【鳥取県】倉吉「白壁土蔵群」の町歩きが心落ちつく理由

鳥取県の中部に位置する「倉吉市」という町をご存じでしょうか?

山陰地方特有の赤瓦(石州瓦)が並び、江戸~明治時代の建物や雰囲気が今なお残る素敵な町です。

観光客が押し寄せてごった返すようなこともなく、静かにのんびり町歩きを楽しむことができます。

この記事ではそんな倉吉の大人の魅力をお伝えします。

都会暮らしに疲れた人、懐かしい気持ちに浸りたい人、観光客の少ない落ちついた雰囲気を楽しみたい人におすすめの町です。

↓倉吉町歩きの様子をYoutube動画にしました。こちらもご覧ください。

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目次

倉吉の歴史

倉吉は室町時代に打吹城の城下町として形成され、江戸時代には陣屋を中心に武家屋敷が建てられました。

白壁土蔵群には、今なお江戸時代の区画が残っており、国の重要伝統建造物保存地区に選定されています。

家屋の間口が狭く奥に長いという京都の町屋に似た造りで、内部に中庭があります。

中庭があることで風を通し、夏の暑さを和らげることを目的としています。

倉吉は「酒と醤油のかおる倉吉白壁土蔵群」として「かおり風景100選」に選ばれています。

>>かおり風景100選とは?

白壁土蔵群は今でいう商店街。昔は町の中心で、昭和30年代が一番賑わっていたようです。

倉吉の魅力

玉川に掛けられた石橋や赤瓦(石州瓦)に白い漆喰塗りの風情ある街並みが特徴です。

倉吉

倉吉の一番の魅力として私が挙げたいのは、いわゆる「ザ・観光地ではない」ということです。

テーマパークのように作り上げられた町並みがあちこちにありますが、倉吉は創られた町ではなく生活の匂いもします。

普通に生活している人たちの息吹を感じる自然体の町なのです。

観光客で混雑することも少なく、静かにのんびり歩けるのも魅力です。

観光客相手のお店も多すぎることもなく、商売っ気があまりないように感じて逆に好感が持てました。

その点から見れば、賑やかで派手な町歩きを期待している人には少々物足りないかもしれませんが、そこに漂う空気に浸りながらゆっくり歩きたい人には向いています。

観光協会のガイドさん曰く、一度訪れてリピーターになる人も多いそうです。

道幅

道幅も江戸時代とほぼ同じ。

昔から倉吉は交通の要衝で、往時はたいそう賑わったそうです。

赤瓦

赤瓦に温かさを感じます。

弁天さまへ向かう参道を歩きます。

打吹回廊の展望塔(高さ15m)から見た景色を動画でご覧ください。

倉吉

ここは、案内してくださったボランティアガイドさんが倉吉で一番好きな風景だそうです。

奥に見える打吹山(うつぶきやま)は標高204mの倉吉のシンボルで中世には城が築かれていました。

「森林浴の森日本100選」に選ばれています。

>>森林浴の森日本100選とは?

打吹山の名前はこの地に伝わる天女伝説に由来します。

天女伝説

昔、山のふもとの清水で美しい天女が水浴びをしているのをひとりの男が見つけました。男は天女に恋をし、天女の羽衣を隠してしまいました。

天に帰れない天女は男の女房になり、ふたりの子どもを授かりました。

ある日、天女は羽衣を見つけました。子どもを残していくことを不憫に思いながらも天界に飛んでいきました。

ふたりの子どもはおおいに悲しみ、山に登り、太鼓を打ち鳴らし、笛を吹き、母に呼びかけました。このことからこの山を打吹山と呼ぶようになったとか。

倉吉グルメ 

倉吉ならではのグルメを2軒ご紹介しましょう。

餅しゃぶ 町屋 清水庵(せいすいあん)

清水庵
<町屋 清水庵の趣ある外観>

創業から百余年の歴史あるお店です。

明治時代に建てられた町屋でそこかしこに懐かしい空気が漂っています。

清水庵
<清水庵の内観>

落ちつける良い感じです。

餅しゃぶとはユニークな料理ですが、どのようにして生まれたのかお店のご主人に伺いました。

私「なぜ餅しゃぶを始めたのですか?」

ご主人「この地方は昔から鍋料理が盛んでした。うちはもともと餅屋をやっていて赤飯などを旅館へ卸したりしていたのです。ある時、お客さんから『肉以外で何かしゃぶしゃぶできないか?』と相談されて、お餅でやってみてはどうか、と思ったのです。」

こちらが餅しゃぶ御膳です。

餅しゃぶ御膳
<餅しゃぶ御膳 マーブルポーク付き 2,200円>

お持ちはお札のような形をしており、なんと12種類もありました。

餅の種類

正直、それぞれの味がガツンと来る、という感じではないのですが、とろんとろんのお餅の食感が美味しくてあっという間に平らげてしまいました。

倉吉名産のマーブルポークも柔らかで程よく脂がのっていて美味しかったです。うどんも付いていてお腹いっぱいになりました。

【町屋 清水庵の基本情報】

  • 住所:682-0885 鳥取県倉吉市堺町1-876
  • TEL:0120-418-483
  • 営業時間:月・木~日 11:00〜14:00/17:00〜20:00(L.O),水 11:00~14:00
  • 定休日:火曜日
  • 公式サイト町屋 清水庵

BREW LAB KURAYOSHI クラフトビール

白壁土蔵群の中に新しくできたクラフトビールのお店です。

BREW LAB KURAYOSHI クラフトビール

レトロモダンでどことなく大正時代を感じさせる外観です。

店内

テーブル席

店内はカウンターと奥に中庭に面したテーブル席があり、とても落ち着ける空間です。BGMは軽やかなジャズが流れています。

クラフトビール

3種飲み比べセット(1,100円)をいただきました。

左から

  • IPA:濃いめでしっかりした味ながらトロピカルでジューシー。最初口にした時は苦く感じましたが、少し置くとなじんでまろやか
  • ゴールデンエール:フルーティー。軽めできれいな味。最初に飲むならこれ
  • ペールエール:ベーシックで落ち着いた味。飲み飽きずずっと飲んでいられる安定感

なんとホップも倉吉で栽培されているのだそうです。

おつまみBセット
<おつまみBセット:燻製ピスタチオ、あごちくわ、とうふちくわ(枝豆入り)グリーンサラダ 650円>

燻製ピスタチオがクラフトビールにベストマッチングでした。ちくわも鳥取の名物ですね。

BREW LAB KURAYOSHIの基本情報

  • 住所:鳥取県倉吉市東仲町2587
  • TEL:0858-27-1432
  • 営業時間:11:00~18:00
  • 定休日:木曜日
  • 公式サイト:BREW LAB KURAYOSHI

倉吉土産(打吹公園だんご・ふろしきまんじゅう)

打吹公園だんご

創業百三十余年。明治時代から続く倉吉を代表する銘菓。

白あん、あずきあん、抹茶あんで包まれた三色だんごが串に刺さっていて、素朴ながら品の良い味のおだんごです。

打吹公園だんご

5本入り528円。

打吹公園だんご

餡は甘すぎず、お餅は柔らかでコクがあります。賞味期限は3日間。

>>打吹公園だんごの石谷精華堂の公式サイトはこちら

ふろしきまんじゅう

倉吉に行くならぜひ食べてほしいと勧められたのがこのふろしきまんじゅう。

ふろしきまんじゅう

製造は倉吉市ではなく、琴浦町のやまもとおたふく堂で作られています。

ふろしきまんじゅう

見た目はなんてことない黒糖まんじゅう(失礼!)なのですが、、、

ふろしきまんじゅう

しかしこれが美味しいのです。舌ざわりが絹のようで口の中で溶けていきます。甘さ控えめで優しく上品な味です。

ぜひ!と勧められた意味がわかりました。

なぜ、ふろしきまんじゅうって言うの?

まんじゅうのできあがりの形がちょうどふろしきの四隅を折った形になることから「ふろしきまんじゅう」と名づけられたそうです。

ふろしきまんじゅう

なるほど~

保存料、着色料、香料など一切使わず伝統の製法で作られています。こちらも賞味期限は3日間。見つけたら買いです!

>>ふろしきまんじゅうのやまもとおたふく堂の公式オンラインショップはこちら

倉吉の魅力まとめ

いかがでしたか?

倉吉は、他のメジャーな観光地に見られるような派手さはありませんが、静かにじっくり散策するにはぴったりの町です。

一度訪れてリピーターになる人も多いというのもうなづけます。

これからの旅はこういう町が好まれるのではないかと思います。

いつまでもこの落ち着いた雰囲気を残してもらいたいものです。

周辺には懐かしい湯治場の風情が残る三朝温泉もありますので、併せて訪れると良い旅の思い出ができると思いますよ。

ぜひ一度、お訪ねください。

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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