公開日:
最終更新日:
ドイツの自然を裸足で満喫!森のウォーキングコース
ドイツに移り住んで十数年。ドイツに来た当初、びっくりしたのは、街なかを裸足で歩く若者がいたこと。一部の人だけかなと思いましたが、公園に行けば、子どもが裸足で遊んでいるほか、その親御さんも普通に裸足だったりしたので、みんな気持ちの趣くままに裸足になるんだなぁと認識。今ではすっかりそれが当たり前の光景となりました(笑)。
そんなドイツにおいて、ドイツらしいアドベンチャーを見つけました!それは、「Barfußpfad(バーフースプファド)」。"Barfuß(裸足)"、"pfad(小道)"という直訳のとおり、裸足で小道を歩くことを前提としたウォーキングコースがあるのです。
目次
裸足で歩くことの効能は?
さて、まず、みなさん、外を裸足で歩くって何となく抵抗ないですか?筆者は、足が汚くなる、脱いだ靴を持ち歩くのが面倒、何より足が痛そう...など、少し及び腰だったのですが、いざ、"裸足の小道"にやってきて、靴を脱いだら、思った以上の開放感があったのです。そういえば、裸足にはさまざまなメリットがたくさん!
- しっかり足の指を使って地面を踏みしめて歩くことで、足裏の筋肉が正しく使えるように。その結果、体幹が鍛えられ、姿勢も良くなる
- 凸凹した地面が足の裏を刺激し、五感の発達を促す。また、足裏のツボが押されることで、内臓へのアプローチができるほか、血行促進にもつながる
- 足裏にある副交感神経が刺激されることで、リラックス効果が得られる
まだまだ効果はたくさんありますが、これだけでも裸足になりたくなりますよね!
いざ裸足の小道へ!
筆者が訪れたのは、ヘッセン州で最も古い鉱泉の町であるBad Schwalbach(バート・シュヴァルバッハ)のバーフースプファド。2006年に登場したこちらは、州立スパとクナイプ協会の共同プロジェクトによるもの。19世紀末、セバスチャン・クナイプ神父が、水や植物などの自然治癒力に着目し、クナイプ療法を提唱。それに基づいた裸足の小道を体験することができるのです。ちなみに、
バート・シュヴァルバッハは、2014年よりクナイプの水浴地となっています。
<スタート地点にある案内板は足ツボのイラスト入り!>
コースに入る前に、まずは芝生の上を裸足で慣らし歩き。最初は少し痛いけど、足にダイレクトに葉っぱの感触がきて気持ちいい。ずっと葉っぱの上でもいいくらい!という思いを振り切って、勢いよくコースに入ってみます。
全長約750mのコースには、小石、砂、バランス用木製丸太、砂利、木屑、森の土など15のスポットが設けられています。異なる素材が足にどのように感じられ、その上を歩く感覚がどのように異なるのかを体験していくという仕組み。そのスポットをつなぐ柔らかい芝生は、足の反射区の過剰反応を抑制する役割を果たします。
<各スポットには素材とその効能がしっかり明記>
<丸い小石は部分的にぐらつくので靭帯や筋肉が鍛えられる>
素材ごとの効能をチェックしながら進んで行こうとするも、たいていのスポットが普通に歩けず、痛くないよう進むことに集中し、看板チェックはおろそかに。しかし落ち着いて歩けたのが、砂のところ。それこそ子どもと公園の砂場で裸足になっていたので、慣れていたし、痛くないし、ラクラク突破!
<中くらいの石の上も、足の踏み場を確認しながら慎重に歩く>
<砂と同様、こちらも簡単なスポット!>
<大きな石は、痛くはないけど、バランス感覚が重要>
コースの途中には、鉄分を豊富に含んだ井戸水(Schwalben Brunnen)があったり、ちょっと休憩に便利な木のベンチやテーブルがあったりするので、自分のペースで回れるのが嬉しい。そんなこんなでワーキャー言いながら、無事にゴール地点へ!サクサク進まずとも1時間程度で終わるので、初めての裸足ウォーキングにぴったり。
<コースの付近にはミニゴルフがあったり、長〜いベンチがあったり、違った楽しみも!>
まとめ
今回体験したのは、地域が運営する1km未満の短いコースでしたが、森の中、小川や吊り橋を渡るようなハラハラするコースだったり、全長4kmもの長いコースだったり、長さも内容も多種多様。ウェルネスホテルやスパ施設に併設されているところもあるので、ドイツ旅行をする際、そういったホテルをチョイスすれば、ドイツの自然も満喫することができちゃいます。自分の足を傷つけないよう、転ばないよう、慎重に歩くことで、集中力がアップ。足裏のマッサージ効果だけでなく、心身ともにリフレッシュすること間違いなしです。
<美しい自然の中を走る周遊鉄道もあります>
関連記事
Rankingドイツ記事ランキング
-
大越理恵
- ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住!したものの、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。おさんぽ旅が得意。街の匂いや雰囲気、ちょっと傾いた建物、へんてこな模様、かわいいマンホールのフタなどなど。果てしない寄り道をしながら見つけた、ドイツの風景や日常、あれこれをお届けします。