界中から注目を集めていますよね。

アメリカでは、お隣のネバダ州・ラスベガスにある巨大な球体アリーナ「スフィア(Sphere)」が、世界中で大きな話題となっています。建物全体が超高精細なLEDスクリーンで覆われ、五感を揺さぶる地鳴りのような振動や風を体感できる、まさにイマーシブの最高峰。

「あそこまで大規模なものは、さすがにラスベガスまで行かないと無理?」と思いきや、実は南カリフォルニアでも、その最先端カルチャーのエッセンスを、もっと身近に、洗練された形で体験できるスポットがあるのです。

地球の裏側や宇宙へ「イマジナリウム」

ロサンゼルスで体験、最先端のデジタルシアターのブルーライトのイマジナリウム
<Photo:The Imaginarium>

まず、最初にご紹介したいのが、ロサンゼルス近郊で体験できる最先端のデジタルシアター「イマジナリウム(Imaginarium)」です。

ここは、一歩足を踏み入れた瞬間に別世界へとワープしてしまう、全米でも最大級の光とランタンのフェスティバル。広大な敷地には、500万個以上のまばゆいLEDライト、息をのむほど美しい巨大なクリエイティブ・ランタン、そしてどこまでも続く光のトンネルが創り出されています。

ただ光を眺めるだけでなく、光る生き物たちの森を歩いたり、鏡と光が織りなす幻想的な迷路のような空間に足を踏み入れると、まさに空間そのものと一体化する「没入型(イマーシブ)」の体験が魅力。どこを切り取っても最高にフォトジェニックで、まるでファンタジー映画の主人公になったかのような、圧倒的なスケール感に包まれます。

夏の夜の始まりに、涼しい夜風を感じながら光の海をウォーキングする。これこそ、カリフォルニアで絶対に外せない最先端のナイト散策スポットです。

Imaginarium

  • 所在地:326 Lakewood Center Mall Lakewood CA
  • 開館時間:18:00~22:00、金・土曜 17:00〜23:00、日曜 17:00~22:00
  • 閉館日:月・火曜
  • 料金:大人 $23~
  • 公式サイト:Imaginarium 

※特設会場や時期により異なるため、最新情報は要公式確認

美術館で出会う伝統と最先端の融合「光のデジタル展」

もう少しクラシカルな知的散策を楽しみたい方には、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)をはじめとする、主要な美術館でのデジタル常設・特設展示がおすすめです。

近年、カリフォルニアの主要なアートシーンでは、人間の動き(モーション)に反応して映像が変化するインタラクティブなアートや無数の光の球体が空間を満たすインスタレーションなど、現代クリエイターたちの作品が数多く展示されています。

エアコンの効いた涼しい館内をゆっくりとウォーキングしながら、光と影、そして計算された音楽の融合に身を委ねる。そんな静かなインドア散策の後は、併設のカフェのテラス席で少し体を伸ばし、冷たいドリンクを片手に余韻に浸るのが、現地流の洗練された過ごし方です。

Los Angeles County Museum of Art (LACMA)

  • 所在地:5905 Wilshire Blvd, Los Angeles, CA 90036
  • 電話:323-857-6000
  • 開館時間:11:00~18:00、金曜 ~20:00、土・日曜 〜19:00
  • 休館日:水曜
  • 料金:大人 $25
  • 公式サイト:Los Angeles County Museum of Art  

リアルとデジタル、両方の美しさを軽やかに行き来する

赤の光に幾何学的に変化するインタラクティブなアート
<Photo:Julia Taubitz/Unsplash>

どこまでも続く豊かな大自然も南カリフォルニアの旅の魅力ですが、世界をリードするクリエイティビティや最新テクノロジーがエンターテインメントとして日常に溶け込んでいることも、この地ならではの魅力です。

日中の強い日差しをスマートにかわしながら、室内に広がる「もう1つの絶景」を五感で堪能する旅。この初夏は、そんな新感覚のカリフォルニア・スタイルをぜひ体験してみてください。

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ビーチ、青空、パームツリーが広がるカリフォルニアへの憧れを胸に単身渡米してから、早くも30年弱。現在はオレンジカウンティー(OC)を拠点に、ライター、編集者、そしてボイスオーバー・アーティストとして活動しています。趣味は、心地よい風を感じるお散歩と、心身を整えるストレッチ。在住30年だからこそお伝えできる「現地のリアルな日常」を、日本人としての視点と掛け合わせ、読者の皆さまの好奇心を刺激するストーリーをお届けします。

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