琥珀を追ってポーランドへ女一人旅:ジュエリー制作体験も

優しくもパワフルな琥珀。私の一番お気に入りのパワーストーンです。光にかざすとキラキラと輝くグリッター、恐竜の時代のエッセンスが閉じ込められたタイムカプセル。

黄金色に輝く琥珀は、古代には金と同じくらいの価値があったとされ、バルト海からローマ帝国まで運ばれた交易路は「アンバーロード」(琥珀の道)と呼ばれていました。

シルクロードは有名ですが、アンバーロードがあったなんて、とてもロマンチックですよね!

「嵐の後は海岸に琥珀が流れ着く」という話を聞き、「海岸に琥珀を拾いに行きたい!」と琥珀の街グダニスクへと旅立ちました。

目次

グダニスクの美しい街並み

グダニスクの街は美しい
<グダニスクの街は美しい>

バルト海に面したグダニスクへ日本からの直行便はありませんが、ヨーロッパの主要都市からのアクセスは良好です。ドイツのミュンヘンから直行便で1時間半ほどでグダニスクに到着しました。ポーランド航空で行かれる方は、首都ワルシャワからは国内便で1時間ほどの距離です。

初めて行く場所への一人旅ですから、事前にタクシーを予約しておきました。旅行アプリで空港お迎えタクシーを予約すると、航空機の到着時間に合わせて待っていてくれるので飛行機が遅れても安心です。

UBERアプリは日本にいる間に登録とクレジットカード払いの設定をしておけば、到着後すぐに両替しなくてもホテルに直行できて便利です。

グダニスクの旧市街は、私の予想をはるかに上回る美しさでした。足を踏み入れた途端、気分が高揚! 貴族の家々の壁面には装飾が施され、カラフルでまるで絵画のようです。

街の中を運河が流れ、琥珀貿易で栄えた歴史を今に伝えています。第二次世界大戦で焼失した街は完璧に再現されており、ヨーロッパでは有名な観光名所だそうです。

琥珀の街

ジュエリーショップが並ぶ琥珀通り
<ジュエリーショップが並ぶ琥珀通り>

街の中を運河が流れ、琥珀貿易で栄えた歴史を今に伝えています。第二次世界大戦で焼失した街は完璧に再現されており、ヨーロッパでは有名な観光名所だそうです。

琥珀の露店
<琥珀の露店>

マリアツカ通りの両脇には、琥珀ジュエリーの専門店がずらりと並んでいます。通りの端から端までじっくりと見て歩きました。連れに気兼ねすることなく、たっぷりと時間をかけてウィンドウショッピングを楽しめるのが一人旅の良いところです。

赤、黄色、レモン色、クリーム色、黄金色など、様々な色の琥珀がキラキラと輝き、うっとりしてしまいます。美しい大ぶりのペンダントに惹かれましたが、お値段もそれなりに高かったので諦めました。

琥珀のバングルとイヤリング
<琥珀のバングルとイヤリング>

そんな中、半地下にある小さなお店を覗くと、奥まで可愛らしいデザインのジュエリーがずらりと並んでいて、一目で気に入ったデザインが見つかりました。天使の羽にちょこんと小さな琥珀が乗っていて、とても可愛らしいデザインです。私の予算でも何とか手が届く価格でした。

マリアツカ通りのお店は素敵ですが値段はお高めです。色の違う琥珀を組み合わせたバングルも気になり、いったんは諦めることに。しかし、「やっぱり欲しい!」気持ち抑えきれず、翌日お店に戻って購入しました。

これほど美しい琥珀は日本ではなかなか手に入りません。日本での値段はもっと高く、思い切って買ってよかったと思っています。どのお店もクレジットカードが使えますが、現金で支払うと値引き交渉ができるようです。

ユーロの現金が喜ばれるので、高額な商品を買うときは交渉してみることをおすすめします。手頃な価格のお土産を探すなら、街のあちこちにあるお土産専門店や露店を覗いてみてください。

キリスト教国であるポーランドでは、日曜日やキリスト教の休日はお店が閉まっていることが多いので、カレンダーに注意しましょう。

琥珀博物館へ

琥珀ミュージアム
<琥珀ミュージアム>

琥珀博物館は、古い中世の粉ひき所を改装した建物の中にあり、建物を見るだけでもタイムスリップしたような気持ちになります。

琥珀を使った芸術品や、珍しい虫入りの琥珀の標本などが展示され、琥珀のすべてがわかる博物館です。ショッピングをする前に琥珀を見る目を肥やしておくのも良いかもしれません。

月曜日は入場料が無料になります。祭日は閉館の日がありますので事前にお確かめください。1階のショップでは琥珀ジュエリーはもちろん、琥珀石鹸、琥珀クリームなども売っているので、時間のない方はここでお土産をまとめて買うのも一つの手です。

Museum of Amber

  • 所在地: Wielkie Młyny 16 80-849 Gdańsk
  • 開館時間:月曜 12:00~20:00、火〜日曜:10:00~20:00
  • 入館料:無料
  • 公式サイト:Museum of Amber 

バルト海沿いを歩いて隣の町ソポトへ

ソポトの海岸
<ソポトの海岸>

バルト海に面した砂浜を、隣町ソポトまで歩いてみました。暖かい日でしたが海から吹く風は冷たく、ウインドブレーカーが活躍しました。

美しい青い海の上をカモメが舞う中、「琥珀が落ちていないかな?」と期待しながら、海の風が心地よい海岸をゆっくりと歩きました。昼間は見つけにくく、夜に懐中電灯で照らして見つけるそうです

まがった家
<まがった家>

休み休み歩いて2時間ほどでソポトに到着です。ソポトは有名な音楽祭が開催される高級リゾート地で、大型ホテルや洗練されたレストランが立ち並びます。

街並みは気高いグダニスクとは異なり、ディズニーランドのお家のように可愛らしい雰囲気です。有名な「まがった家」や、3匹の熊の銅像を教会の敷地内に見つけて思わず微笑みました。

3匹の熊の銅像
<3匹の熊の銅像>

リゾートに面した海岸沿いには琥珀の露店がたくさん並んでいて、再び琥珀タイム。何日見ても見飽きることがありません。

琥珀に時間を取られすぎてランチタイムが終わってしまい、サンドウィッチ屋さんのホットドックを屋外のテーブルでいただきました。

安いのにとても美味しくてびっくりです。注文に戸惑っていると、周りの人々が親切に助けてくれました。ポーランドの人の優しさに心が和みました。

ソポトは小さな町なので、歩き回るのも数時間で十分です。行きはグダニスクから海岸沿いを歩き、帰りはUBERを呼びました。ポーランドはタクシーも安く、UBERがとても便利です。

ソポト

運河沿いの素敵なレストラン街

重厚なインテリアが素敵なレストラン
<重厚なインテリアが素敵なレストラン>

グダニスクの運河沿いには素敵なレストランがたくさん並んでいます。夜21時に温かい夕食が食べたくなってレストランへ行きました。

お客さんはカップルかグループが多く、どうやら「おひとり様」はあまり歓迎されない雰囲気でした。良い席に通してもらえず、サービスも悪く、長いこと待たされました。

海に近い街なので魚料理を期待して注文しましたが、味よりも盛り付け方や見せ方が素敵な料理でした。ポーランドは西洋の大都市よりは物価は安いのですが、日本の感覚でいると高い値段かもしれません。

チップは請求書の1割程度です。クレジットカードで支払う際、チップを上乗せした金額をウェイトレスに伝えます。テーブルは担当制になっており、注文を取りに来たウェイトレスが料理を運び、支払いもテーブルで済ませます。

高級レストランではおひとり様ディナーは歓迎されないようですので、翌日はランチを利用することにしました。重厚な内装が素敵なレストラン、上の写真のお店は味もとても美味しかったです。

夜はスーパーやパン屋さんでサラダやお惣菜をテイクアウトして、ホテルの部屋でいただきました。ミニマートでもお惣菜やサンドイッチなどを買うことができます。一人旅で不便に感じたのは、ディナーの時くらいでした。

Goldwasser

  • 所在地:Długie Pobrzeże 22, 80-888 Gdańsk, ポーランド
  • 電話:+48583018878
  • 公式サイト:Goldwasser 

琥珀ジュエリー製作体験

大きな琥珀の原石
<大きな原石>

いよいよ今回の旅のハイライト、琥珀のジュエリー製作体験です。事前に予約をしておきました。お店でこれだけ大きな琥珀のジュエリーを買うことを考えたら、制作体験の料金を支払っても十分お得です。

この体験は地元のツアー会社さんにアレンジをお願いしました。「こんなところに工房があるの?」と思うような街中の隠れた半地下に潜ると、中は工具や琥珀の原石でいっぱい。工房の職人さんはこの場所で40年近く琥珀のジュエリーを制作しているそうです。

琥珀 研磨機に挑戦
<研磨機に挑戦>

まず最初は原石を研磨機で削って形を整えます。亜麻色の大きな透明感が素敵な原石を研磨機で削ると、琥珀の香りが漂い、「本物の琥珀を削っているんだ!」と五感に響くワクワクする体験です。

咳や喉の不調に琥珀の粉を飲むこともあるくらいなので、香りを吸っても害はないはずです。

研磨機で琥珀がピカピカに
<研磨するとピカピカになった>

仕上げに工房の歴代秘密の研磨剤で磨くと、あっという間にピカピカに輝き始めます。

琥珀の手作りマイペンダント完成
<手作りマイペンダント完成!!>

シルバーの枠にセットし、金具を付ければ完成! 世界に一つしかない、自分の手で削った琥珀のペンダントが完成しました。

こんなに大きな石を使ったペンダントは、お店で買ったら大変な値段がするので、安くはない体験料もジュエリー代だと思えば納得です。これからもこの琥珀のペンダントを身に着ける度に、美しいグダニスクの街を思い出すことでしょう。

まとめ

琥珀が好きな方もそうでない方も、美しいバルト海の街グダニスクは訪れてみる価値がたくさんあります。ヨーロッパでは有名な観光地ですが、日本人観光客は大変少ないです。ヨーロッパに行ったら数日寄り道してみてください。

グダニスク

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