【山と秘湯をめぐる】大分県〜くじゅう連山と九重"夢"温泉郷・法華院温泉山荘〜

九重連山

日本各地の名山と秘湯を紹介するコラム【山と秘湯をめぐる】。登山の後に素晴らしい温泉でリフレッシュできる旅を、多くの方に気軽に楽しんでもらえるような内容をお届けします。

第8回目は、大分県のくじゅう連山と九重"夢"温泉郷・法華院温泉山荘をご紹介!九州の屋根と称される広大な山域を歩く魅力と、その山麓・山中に湧く極上の温泉について存分にお伝えします。

目次

山麓は名湯の宝庫。一度は登りたい九州の屋根「くじゅう連山」

くじゅう連山

大分県玖珠郡九重町から竹田市北部に広がる「くじゅう連山」は、九州を代表する壮大な山域です。主峰である久住山(くじゅうさん、標高1,786m)や、九州本土で最も高い中岳(標高1,791m)をはじめ、標高1,700m級の峰々が連なり「九州の屋根」とも称されています。

登山コースが豊富で初心者からベテランまで楽しめますが、特に人気なのが「長者原(ちょうじゃばる)登山口」からのルート。九州を縦断する「やまなみハイウェイ」沿いにあり、アクセスの良さも魅力です。

九重

くじゅう連山の山麓一帯には、雄大なくじゅう連山を望む12の温泉地で構成された「九重"夢"温泉郷」が広がっています。

静寂に包まれた自然のなか、源泉かけ流しの温泉を楽しめる施設が点在し、登山や観光後の疲れを癒す名湯として、多くの人々に親しまれています。

渓谷の宿 二匹の鬼

筆者が特におすすめしたいのが、九酔渓温泉にある「渓谷の宿 二匹の鬼」。露天風呂付きの離れ客室が手頃な価格で楽しめるうえ、敷地内には無料で利用できる貸切風呂が充実しています。

泉質はナトリウム・カルシウム・マグネシウムを含む炭酸水素塩泉で、源泉温度は約50℃と適度な熱さが心地よいのが特徴。茶褐色の美肌の湯に浸かりながら、渓谷を一望できる絶景は格別です。

渓谷の宿 二匹の鬼

  • 住所:大分県玖珠郡九重町田野947-5
  • 電話番号:0973-79-2144
  • 営業時間(日帰り):11:00~15:00、18:00~最終受付20:00
  • ※15:00~18:00の間は宿泊者優先
  • 公式サイト:渓谷の宿 二匹の鬼 

ダイナミックな縦走や隠れ名峰。1泊2日で楽しみたい名コースの宝庫

登山コース

その名の通り多くの山々が連なるくじゅう連山には、さまざまな登山コースが揃っています。先にご紹介した長者原に加え、牧ノ戸峠(まきのととうげ)や男池(おいけ)など、スタート地点やルートの選択肢が豊富です。

くじゅう連山特有の爽快な尾根歩きを楽しみたいなら、牧ノ戸峠から入山し、沓掛山(くつかけやま、標高1,503m)を経て、久住山を目指して縦走するルートがおすすめ。標高差が少なく、雄大なパノラマを眺めながら快適に歩くことができます。

平治岳(ひいじだけ、標高1,643m)や大船山(だいせんざん、標高1,786m)も見逃せない名峰

さらに、くじゅう連山の主峰から少し奥に位置する平治岳(ひいじだけ、標高1,643m)や大船山(だいせんざん、標高1,786m)も見逃せない名峰です。

平治岳では5月下旬から6月上旬にかけて、ミヤマキリシマが山肌を鮮やかなピンク色に染める光景が圧巻。大船山では、くじゅう連山の主峰を望む壮大なパノラマが広がり、荒々しくも美しい九州の大自然を心ゆくまで堪能できます。

九州最高所の温泉・法華院温泉山荘を登山の拠点に

法華院温泉山荘
<写真提供:大分県観光情報公式サイト

くじゅう連山の登山を楽しむなら、麓に広がる九重"夢"温泉郷に加え、中腹に位置する法華院温泉山荘もおすすめ。坊ガツルという平坦地に佇む九州最高所の温泉宿(標高1,303m)で、登山愛好家なら一度は泊まってみたい憧れの山荘です。

1泊2食付きで布団もあり、充電コンセントも完備。さらに、くじゅう連山の恵みといえる極上の温泉で疲れを癒せます。売店では日用品やお菓子、お酒まで揃い、充実した滞在が可能。ただし、携帯電話の電波が届かない点だけはご注意を。

源泉かけ流しのお湯
<写真提供大分県観光情報公式サイト

温泉の泉質はカルシウム・マグネシウム・ナトリウム硫酸塩泉で、源泉温度は43.2℃と適温。新鮮な源泉かけ流しのお湯を堪能でき、じんわりと身体に染み込む優しいお湯が、一日の疲れを心地よく癒してくれます。

夕食のご飯はおかわり自由で品数も豊富なのが嬉しいポイント。朝食はその場で食べるか、お弁当にして持ち出すか選べるため、早朝に行動を開始したい方にはお弁当がおすすめです。

法華院温泉山荘

  • 住所:大分県竹田市久住町大字有氏1778
  • 電話番号:090-4980-2810
  • 料金:一泊二食付き11,000円/人
  • 公式サイト:法華院温泉山荘

山荘からすぐ。坊ガツルを拠点にミヤマキリシマの絶景を楽しむ

立中山(たっちゅうざん、標高1,465m)

平治岳のミヤマキリシマに触れましたが、法華院温泉山荘がある坊ガツルのすぐ近くにもミヤマキリシマの名所があります。それが立中山(たっちゅうざん、標高1,465m)です。

特に魅力的なのは、ミヤマキリシマが咲き誇るお花畑の中を縫うように進む登山道。胸の高さまで迫るピンクと緑の景色に包まれるひとときは、まさに非日常の体験です。

本格的な登山を楽しみたい方も、山上のお花畑を満喫したい方も、ぜひ法華院温泉山荘を拠点にくじゅう連山を歩いてみてください。

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土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍ら、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて山登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。

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