大仏と鹿以外で奈良市にある定番&穴場スポットを紹介

奈良市の印象といえば、大仏と鹿が真っ先に思い付きます。しかし、そのふたつは奈良の中でも奈良公園にあるだけで、奈良市全体を見ると定番から穴場まで見どころは多くあります。今回は大仏と鹿を除いた奈良市の定番と穴場スポットを紹介しましょう。

目次

大仏と鹿だけが奈良の魅力ではない 奈良市のアクセス

JR奈良駅

奈良市へのアクセスは近鉄とJRのふたつあります。近鉄の場合は大阪難波駅からのアクセスになりますし、阪神電車と相互乗り入れしている関係で神戸三宮からも乗り換えなしでアクセスできます。

また奈良公園から少し離れた場所にある平城宮公園へのアクセスは奈良駅からふたつ手前の大和西大寺駅です。京都から近鉄で大和西大寺駅経由なので条件は同じです。

奈良駅

JRで行く場合は奈良駅になります。奈良公園に行く場合は近鉄と比べて少し遠くなりますが、今回紹介するならまちに行く場合はJRも近くになります。また平城宮方面にはバスが出ています。京都方面も近鉄同様に奈良までの電車があります。

奈良市の魅力1. 平城宮跡歴史公園

平城宮跡歴史公園

国営平城宮跡歴史公園は無料で細かくみれば丸1日楽しめるスポットです。710年にこの地に都、平城京を作り奈良時代を迎えた朝廷があった場所で、当時の朱雀門や大極殿が復元されています。

文化庁により以降の整備や建造物の復元が進んでいます。

朱雀門

朱雀門は最も最初に1998年に復元されました。朱雀門は平城京などの条坊都市の大内裏(宮城)の正面にある正門のことです。平城京を整備する前に近鉄奈良線が開通したことから朱雀門から内裏のある大極殿の間に近鉄電車が走る構造になっています。

朱雀門広場

朱雀門の前には朱雀門広場があります。県営の施設が4つあり、飲食と交流施設である「天平うまし舘」、団体集合施設の「天平つどい舘」、観光案内・物販施設の「天平みつき舘」、休憩と宮跡展望施設の「天平みはらし舘」があります。

遣唐使船

天平うまし館の南側には、復元した遣唐使船があります。長さが30mほどあり、自由に乗船できます。

実際に乗船するととても大きな船ではありません。このような船で中国まで命がけで渡った当時の人たちのすごさを感じます。

ミュージアム

朱雀門前広場の東側にある平城宮いざない舘は、広大な平常宮を散策する前にぜひ立ち寄りたい無料のミュージアムです。

「平城宮跡のいま」、「平城宮のようす」、「往時のいとなみ」、「時を越えて」といったコーナーがあり、いずれも見ごたえ十分な施設です。また企画展示室では常設展示とは別に特別展が行われています。

第一次大極殿院大極門

第一次大極殿院大極門(南門)は2022年に完成した門です。先に復元した第一次大極殿の門で、東西176.6m、南北317.7mあります。

訪問時には建築の際に覆っていたスライド式の足場がすぐ横にあり、その足場の一部が展望台のようになっているため、大極門を高いところから見ることができました。

南門の横にある復元事業情報館では、「第一次大極殿院建造物復元整備工事」の取組や整備をしている意義などを説明しています。

玉座高御座が

第一次大極殿は2010年に竣工しました。天皇の即位式や外国使節の面会に使われた建物で、中に入ると天皇の玉座高御座が復元されています。

平城宮跡

平城宮跡 遺構展示館は、発掘調査で出て来た以降そのものを展示している建物です。

3つの建物で構成されており、1964年に発掘調査された柱の柱穴の跡などが発掘当時のまま見ることができます。

復元された建物群

推定宮内省は、宮内省があったとされる場所に復元された建物群です。

大極殿のようなメインの建物ではなく、天皇に使える役人が通っていたであろう建物が復元されていました。

東院庭園

東院庭園は平城宮の東にある復元した庭園です。1967年に発見された遺構を基に復元されたものです。宮殿地区の東の張り出し部分を東院、東宮と呼んでいました。
記録によれば、称徳天皇が東院玉殿を立てて儀式や宴会を催したと言われており、光仁天皇や聖武天皇もこの辺りに宮を建てたともいわれています。復元された庭園内を無料で一周できます。

平城宮跡歴史公園

  • 住所: 奈良県奈良市二条大路南三丁目5番1号
  • TEL:0742-36-8780
  • 公式サイト:平城宮跡歴史公園

奈良市の魅力2. 奈良国立博物館 

奈良国立博物館

奈良国立博物館は、1895年に開館したミュージアムです。13件の国宝、114件の国の重要文化財を含む、1,911件の文化財を収蔵しています。また収蔵品とは別に寄託品があり、合わせて1,974件あることから4,000件弱の文化財があります。

東新館

展示施設は1972年に竣工した西新館と1997年に竣工した東新館があり、メインで利用されています。新館と旧本館であるなら仏像館とは地下回廊で結ばれています。

また1937年に竣工した青銅器館があります。これは2002年に内部を改装しています。中にある坂本コレクションは、中国古代の商や殷の時代の青銅器を中心に380点ほど展示しています。坂本コレクションとは、古美術商店の不言堂(ふげんどう)との初代社長坂本五郎のことで、坂本はコレクションを奈良国立博物館に寄贈しました。

なら仏像館

なら仏像館は旧本館で1894年に設計されたもので、奈良では初めての本格西洋建築物です。建物自体が国の重要文化財に指定されています。現在は飛鳥時代から奈良時代にかけての仏像を常時100体近く展示しており、国宝や国の重要文化財も含まれています。
新館とは地下通路、青銅器館とは渡り廊下で結ばれています。また無料観覧日が設定されており、そのときは午前中に西側玄関を開放しています。

奈良国立博物館

奈良市の魅力3. 春日大社 

地図

春日大社は奈良市春日町にある神社で奈良公園と一体化した場所にあります。神社本庁の別表神社で全国に1,000社あると言われている春日神社の総本社です。

主祭神は春日神でタケミカヅチ命、イワイヌシ命、アメノコヤネ命、ヒメガミの4柱の神々の総称です。奈良時代768年に平城京の守護を目的として創建されました。藤原氏とその祖先の中臣氏の氏神を祀りました。

春日大社本殿

春日大社本殿は特別参拝として有料で公開されています。9:00~16:00までで、500円の初穂料が必要です。回廊を通り、中門前まで進んで参拝できるようになっています。

春日若宮

春日大社の本殿の隣に春日若宮があります。アメノオシクモノ命を祭、ヒメガミの御子神です、1863年に本殿が再建され国の重要文化財に指定されています。現在は摂社という位置づけですが、本殿に準じる格のある神社です。

龍神めぐり

春日大社の中には数多くの摂社・末社があり、境内を回るのに時間がかかります。また春日大社の摂社・末社を巡る際に利用したいのが春日竜神信仰です。春日大社と竜神との関係は古くからあり、世阿弥の能の創作作品にも登場します。

境内にある金龍神社、龍王珠石(善女龍王)、鳴雷神社、八雷神社、龍王社の5つの神社をめぐるもので、夫婦大国社にて受付を行っています。

初穂料は1,200円で、9:00~15:00まで行なっており、地図をもとに回っていきます。すべてを回ってから御祈祷書に戻ると、祈願の証の記しを押した御朱印がいただけます。

金龍神社

ぜひ行っておきたい末社に金龍神社があります。南北朝時代に活躍した後醍醐天皇ゆかりの神社で、鎌倉時代末期に京都から笠置に逃れた際に訪問したとされます。そのため禁裏殿とも呼ばれました。

現在は金運をもたらす神、金龍大神を祀る神様として8月25日が例祭日となっています。本殿の左右には狛犬ならぬ金龍が設置されており、金運上昇が間違いない雰囲気に包まれています。

春日大社

  • 住所:奈良県奈良市春日野町160
  • TEL:0742-22-7788
  • 公式サイト:春日大社

奈良市の魅力4. 穴場・入江泰吉記念奈良市写真美術館 

入江泰吉記念奈良市写真美術館 

入江泰吉記念奈良市写真美術館は、奈良市の観光の穴場です。奈良公園の南側奈良教育大学に隣接したところにあるミュージアムです。

写真専門のミュージアムとしては西日本で初めて設置されたもので、奈良・大和路に多数存在する文化財や風景を撮影した写真家の入江泰吉の作品を中心展示しています。

入江泰吉記念奈良市写真美術館 

1992年1月に他界した入江が生前にすべての作品と愛憎品を奈良市に寄贈していました。それを受けた奈良市が4月に建設し、2007年からは入江泰吉記念の名を入れました。建物は黒川紀章によるものです。

なお、毎月第2・第4土曜日は午後2時から展示担当者が作品解説を行います。

入江泰吉記念奈良市写真美術館

奈良市の魅力5. 穴場・開化天皇陵

天皇陵

JR奈良駅から二条通りを奈良公園方面に向かう途中にある天皇陵です。開化天皇は神武天皇から数えて9代目の天皇です。8代孝元天皇の第二皇子ということと、父が崩御した年の11月に即位、後の崇神天皇と神功皇后の祖となる彦坐王を得て、即位60年で崩御した程度の記録しか残っていません。

天皇陵

JR奈良駅からのメインストリートの途中にある細い路地に宮内庁の名で開化天皇陵が奥にあることを示す看板があります。まっすぐ歩くと緑に覆われた天皇陵があります。もちろん天皇陵の中には入れませんが、奈良の町の中心にポツリと存在する静かな空間は、穴場中の穴場スポットです。

開化天皇陵

奈良市の魅力6. ならまち 

鵲町

ならまちは、奈良の中心部にある歴史ある建物群です。

都が長岡京に遷都したのちも、春日大社や東大寺、興福寺があるため町として存在し、中世以降に栄、江戸時代に町が形成されましたが、当時の街並みが現存しています。

道祖伸

戦時中も奈良は空襲の対象外となったため建物が残り、戦後は旧市街として栄えましたが、1994年に奈良町都市景観形成地区として指定されました。

餅飯殿センター街

ならまちは、近鉄奈良駅の南側、JR奈良駅の東側、JR京終駅の北側のエリアになります。ならまちの中にも元興寺や御領神社、道祖神などの神社仏閣が点在します。

商店街

個性的なお店が多いのが奈良町の特徴です。餅飯殿町(もちいどのまち)からJR奈良駅とを結ぶ二条通や近鉄奈良駅方面に続く東向商店街方面、奈良公園の入口興福寺とも一体化しているので、観光出回りながらグルメやショッピングを楽しむのにまたとない観光スポットです。

奈良駅前で飲み放題 スーパーホテルPremierJR奈良駅 

街並み

奈良市内はへは大阪や京都から電車で1時間もあればアクセスできるので日帰りで行く場合が多いですが、平城宮跡に行くだけで丸1日かかるので、宿泊するという選択肢もおすすめです。

スーパーホテル

今回宿泊したのはJR奈良駅前にあるスーパーホテルPremierJR奈良駅です。スーパーホテルは日本で業界5位のホテルチェーンで、釧路から石垣まで166もの店舗を展開しています。

奈良市内観光にとても便利が良いです。西の方が開けているので、部屋から夕暮れが良く見えました。

温泉

そしておすすめがウエルカムドリンクで、夜9時まで飲み放題となっています。食べ物の持ち込みもできるので、夕食をホテルで済ませることも可能です。

宿泊者向けに温泉があるので、寝る前か早朝に入っておきましょう。

バイキング

朝食はバイキングなので、好きなものが自由に食べられます。

スーパーホテルPremierJR奈良駅

奈良市は大仏と鹿意外にも豊富な観光地

遷都くん

奈良市内と言えば、奈良公園がいちばん人気ですが、復元整備が進んでいる平城宮は無料の施設なので、半日以上かけてじっくりと回りたいところです。

そのほかにも、奈良国立博物館、ならまち、春日大社、さらに西の京エリアには薬師寺、唐招提寺があり、いずれも見逃せないスポットが目白押し、できれば宿泊してじっくりと奈良市内を見学しましょう。

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万代正平

旅行が好きな旅人。日本国内は、北海道の網走、道東周辺から沖縄の八重山諸島・与那国島まで47都道府県すべて行ったことがあります。2020年2月までは毎年東南アジアに渡航しており、東南アジア10か国すべて訪問しました。海外では他にヨーロッパ(英国、ベルギー、アイルランド)アメリカ、中国、香港、マカオ、台湾、韓国への渡航経験があります。2020年春以降は、主に国内の旅行を中心に活動しています。

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