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【インドネシア】イスラム教徒にあれやこれや色々インタビューしてみました!
みなさん、こんにちは!greenです。
インドネシアは人口の約9割がイスラム教を信仰しており、イスラム教徒の数が世界1位ということをご存じでしたか?ちなみに2位はパキスタン。
インドネシアにはイスラム教徒専用の学校や宗教省(イスラム法)があります。インドネシアを観光する時には、イスラム教は切っても切れない縁があると言っても過言ではありません。
そこで今回は、イスラム教徒の日常やお祈りの習慣、信仰について女性イスラム教徒に直接インタビューをしてみました。
あまり馴染みのないお話だと思いますので、「文化・習慣の違いっておもしろいなー」という視点で楽しんでいただけたら嬉しいです。きっとインドネシアに興味がわいてくるでしょう。
目次
イスラム教のお祈りについて
インタビューに応えてくれた方のご紹介
- オクティさん
- 年齢:24歳
- 出身:中部ジャワ
※筆者はジョグジャカルタにて日本食屋を経営しており、オクティさんはうちのスタッフです
早速いろいろ聞いてみました。
Q. イスラム教はいつから勉強しているの?
一般的には小学生から宗教の勉強を始めます。私も小学1年生から勉強を始めました。1週間に1~2回、イスラム教を勉強するクラスがあり、通っている学校で勉強をしていました。
イスラム教徒以外の生徒は、宗教別に分かれて勉強していました。勉強熱心な友達には、学校が終わってからモスク(礼拝所)で勉強している子もいました。
イスラム教には、1日5回お祈りをする習慣があります。
Q. 宗教と言ってもなにを勉強するの?
勉強はアラビア語、お祈り作法、イスラム教で禁止されていることをクルアーン(イスラム教の聖典)に沿って勉強します。
お祈りを始める時期は、基本的に宗教の勉強を始めるのと同時期にやる子がほとんどで、親から言われることが多く、早い子は5歳から勉強している子もいますよ。
学校で宗教の授業があるのは日本と全く違いますね。お祈り作法とかちゃんとイスラム教の教科書があるみたいですよ!
イスラム教のヒジャブについて
よく見かけるヒジャブ(女性が頭に巻くスカーフ)についても詳しく聞いてみました。
Q. いつから被るとか決まりはあるの?
ヒジャブは、中学生の時にかぶるよう親から言われました。でも私は、中学生の時はまだ被りたくなかったので、高校生の時から被り始めました。
なぜ被りたくなかったのかはあまり覚えていないのですが、暑いから被りたくないという理由だったかな・・・。
ヒジャブはイスラム教を始めると同時にかぶる人もいますし、親の影響で赤ちゃんから被っている人もいますので人それぞれですね。
なぜイスラム教徒の女性はヒジャブを被るのかというと、理由は色々ありますが、髪が長いなど女性らしさを隠すことで名誉と尊厳を維持し、性欲的な外的要因を取り除くことで虐げられることを防ぐためとも言われています。
イスラム教の断食
全世界のイスラム教徒が1か月間、日の出から日没まで飲食を絶つ「断食月」というものがあります。
日本人にはなじみのない宗教行事ですが、イスラム教徒にとっては重要な宗教行事です。
Q. 断食はいつから始めるの?
私は小学1年生から断食を始めました。中学生までの子どもは、半日断食でOKです(日の出からお昼の12時まで)。
私は、小学5、6年生のころから1日断食(日の出から日没まで)を始めました。
はじめはしんどかったですが、断食を頑張ったらおこづかいやご褒美がもらえるので頑張っていました(笑)
断食は今でも体調が悪いときなどはしんどいですね。もし断食しなくて良いなら、私はやらないです(笑)
Q. 断食の1日の流れってどんな感じ?
日の出前はSafur(サフール)と言って、断食前の朝食をとります。日中、お腹がすかないようにいっぱい食べます(笑)。そのあとお祈りです。真面目な方は、お祈りのあとクルアーン(イスラム教の聖典)を1~2時間ほど読みますが、私はまた寝ます。ずっと起きていると辛いので(笑)。
日中はひたすら我慢。お腹がすいたとか何も考えないようにしています。飲まず食わずなので、ときどきめまいを起こすこともあります。(実際に筆者のスタッフで断食中に倒れる子もいます。。。)
断食明けたら「あ〜今日も無事に終わった!」とホッとします。子どもの時は、断食明けの大祭で新しい服を買ってもらったりおこづかいをもらったりなどご褒美がありました。(日本でいうお年玉ですね。)
大人になってからは、会社からTHR(テーハーエル)という断食明けのボーナスが出るので嬉しいですね。
イスラム教は月の暦に関係しているので、時期によって断食する時間は違いますが、だいたい朝の4時ごろから夕方17時半ごろまでです。
イスラム教の禁止事項(ハラーム)
ハラールは聞いたことがあるのではないでしょうか?ハラールはイスラム教で許されていることで、その逆の許されていないことをハラームと言います。
代表的なのは「お酒を飲まない・豚肉を食べない」ですよね。少し突っ込んで聞いてみました。
Q. イスラム教で禁止されていることはなに?
色々ありますが重要なことを3つお伝えしますね。
1. イスラム教をやめること
イスラム教徒は、イスラム教徒同士でないと結婚できません。もし他の宗教の方と結婚する場合は、イスラム教徒ではない方がイスラム教へ改宗するのが一般的です。(筆者も改宗しました)
中には、価値観が変わったり結婚でイスラム教以外の他の宗教に改宗する方もいますが、イスラム教に対して厳しい家族の場合は絶縁もありえますね。
私は経験がないですが、イスラム教から他の宗教へ改宗すると、近所の方から嫌味を言われたりすることもあるようなので私はイスラム教をやめることは考えていません。なので自ずと他の宗教の人は恋愛対象にならないですね。
2. 自ら命を絶つ、性転換をすること
神から授かった命や身体は、自分で運命を決めてはダメと言われています。
ただ、性転換の問題で苦しむ人も中にはいますので苦しんでいるのであれば、神の救いで性転換してもいいという見解の方もいるようですが、一般的にはまだ認められてはいない状況ですね。
3. 豚肉を食べる、お酒を飲むこと
豚以外にも犬が不浄といわれているので、犬を触ることも禁止されています。
レストランで豚肉を注文しなくても、豚肉料理で使ったお皿やそれを洗ったスポンジなど、同じものを使うのもダメという理由で、豚肉を扱っているお店には行かないという真面目な方もいます。
Q. イスラム教の人でも、豚肉食べたりお酒飲んでる人いるよね?そういう人のことをどう思う?
私は特に気にしていませんし、目の前で豚肉を食べられても特に問題ありません。ただ、「同じイスラム教徒なのになんでかな?」とは思います。
でも友達にもそういう人はいるので、気にはしていないですね。どう感じるかも人それぞれだと思います。
まとめ
最後に、イスラム教がなくなったらどうするかと聞いてみたら、 神という存在がいなくなると怖いから違う宗教に入ります。神が存在しないとか考えられないですね。とオクティさんは言っていました。
日本人は無宗教という方がたくさんいる中で、インドネシアでは「宗教」が基本になっています。 筆者もインドネシアへ行く前は「宗教」とは無縁の存在でした。しかし、インドネシアへ来てから宗教を身近に感じ、日本人に足りない物は「信仰心」なのかなぁと感じたりもします。
彼らを見ていると、神に祈りを捧げることにより心が救われているのが目に見えるようにわかり、「ひとつになる(チーム一丸となって戦う)」という全体のまとまり感は宗教からくるものなのかなぁと強く感じています。
インドネシアでは「日本では体験できないこと」や「異文化の学び」が日常にあり、観光地を訪れながら、違う文化・宗教も楽しめ学びにもなります。ぜひバリ島以外のインドネシアにも足を運んでくださいね。
いい所をいっぱい案内しますよ。それでは最後までありがとうございました!
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green
- インドネシア在住で「なんでも屋」をやっているgreenです。猫アレルギーなのに、猫10匹と共存中。在住者だからこそ見えてくるインドネシアの魅力をご紹介します!