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【徳島】日本三大秘境のひとつ四国のへそ付近にある大歩危と祖谷の見どころと名店を紹介
四国は本州や北海道吸収よりも小さいので海の印象が強いかもしれません。しかし、四国のへそあたりに行くと山に囲まれた場所があり、四国を北に東に流れる吉野川の流域には平家落人伝説があり、日本三大秘境のひとつとされる、祖谷地方があります。今回は大歩危駅で降りて大歩危峡を眺めた後、かずら橋で有名な祖谷を歩いてみました。
目次
- 大歩危と祖谷渓の魅力1. 大歩危峡
- 大歩危と祖谷渓の魅力2. 大歩危の妖怪
- 大歩危と祖谷渓の魅力3. 祖谷のかずら橋
- 大歩危と祖谷渓の魅力4. 琵琶の滝
- 大歩危と祖谷渓の魅力5. 祖谷口橋
- 大歩危と祖谷渓の名店1. 道の駅大歩危
- 大歩危と祖谷渓の名店2. いこい食堂
- 大歩危と祖谷渓の名店3. 森のくまさん
- 大歩危と祖谷渓の名店4. 歩危マート
- 大歩危と祖谷は秘境の名にふさわしい場所
大歩危と祖谷渓の魅力1. 大歩危峡
大歩危(おおぼけ)は、四国の中心部を流れる吉野川にある渓谷です。大歩危の北側には小歩危とよばれる渓谷地帯があり、大歩危・小歩危というセットで紹介されるエリアです。国の天然記念物、名勝に指定されています。
大歩危駅には特急列車も止まるのでアクセスしやすいです。それに対して小歩危駅は普通列車しか止まりませんが、鉄道の車窓からは小歩危付近の渓谷の様子がじっくりと眺められます。
大歩危駅から大歩危橋を渡ると大歩危の渓谷を見渡すことができます。大歩危峡の道沿いに北方向に歩いていくと道の駅となっている「ラピス大歩危」などの施設が並んでいます。
歩くと少し距離があったので、時間の都合でそこまではいけませんでしたが、道の駅の先にある施設大歩危峡まんなかでは、120年以上の歴史ある大歩危遊覧船が年中無休で随時運航しており往復30分で間近に渓谷の様子が堪能できます。
大歩危と祖谷渓の魅力2. 大歩危の妖怪
大歩危峡を並行して続いている国道32号線沿いを歩いていくと、不思議な像をいくつも見かけます。大歩危には妖怪の伝説があり、写真にあるような妖怪が像で現されたり、説明版で紹介されたりしています。
大歩危の妖怪については道の駅にある「ラピス大歩危」で詳しく紹介されていて、妖怪に関するミュージアムも併設しています。大歩危の由来には歩危(ぼけ)と呼ばれる渓流の断崖を意味する古語が該当しているそうですが、大股で歩くと危険という説もあります。
また子どもが崖から転落しないように妖怪がいることを言い聞かせたという説から150もの妖怪がいる場所として観光名称となりました。さらにゲゲゲの鬼太郎でも登場するこなきじじい発祥の地ともいわれています。
大歩危と祖谷渓の魅力3. 祖谷のかずら橋
大歩危からバスに乗りかずら橋に向かいました。1日に4本しかない路線バスに乗ると、2018年に選ばれた大歩危・祖谷の温泉キャラクター祖谷メグリの声でのアナウンスがあります。
山を越えると祖谷渓の前に出るといくつかの大きな温泉旅館を越え、バスはかずら橋の前に到着します。
祖谷のかずら橋はシラクチカズラを使ったつり橋で、重さは6トンあります有名な善徳の橋のほかにも地域に2橋残っています。祖谷渓にかかる橋は長さが45m幅が2mで谷からの高さが14mある日本三大奇橋のひとつに数えられられています。
空海や平家落人の伝承がのこるかずら橋、大正時代の一時期は、ワイヤーの橋に代わりましたが、地域振興を目的として昭和初期に従来の植物の弦を使った橋に戻りました。
すぐ隣には祖谷渓大橋というコンクリートでできた橋があり、かずら橋を横から眺めることができます。
現在祖谷のかずら橋は観光用の橋として有料で大人550円、小学生350円を払って橋を渡ります。ところがいざ橋を渡ろうとすると、想像以上に恐怖を感じます。
その理由は橋板がなく、下の渓谷がむき出しになっているからです。隙間の感覚は短く小股でも次の橋の柱までは問題なく歩けますが、下を見てしまうと恐怖のあまりなかなか足が前に進まず、しっかりと手で橋を抱えながらゆっくり時間をかけないと渡れませんでした。
この恐怖は実際に体験しないとわからないでしょう。
なおかずら橋は植物の弦を使っている橋のため定期的に橋が架け替えられことになっており2024年1月9日から2月15日までは架け替え工事を実施します。架け替え期間中にわたることはできませんが、架け替えの様子が間近で見られる見学会が実施されます。
大歩危と祖谷渓の魅力4. 琵琶の滝
祖谷のかずら橋のすぐ近くにもうひとつの観光スポットがあります。琵琶の滝という名前の滝はかずら橋から歩いて2分くらいのところにありました。
由来の説明版によると、平家落人伝説のことが紹介されており、安徳天皇とともに平国盛が祖谷に潜入して土着したという伝承の説明がつづられていました。そして落人たちが京都で生活していたことをしのびながら他木の下で琵琶を奏でて慰めあったという伝承から名前がついています。
滝のすぐ近くまで近づくことができ、落差もあり非常に水量があったので滝が落ちる様子を撮影しました。
時期によってはもっと水量が多い時もあるようでしたが、この時期でも滝から落ちる無数の水滴やマイナスイオンが感じられました。
大歩危と祖谷渓の魅力5. 祖谷口橋
祖谷口橋は大歩危やかずら橋の位置からは北側に位置します。JR祖谷口駅近くで吉野川と祖谷渓の合流点にある大きな橋です。橋の長さは230mある鋼アーチ橋で昭和48年に完成しました。
アーチの部分と補剛桁を結ぶつり材が綾状に配置しているのが特徴で、「ニールセンローゼ形式」と呼ばれるものですが、吉野川で唯一祖谷口橋がこの方式を採用しています。
アーチ部分のブルーの色合いがとてもインパクトあり、山に囲まれた祖谷口の風景とマッチしていました。
祖谷口橋に実際に歩いて渡ってみました。橋には歩道があるので車が来ても安心です。また祖谷渓との合流点もきっちりと眺められます。また対照的に祖谷渓最下流部にかかる赤いアーチ橋のかわさき橋と飲み比べもなかなか楽しいです。
大歩危と祖谷渓の名店1. 道の駅大歩危
道の駅大歩危は大歩危にある道の駅です。元々はラピス大歩危として岩石の博物館を併設していた施設でした。こなき爺伝説発祥の地ということで2008年に世界妖怪協会より全国で2例目の「怪遺産」として認められ、2010年には妖怪屋敷が新たにオープンしました。
妖怪屋敷と石の博物館の料金は500円です。複合施設である施設内ではお土産物を販売しているコーナーとCafe & ジビエというお店があります。名物はイノシカバーガー1,000円で、祖谷のジビエと言えるイノシシとシカの肉をあいびきにしたパティを使ったハンバーガーです。
よそでは食べられないオリジナルのバーガーだったのでテイクアウトで買って帰りました。その日夜に食べましたが、ジビエの臭みなどなくおいしくいただきました。ただ残念ながら移動中に形が壊れてしまい、バーガーの画像はありません。
道の駅大歩危
- 住所:徳島県三好市山城町上名1553-1
- TEL:0883-84-1489
大歩危と祖谷渓の名店2. いこい食堂
いこい食堂は、かずら橋と琵琶滝の間にある昔ながらの食堂です。店の入り口では川魚と「でこまわし」と呼ばれる田楽を焼いていました。
でこまわしは祖谷地方の郷土料理で一口サイズのジャガイモ、岩豆腐、丸こんにゃく、蕎麦団子などを串にさしてみそだれをつけたものです。川魚「あめご(アマゴ)」「アユ」いずれも400円なのでビールとともに注文します。またお昼ごはんだったので手打ちのざるそば700円も注文しました。
アマゴとアユは見た目が全く違うだけでなく味もアユのほうが苦みがあるように感じました。またでこまわしは、味噌との相性がよく、ビールの肴にぴったりでした。蕎麦も良い感じでおなかの中に入り心地よい時間を味わいました。
いこい食堂
- 住所:徳島県三好市西祖谷山村善徳166
- TEL:088-387-2840
大歩危と祖谷渓の名店3. 森のくまさん
森のくまさんは、祖谷のかずら橋の近くにあるカフェです。いこい食堂とは川(祖谷渓)の反対側にあります。
店の前には大きなクマのぬいぐるみが置いてあり、周りが森のように気に覆われた場所からしてその理由が頷けます。食後だったのですが、ドリンクとパンケーキをいただきました。
パンケーキには自家製という純度の高いはちみつがついており、濃厚な味わいとパンケーキとの相性がばっちり。
また、外には野鳥の巣があり、餌を食べに来るとのこと。よく見るとわずかに鳥の姿を見ることができました。
森のくまさん
- 住所:徳島県三好市西祖谷山村善徳162-1
- TEL:090-3184-3029
大歩危と祖谷渓の名店5. 歩危マート
歩危(ぼけ)マートは、大歩危駅すぐ近くにあるスーパーマーケットです。全日食チェーンのお店で、1月1日以外は毎日営業しています。
ザ・地場産とあるように、祖谷豆腐と呼ばれる岩豆腐など地場のものをたくさん販売しているのでお土産には最適で、全国発送も行っています。列車や駅前から出るバスの待ち時間に立ち寄ってみましょう。
ここでぜひ買っておきたいのは、「ぼけあげ」です。巨大な油揚げで、岩豆腐を香ばしく揚げたものです。そして道路を挟んだ反対側には歩危マート2号店があります。
こちらでは田舎料理が堪能できるようになっており、祖谷そばや細かく切ったぼけあげをおろし大根と葱とともに頂けます。
歩危マート
- 住所:徳島県三好市西祖谷山村徳善西7
- TEL:0883-84-1111
- 公式サイト:歩危マート
大歩危と祖谷は秘境の名にふさわしい場所
大歩危の渓谷と祖谷にあるかずら橋の風景、観光地なので人は多いですがそれでものんびりとした自然に囲まれ停るのがわかります。ただ移動が大変でバスの便が非常に少ないのと、車で移動するにしても道が狭いところが多いので、秘境らしいところでもあります。
車の場合はともかく、公共交通を利用する際にはバスの本数が本当に少ないので事前に時刻表で調べておかないと見所が回り切れなくなるので注意しましょう。
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万代正平
- 旅行が好きな旅人。日本国内は、北海道の網走、道東周辺から沖縄の八重山諸島・与那国島まで47都道府県すべて行ったことがあります。2020年2月までは毎年東南アジアに渡航しており、東南アジア10か国すべて訪問しました。海外では他にヨーロッパ(英国、ベルギー、アイルランド)アメリカ、中国、香港、マカオ、台湾、韓国への渡航経験があります。2020年春以降は、主に国内の旅行を中心に活動しています。