徳島県の日本百名山、剣山を登る旅

徳島県三好市東祖谷に位置する標高1,955mの山、剣山。西日本最高峰の石鎚山に次ぐ高峰と知られ、徳島のシンボル的な存在である。ソロモン王の失われたアークが隠されていたと古代ミステリーと神秘の世界とも語られ、全国から多くの登山愛好家、星空観察好きも訪れるパワースポットです。

徳島出身である筆者も、夕陽と朝日を見ることを目的に、今回剣山頂上で1泊という体験をしてきました。

登山入り口までの道のりと楽しみ方

剣山登山口に向かったのは、徳島県美馬市方面から。車がない方は、美馬市貞光ゆうゆう館から、剣山行きのバスも利用できます。美馬市貞光の街周辺から登山口までは、所要時間約1時間。登山口に近づくにつれ山道がかなり険しくなります。

初めに目に止まった看板がこれです。自然が豊かな剣山山頂付近では、このエリアならではの動物を見かけれます。今回私は登山口に向かうまでに、ヤマドリとアナグマという動物をみることができ、徳島の自然の豊かさに改めて興奮しながらのドライブでした。

登山口付近には、パーキングエリアがあり大抵の方はここからリフトに乗ります。登山口の見ノ越駅から西島駅は徒歩だと約50分かかりますが、リフトなら約15分。登山上級者は見ノ越駅から登山を楽しむことも可能です。西島駅から山頂に向かうルートは2つあり、自分の体力次第で無理のないコースを登山出来ます。今回は所要時間約1時間の大劔神社を通って山頂を目指すコースをハイキングしました。

剣山登山観光リフト

住所：徳島県三好市東祖谷菅生205-25
営業期間：4月中旬から11月末頃
公式サイト：剣山観光登山リフト

山頂に着くまでのパワースポットの数々

大劔神社コースは、案内所のおっちゃんに「スリッパでも行けるぐらい簡単なコースだよ」と言われましたが、同じ徳島県民でも山で生活する人たちの感覚と私の感覚の違いを実感しました。

比較的簡単なコースだと言われるものの、個人の感想としては夏で日差しが強かったのもあり、結構息が上がるコースでした。でも、無事大劔神社に到着！ご祭神は安徳天皇と大山祇命（オオヤマツミノカミ）と素戔嗚尊（スサノオノミコト）で、良縁を結ぶ神社としてとても有名です。

この神社の裏には御塔石（おとうせき）という剣山の名付けの理由にもなったという岩があります。この御塔石の根元には剣山御神水（おしきみず）と呼ばれる名水百選に選ばれた湧き水が飲めるそうです。

神社から少し下山したところに位置するので、今回私は行けず仕舞いでしたが、次回は是非挑戦したいです。その他にも剣山にはパワースポットがまだあります。全部クリアするには体力をしっかりつけてから、一番下の登山口から挑みたいところです。

大劔神社

住所：徳島県三好市東祖谷菅生

山頂からの絶景と、山小屋ヒュッテで宿泊

頂上に登るまでの景色もどんどん美しくなり、頂上に着いた時には全く別の世界に辿り着いたような感覚になりました。雲の上まで登っていて、晴れている日は、遠く瀬戸内海や土佐湾も見えます。360度のパノラマを見渡せる景色には、それぞれの方角からの魅力を満喫できます。

さて山頂での今回の一番の目的は夕陽と朝日を見る！ということで、剣山山頂に位置する山小屋ヒュッテさんにて宿泊。さっそく夜ご飯を頂きました。メニューは、あまごのからあげ、煮物、卵焼き、そうめん汁と優しく田舎の素朴な献立を十分に堪能しました。

この日の日没は7時すぎとのことで、展望台の方へ。山頂にいたみなさんと絶景を満喫しました。ヒュッテの店員さん曰く、「昨日は晴れていたけど、霧で真っ白で夕陽は見えず仕舞いでした。今日は最高です！」とのこと。自然の神様には逆らえないですね。天気予報が晴れでも、夕陽が見えない日もあるにも限らず、何ともラッキーでした。

少し仮眠をとり、夜中になると星空観測へ。夜中に一番真っ暗なのが、剣山頂上から石鎚山を見渡せる展望デッキ。そこで星を観測しました。空から落ちてくるんではないかという程の星空、流れ星を楽しめました。そこから部屋に戻る道中、近くでカサカサっという音が、、、先方を見渡すと2匹の鹿がこちらを見つめていました。

可愛いー！と興奮していると、その先には何やら光っている目が沢山、、、なんと鹿の群れ、その数はおおよそ10匹で流石にびっくりしました。夜中に山頂を訪れていたようです。何とも神秘的な経験でした。