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【岩手県】ギネスブック認定『世界一の太鼓パレード』
昨年、ニューヨークタイムズ紙「2023年に行くべき52カ所」に選ばれた今注目の岩手県盛岡市。
その盛岡市を代表するお祭りの1つである「盛岡さんさ踊り」。1つの祭の中で太鼓が参加する数では日本一を誇り、2014年には「和太鼓演奏世界一」としてギネスブックにも認定されました1987年に第1回を開催して以来、今年で47回目を迎えます。盛岡さんさ踊りは、勇壮な太鼓や華麗な踊りが魅力の岩手県を代表する夏祭りです。
例年8月1日~4日までの4日間開催し、最終日には太鼓だけが参加する圧巻の太鼓大パレードをご覧いただけます。
今年も上記日程通り開催されるいうことで、岩手県へ観に行ってきました。
目次
豆知識
由来
藩政時代より踊り受け継がれてきた"さんさ踊り"の起源は、三ツ石伝説に由来しています。
その昔、南部盛岡城下に羅刹(らせつ)という鬼が現れ、悪さをして暴れておりました。困り果てた里人たちは、三ツ石神社の神様に悪鬼の退治を祈願しました。
その願いを聞き入れた神様は悪鬼をとらえ、二度と悪さをしないよう誓いの証として、境内の大きな三ツ石に鬼の手形を押させました。(岩に手形...これが"岩手"の名の由来だとも言われています。)
鬼の退散を喜んだ里人たちが、三ツ石のまわりを「さんささんさ」と踊ったのが"さんさ踊り"の始まりだと言われています。
太鼓
「盛岡さんさ踊り」で大きな見所になっているのが、日本一の太鼓パレード。退散した鬼が二度と里に来ないように、太鼓の音を山に響かせたのが始まりと伝えられる。現在使われている太鼓は、直径一尺七寸(約五十センチ)が標準。重さは大体六~七キログラム。さんさ踊りが盛んな盛岡市には太鼓屋さんが三軒もあり、これは全国的にも珍しい。
笛
太鼓とともにさんさ踊りに欠かせないのが笛。盛岡市域のさんさ踊りでは、落ち着いた低音が出る三号の竹笛を使っている。
鉦(かね)
目立たないけれども重要な役割を果たしているのが鉦。太鼓、笛、踊り手と続く大パレードをまとめるいわばコンサートマスターのような役割を果たし、各団体の代表者などベテランが打っていることが多い。
腰帯
さんさの衣装を鮮やかに彩る赤、黄、青、ピンクの五色の腰帯。建築物の棟上げ式などで笹と一緒に五色の布を飾るように、これにも悪魔を追い払う意味が込められている。七色の腰帯を用いる地域もある。
花笠
里人たちが鬼の退散を先祖に報告する際、レンゲの花を供えたとか、レンゲの花を菅笠の上につけて踊ったのが元といわれる。現在は、朱ボタンの花笠をつけるところもある。
掛け声
「サッコラ チョイワヤッセ」という掛け声のサッコラは、漢字で書くと「幸呼来」となり、幸を呼ぶという意味。ちなみに、伝統さんさの一つ「キッキィエカッコ」踊りは、「吉祈栄活呼」とも書き、吉を祈り、栄ある活力を呼ぶという意味といわれる。
以下のサイトより引用
会場詳細
1. 主会場:中央通会場(パレード:岩手県公会堂前~映画館通り)
- 住所:岩手県盛岡市中央通
- アクセス:JR盛岡駅から中央通まで徒歩10~15分程
- 時間:18:00~21:00
※雨天中止の場合:盛岡市民文化ホール(マリオス)
2. サブ会場:盛岡市民文化ホール(マリオス)
- 住所:岩手県盛岡市盛岡駅西通2-9-1
- アクセス:JR盛岡駅西口ロータリー直結
※有料チケットが必要です(1日券¥2,000)
こちらでは中央通のパレードとは別に開始までの時間(13:00~16:00)に伝統さんさ踊り等の競演会の開催。
サクッと楽しめる会場も
3. 盛岡駅前広場
上記2会場以外にも盛岡駅前(東口)滝の広場で各日(13:00~14:15)ミスさんさ・さんさ太鼓連や伝統団体による演舞が見られます。(各日3団体)
※観覧無料
各回10分程ですが、盛岡駅を利用する機会があればちょっと足を止めてさんさの雰囲気を気軽に味わえます。
岩手県産の物を中心としたおいしそうな屋台もありました。
炎天下でしたが、10分程前に行っても2列目取れました。
ミスさんさ・さんさ太鼓を間近で見ることができます。穴場かも~
さすがお稽古をしているだけのしなやかな踊り方。選ばれし方々のさんさ、別物なので必見です!
さんさの見方・知られざる楽しみ方
「さんさ踊り」は、いくつかの種類に分かれているのを知っていましたか?
大きく分けて『伝統さんさ踊り』『統一さんさ踊り』の2種類
- 伝統さんさ踊り:藩政時代から踊られていた地域の盆踊りなどを「芸能」として現在に受け継いだもの
その名の通り伝統を感じる踊り。衣装も素敵で見入ってしまいます。
- 統一さんさ踊り:伝統さんさ踊りを誰もが踊れる優しい振付にした踊り
「統一さんさ踊り」の踊りは全5種類も
- 第一「統合さんさ踊り」
基本の踊り。誰もが踊れるシンプルな振り付け。
- 第二「七夕くずし」
「ハラハラハラセー」というかけ声が入るのが特徴。腰を落として体をひねる動きには力強さがあります。
個人的にはこれがお気に入り。
一般参加でもこの踊りは特に盛り上がり、老若男女、国籍関係なく周りの方と一体になって楽しめます!ここは恥ずかしがらずにぜひ、参加しましょう!
- 第三「栄夜差踊り」
「エヤーサエヤサー」のかけ声が楽しげ。ぴょんと跳ねる振り付けが楽しく軽快な踊りです。
威勢が良く見ていて元気が出ます。
この日、最優秀賞を取った岩手大学はこの栄夜差踊りでした。
- 第四「福呼(ふっこ)踊り」
お辞儀をするような振り付けが特徴。「サンササーサンササー」のかけ声をかける部分では各団体のアレンジされた振り付けにも注目です。
陸上自衛隊岩手駐屯地の方々も!一番力強くて見ごたえがありました。印象的な振り付けでマネしたくなり、一度見ると忘れません。
- 第五「吉希翔(きっきしょう)」
2022年にお披露目され、未来に向かって羽ばたくという想いが込められた吉希翔。何度も飛び跳ねる力強い動きが特徴です。歴史が浅いとは思えない趣ある踊り。ゆっくりしっかりとしたテンポです。
1組だけの出場でしたが、歴史を積み重ねていく今後に期待です。
パレードを見ていても団体によって色々なテンポで色々な踊り方が見られるのも魅力の1つ。
気になる踊りはありましたか?
お気に入りが見つかるとさらに楽しくなります^^
とにかく、「盛岡さんさ」はパレードスタートから圧巻です。子どもから大人まで長いパレードルートを汗をかきながら頑張り楽しんで踊る姿に感動し、涙もろい私は涙あり笑いあり。
歩道が広いので、通常のお祭りに比べ比較的ゆったり観覧できます。
当日パレード終了後、一般の方でも飛び入り参加ができる「輪踊り」や一般参加できるパレードに参加してみるのも楽しみ方のひとつです。服装も振り付けも自由!
その圧巻の盛り上がりにつられ、私も少しだけ~と言いつつ最後までパレードに飛び入り参加して来ました。
さんさと一緒に楽しもう
中央通会場から徒歩5分程の所にある肴町(さかなちょう)商店街は、JR盛岡駅よりバスで10分程で行けます。
路線バスのほか、巡回バス「でんでんむし」でも行けます。でんでんむしはどこから乗っても大人1回130円
昔から盛岡を代表する商店街です。
長年ある衣料品店やお惣菜屋さんなどが点在していて食べ歩きや散策を楽しめます。
以前はこの商店街の入口に「中三デパート」がドドーンとありましたが、老朽化に伴い今年の7月11日に「monaka」という名前で生まれ変わりました。
スイーツ店が多くあり、奥には大きな魚屋さんが入っていたり都会的でオシャレなビルに変身!
こちらでは、8月4日~7日に開催される「七夕祭り」に向けて一足早く七夕飾りが見られます。盛岡さんさへ行く前にちょっと足を伸ばして楽しんでみてはいかがでしょうか。
子ども向けの飾りから大谷選手をテーマにした物まで、細かく手作りされた七夕飾りの数々!
ぜひ、足を止めて間近で見てくださいね!
中央通りへ向かう道中では、観光名所「旧岩手銀行」も見ることができますよ!
観光や街並みを楽しめる「盛岡さんさ」
私が行った日の最優秀賞の岩手大学は、見た瞬間ここが優勝だと予想ができるほど違いました。
学生さんの息がぴったり合っていて笑顔で踊る姿にはもう感動!!おめでとうございます☆
盛岡さんさは盛岡市民の方々、岩手県民の方々の活気を感じられ、心温まるパレードです。
来年はぜひ、盛岡に足を運んでこの『世界一の太鼓パレード』を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと期待以上の思い出になります!!
私もまた他の団体を見に行きたいと思います。
そして。新旧入り混じった街並みを楽しめ、歩くだけでも魅力満載の盛岡市、数々の温泉地までも近く、何はともあれ人が温かいんですよね^^
とってもおすすめの場所です。
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mAriel
- おてんば1女のママ。寝る時間を削ってでも街を歩いていたい!食べることが生きがいです.国内外問わずガイドマップにはない情報や親子旅のアレコレをお伝えします!