五島列島を観光するならベストシーズンは何月? 季節ごとの特徴など

五島列島を観光するならベストシーズンは何月? 季節ごとの特徴など

長崎県に属する五島列島は、「日本一美しい」ともいわれる白砂のビーチをはじめ、楽園のような自然が広がる離島。潜伏キリシタンが移り住んだ「祈りの島」としても有名で、2018年の世界遺産登録で改めて注目を浴びるようになりました。

なかなか行けない場所だからこそ、せっかくならベストシーズンを選びたいもの。そこで、「気温、天気を元にしたベストシーズン」「安く行きたい場合のベストシーズン」など、目的別の五島列島のベストシーズンを解説します。

目次

<1. 気温、天気を元にした五島列島のベストシーズン>

<2. 安く行きたい場合の五島列島ベストシーズン>

<3. 教会巡りがしたい場合の五島列島ベストシーズン>

<4. ビーチで遊びたい場合の五島列島ベストシーズン>

<5. 満天の星空を楽しみたい場合の五島列島ベストシーズン>

<6. イベントを楽しむ場合の五島列島ベストシーズン>

<7. 五島列島へのアクセス>

1. 気温、天気を元にした五島列島のベストシーズン

観光に、海でのレジャーにと、屋外でアクティブに過ごすなら、できるだけ過ごしやすい時期に五島列島を訪れたいですよね。

対馬暖流の影響を受ける五島列島は、海洋性の気候区に属しており、年間平均気温(福江市)が17.0℃と、比較的穏やかな気候が特徴。一般的に、気温や天気からみた五島列島のベストシーズンは、過ごしやすい4月~5月、10月~11月頃に加え、夏本番の8月だといわれています。ただし、旅の目的によってベストシーズンは異なるので、季節ごとの特徴を把握して、ご自身に合ったシーズンを選んでください。

春(3月~5月)

春の堂崎天主堂
<出典:写真AC

新しい生命が芽吹く春は、五島列島が鮮やかな色彩で彩られる季節。あたり一面に広がる菜の花のじゅうたん、桜のトンネルなど、色とりどりの花々を愛でながら、観光やサイクリング、ゴルフといった屋外でのレジャーを楽しんではいかがでしょうか。

3月はまだ雪が積もっていることもあるので、できるだけ暖かく、気候が安定した時期に五島列島を訪れたい方には、春のなかでも5月がおすすめです。4月以降、日中は暖かくなりますが、昼夜の気温差が大きいこともあるので、羽織れるものがあるといいですよ。

また、3月~5月はPM2.5や黄砂が飛散しやすくなるため、マスクやメガネなどで対策をするといいでしょう。

  • 春の五島列島の平均気温/10.9~18.8℃
  • 春の五島列島の平均降水量/172.1~216.1mm

※気象庁の平年値による平均気温、月降水量を参照(他季節も同)

夏(6月~8月)

五島列島の海水浴場
<出典:写真AC

五島列島で海のレジャーを楽しみたいなら、夏がベストシーズンです。6月中旬~7月中旬は梅雨の影響で雨が多いですが、毎年、梅雨が終わりを迎える7月中旬頃に海開きが行われます。

夏の五島列島は日差しが強いので、サングラスや帽子、日焼け止めなど、紫外線対策・熱中症対策は必須。7月と8月は台風の影響を受けることも多く、強風の場合は船便が欠航になることもあるので注意が必要です。

  • 夏の五島列島の平均気温/22.1~27.3℃
  • 夏の五島列島の平均降水量/239.6~324.2mm

秋(9月~11月)

鬼岳のすすき
<出典:写真AC

春同様、秋も観光や屋外のレジャーに適した行楽シーズン。9月はまだ残暑が続きますが、暑くも寒くもなく、天候が比較的安定している10月は特に過ごしやすい時期です。

「福江みなとまつり」「魚津ヶ崎コスモスまつり」「大宝の砂打ち」など、秋の五島列島はイベントが盛りだくさん。11月になると朝晩は冷え込むようになり、特に11月下旬になると一気に寒くなるので、防寒対策をしてお出かけください。

  • 秋の五島列島の平均気温/14.6~24.1℃
  • 秋の五島列島の平均降水量/132.7~289.2mm

冬(12月~2月)

五島列島の冬
<出典:写真AC

「長崎」あるいは「九州」と聞くと「暖かそう」と感じるかもしれませんが、冬の五島列島は思いのほか寒く、1月~2月にかけては雪が積もることもあります。風も非常に強いので、冬に五島列島を旅する場合は、防寒・防風対策をしっかりと行いましょう。

また、1月~2月を中心に、海上のしけで船便が欠航する可能性もあるので、この時期に五島列島を訪れる際は、最新の天気予報をしっかりチェックするようにしてください。

冬の五島列島の平均気温/7.6~9.8℃
冬の五島列島の平均降水量/93.4~109.5mm

2. 安く行きたい場合の五島列島ベストシーズン

「五島列島に行きたいけど、できるだけ出費を抑えたい」という人にとっては、いつが狙い目なのでしょうか。

五島列島に安く行きたい場合のベストシーズンは、正月明けの1月~2月と、梅雨どきの6月です。寒さが厳しく、しけにより船便が欠航することもある冬や、雨が多く、すっきりしない天気が続く梅雨どきは観光客にはあまり人気がありません。これらの時期はホテルや航空券が安くなる傾向にあるため、旅行費用を抑えられるでしょう。

ただし、長崎経由で五島列島に行く場合、毎年2月に開催される「長崎ランタンフェスティバル」の時期とぶつかると、ホテルや航空券が値上がりする可能性があります。

一方、海のレジャーが人気の夏や、ゴールデンウィーク、年末年始、春休み期間中などは繁忙期となるため、旅行費用が高騰します。寒い時期や梅雨の時期を避けつつ、できるだけ安い時期を狙うなら、春休み明けからゴールデンウィークまでの4月やゴールデンウィーク後の5月、連休をはずした10月~11月などを選ぶのもいいでしょう。

3. 教会巡りがしたい場合の五島列島ベストシーズン

頭ヶ島天主堂
<出典:写真AC

潜伏キリシタンが移り住んだ五島列島は、独自の歴史と文化を育んできた島。五島列島を訪れたら、世界遺産にも登録された教会巡りを楽しみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

教会巡りは年間を通して可能ですが、暑すぎず、寒すぎない4月~5月と10月~11月中旬が特におすすめです。レンタカーやツアーを利用して、激動のキリシタンの歴史をたどってみましょう。

4. ビーチで遊びたい場合の五島列島ベストシーズン

高浜海水浴場
<出典:写真AC

五島列島には日本一美しいと言われる「高浜海水浴場」をはじめ、多彩なビーチが点在しています。

ビーチで遊ぶなら、海開きが行われる7月中旬~8月がいいでしょう。五島列島のビーチは沖縄にも負けないといわれており、白い砂浜とコバルトブルーの鮮やかなコントラストは感動的です。

海水浴はもちろん、SUP(スタンドアップパドルボード)やシーカヤック、ダイビング、パラセーリングなど、アクティビティも充実しているので、五島列島の美しい海と存分に触れ合えます。

5. 満天の星空を楽しみたい場合の五島列島ベストシーズン

鬼岳からの星空
<出典:写真AC

海に囲まれ、余計な光(光害)のない環境で星空が見られる五島列島は、日本有数の星空観察スポット。天の川はもちろん、肉眼でアンドロメダ銀河やプレアデス星雲(すばる)も眺めることができ、数えきれないほどの星の多さとその明るさに圧倒されます。

五島列島で満点の星空を楽しむなら、空気が乾燥していて空が澄んでいる秋~冬がベストシーズン。せっかくなら、リクライニングチェアに腰かけて、星を知り尽くしたガイドと一緒に夜空を堪能できる「星空ナイトツアー」に参加してはいかがでしょうか。福江島のシンボルでもある鬼岳での「鬼岳星空ナイトツアー」や、普段は入れない空港の滑走路から星空が眺められる「上五島空港星空ナイトツアー」などがあります。

6. イベントを楽しむ場合の五島列島ベストシーズン

五島列島ならではのイベントを楽しむなら、秋がベストシーズン。五島列島を代表する一大イベント「福江みなとまつり」をはじめ、賑やかなお祭りで列島が大いに盛り上がります。

福江みなとまつり

「福江みなとまつり」は、五島列島の中心地、五島市の福江港周辺で毎年9月~10月に開催されるお祭り。一番の見どころは1977年に青森から導入した「ねぶた」で、遣唐使や倭寇(わこう)など、五島列島の歴史や民話をモチーフにした巨大なねぶたが太鼓やお囃子(はやし)、踊り子たちとともに街を練り歩く様子は迫力満点です。

ほかにも、市内園児のパレードや神輿巡行、市民総踊りなど、祭り期間中はイベントが盛りだくさん。夜は、福江港から上がる約800発の打ち上げ花火が祭りのクライマックスを飾ります。

五島神楽

五島神楽は、五島列島で神職を中心に継承されてきた7つの神楽の総称。毎年10月~11月にかけて、毎週のように島内の神社で五穀豊穣に感謝する秋の例大祭が執り行われ、その中で五島神楽が披露されます。

400年以上の歴史をもち、2016年には国の重要無形民俗文化財に指定された五島神楽は、素朴さと勇壮さを兼ね備えているのが特徴で、畳2畳分という狭いスペースを駆使したアクロバティックな舞は圧巻。例大祭の独特な雰囲気もあいまって、五島列島の文化と歴史を肌で感じられるはずです。

7. 五島列島へのアクセス

五島列島へのアクセスは、長崎空港または福岡空港から飛行機で所要約40分です。船を利用する場合、長崎港からジェットフォイル(高速船)で約1時間30分。博多港から夜行フェリー(所要約8時間30分)を利用する方法もあります。

東京から五島列島に向かう場合、羽田空港から長崎空港までは所要約2時間。長崎空港で五島行きの飛行機に乗り換えるとすると、総所要時間は約3時間~4時間程度です。福岡を経由して行く場合も、総所要時間は同程度なので、フライト時刻や料金を見比べて、より自分に合ったルートを選ぶといいでしょう。せっかくなら、長崎や福岡と組み合わせて観光するのもいいですね。

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五島列島一口メモ

絶景のビーチや世界遺産にも登録されたキリシタンの集落など、自然に、歴史文化遺産にと、魅力満載の五島列島。九州の離島ゆえアクセスは不便ですが、そのぶん秘境的なスポットも数多く残っており、「日本にこんな場所があったのか」と思わせてくれます。

飛行機を乗り継ぐとなると、旅行費用が気になるところ。個人で手配するよりも、飛行機と宿泊施設がセットになったフリープランのツアーを利用したほうがお得になることもあります。

また、五島列島を観光する際は「車が必須」といっても過言ではないので、車の運転ができない方や自信がないに方は、バスで効率よく見どころを周ってくれるツアーもおすすめです。教会を巡るツアーや軍艦島クルーズを組み合わせたツアーなど、さまざまなツアーがあるので、ぜひご自身に合ったツアーをチェックしてみてください。

<時間と費用>(目安)

  • 飛行時間:約3~4時間(羽田~五島列島) ※乗り継ぎ時間含む(乗り継ぎ時間が長い場合、所要時間はさらに長くなることもあります)
  • 旅行日数:3~4日間
  • ツアー費用:約100,000円~約400,000円

>>五島列島のツアーを探す(外部サイトへリンクします)

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世界遺産登録で改めて脚光を浴び、知られざる魅力が広まりつつある五島列島。旅の目的に合ったベストシーズンを選ぶことで、その魅力をさらに深堀りすることができます。ぜひ、お好きな時期に国境の離島・五島の旅を満喫してください。

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