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【チリ】世界遺産の丘の街 バルパライソ
チリには7つの世界遺産が登録されていますが、今回はその一つ、「バルパライソ」という街について紹介したいと思います。
首都サンティアゴから北に120km、バスで2時間ほど。バルパライソは、以前紹介した"1日散歩が楽しいビーニャデルマル"という街の隣にある古い港町で、たくさんの丘で構成されています。庶民の街でありながら、国会議事堂や、チリ海軍の本拠地があり、チリの中ではとても重要な街です。
>>『1日散歩が楽しい「ビーニャ・デル・マル」』はこちらから
私の中でのバルパライソはチリで一番「南米らしい」街。人々のたくましさや、そこにしかないアートを見に行ってみませんか?
目次
- 街の特徴 丘とアセンソール
- バルパライソ散歩の注意点
- バルパライソはアートの街
- まとめ+バルパライソ出身の楽しいバンド
街の特徴 丘とアセンソール
世界遺産に登録されているのは「バルパライソの海港都市とその歴史的な街並み」という名称ですが、街の特徴はなんといっても、丘です。
もらった地図を見る限り、大小40以上の丘があり、街の中は坂道だらけ。
急な上り下りを避けるために作られたのは、アセンソール(Ascensor:スペイン語でエレベーターという意味)で、古いものは築130年を超えます。
木造の建物の中には昔の写真もあり、
歴史を感じることができますが、現在も市民の足として欠かせないというところが、素敵かつ珍しいと思います。
たくさんある丘の中で観光地になっているのが、cerro alegre(アレグレの丘)とcerro concepcion(コンセプシオンの丘)で、見晴らしの良いカフェテリアやレストランがあります。
La Colombina Bistró Café Bar
- 住所:Apolo 91, 2370548 Valparaíso, チリ
- TEL:+56 9 7128 5729
- 公式サイト:La Colombina
<イタリア建築の美術館 Baburizza palace>
展望台、小さい公園があり、丘にぎっしりと並ぶ家々や、海に浮かぶ大きな船たちを眺めてゆっくり過ごすのがおすすめです。
また、周辺は迷路のような細い道が張り巡らされており、そこにお店や小さい喫茶店なども並んでいます。
さらに家の壁には数々のグラフティが描かれ、いきなり階段を利用した滑り台が現れたり、街角でフリマをやっていたりするので、散歩をしていて飽きることがありません。
港町なので、名物グルメといえばやはりシーフード。Gente de Marは観光エリアにありながら、街の常連が多いことで知られるレストランで、エンパナーダが美味しかったです。
Gente de Mar
- 住所:Monte Alegre 398, 2340000 Valparaíso, チリ
- TEL:+56 9 5119 2003
- 公式Instagram:Gente de Mar
海の方に行くと、大きい港があり、税関や観光船もあります。歴史的建造物が立ち並ぶオフィス街Prat通りなどもありますが、観光として面白いのはやはり丘の上だと思います。
バルパライソ散歩の注意点
残念ながらバルパライソは治安が良い街とは言えません。ひったくりが多く存在し、慣れない観光客が、地元の坂に慣れた健脚のひったくりたちに追いつけるわけもないため、盗られないように細心の注意を払う必要があります。
高価なものは身に着けず、貴重品もなるべく持たないで出かけるのが安心です。また、地元の人でも治安が悪くて近寄りたくないエリアが存在するそうなので、観光客の多いエリアから離れない方が安全です。
ちなみに、現地に住む、案内をしてくれた友達の車にはバットが入っていて、「何に使うの?」と聞いたら、「防護用。今まで幸運にも使う機会はないけど念のため常備している」と言っていました。
もう一つは犬の落とし物。
踏んづけると一日中臭い思いをするので気を付けてください。
バルパライソに限ったことではありませんが、チリの庶民エリアには野良犬なのか飼い犬なのかわからない自由な犬たちがたくさんいて、ごみをあさったり、う○こをしたりするので、道が汚いことがあります。(ちなみに、お金持ちが多く住む地区にはあまり放し飼いの犬はいません。)
また港町バルパライソは、酔っ払いが多く、しょんべん臭い街としても有名です(笑)
バルパライソはアートの街
以前の記事でチリのグラフィティ※について紹介したことがありますが、バルパライソは多分チリで一番グラフィティが多い街。グラフィティがない壁は存在しないのではないかと思えるほど、街は絵であふれています。
※グラフィティ(Graffiti:英語では落書きの意)とは、主にスプレーを用いて、電車の車両や高架下の壁など、公共の場に描かれる文字・絵のこと。 「ストリートアート」」とも呼ばれる。
また、道にアリの絵が描いてあり、たどっていくと、
カラフルな飴屋さんに到着したり、魚の絵をたどっていくとシーフードレストランに着いたりなど、人々を楽しませてくれます。
La Dulcería(飴屋さん)
- 住所:San Enrique 314, 2370783 Valparaíso, チリ
- TEL:+56 3 2318 7935
- 公式Facebook:La Dulcería
まとめ+バルパライソ出身の楽しいバンド
街角の素敵な階段には花がたくさん植えられていて、「We are not hippies, We are happies(私たちはヒッピーではなく、ハッピーな人々だ)」と書いてあります。
この街は丘全体、ぎゅうぎゅうに家が建てられ、さらにバルコニーや新しい部屋を増築していて、本当に隙間がなく密に人々が住んでいます。その中には空き地に勝手に家を建てちゃって、電線もむりやり繋げちゃうようなたくましい人たちもいて、みんな裕福ではないけど、一生懸命、表現をし、暮らしている、そんなエネルギーが感じられると思います。
この街出身の楽しいバンドを紹介します。
「Ensamble Transatlantico de Folk Chileno」という少し長い名前ですが、若者中心のビッグバンドです。
▼バルパライソ周辺で撮影された曲「Sajuriana del Viento」
▼皆が大好きなチリの揚げパン「ソパイピージャ」を作る過程を曲にしたもの「Sopaipijazz(jazz huachaca)」
日本の音楽とアンデス山脈の音楽を融合させたような曲もあります。
▼Reiwa(música andina + japonesa)- Ensamble Transatlántico(feat. Mamiko Yuasa & Masafumi Miyamoto)
決してきれいな街ではないけど、カラフルで面白い街バルパライソ。普段着に歩きやすい靴でぜひ遊びに行ってみてください。
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IZUKAWAUSO
- 日本青年海外協力隊員。チリ南部の田舎暮らしも8年半になります。趣味は旅行(特に屋台めぐりと温泉)と料理。地元の週末フリーマーケットでおにぎりと味噌汁売ってます。