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【ドイツ】高さ31mの木造り遊歩道をハラハラしながら歩く!
ドイツには都市部であっても近くにたいてい森があり、そこはいつでも気分をリフレッシュできるおなじみの場所。休日ともなれば、散歩したり、サイクリングをしたり、花を愛でたり、草を摘んだり...と、皆それぞれ好きなように森を楽しんでいます。
息子の誕生日、森の公園にお弁当を持っていきたい!とリクエストされたのだけれど、それじゃいつもと変わらなくて、あんまり芸がないしなぁ。。。
そんな中思いついたのが、大自然の中、まるで空中散歩をしているような気分になれる場所に行くこと!それは、地上高くに木で組まれた遊歩道で、Baumwipfelweg(バウムヴィプフェルヴェーク)、Baumkronenpfad(バウムクローネンプファート)などと呼ばれています。
以前、裸足で歩くウォーキングコース、Barfußpfad(バーフースファート)を紹介しましたが、それと同じようにドイツ人に親しまれており、国内に多数点在しているのです。
今回は、2023年、ヘッセン州に新たに開業した「Baumwipfelweg Bad Camberg(バウムヴィプフェル バート カンベルク)」を訪れてみました。さて、今回の主役、Geburtstagskind(ゲブアーツタークスキント=誕生日の子)は喜んでくれるのでしょうか?
>>以前の記事「ドイツの自然を裸足で満喫!森のウォーキングコース」
目次
Baumwipfelweg Bad Cambergに行きたかった!
Baumwipfelweg Bad Cambergへのアクセスは、フランクフルトから車で約1時間ほど。専用駐車場から、案内板に従って森の一本道を歩いて行くと、木々の間からやぐらのようなものが見えてきました。
ここだ!地図で見て知ってはいたものの、見事なまでの森の中!(笑)自然が大好きな人にはたまらない光景かも。
<本当にこの先に目的地があるのかな?と心配になるくらい何もない一本道・笑>
そもそもここに来たかったのは、サイトを見てその動画に心を揺さぶられたからなのです!Baumwipfelwegとは、直訳すると『木の梢の道』。自然景観を損なうことのないその木の道は、全長800mからなっており、スロープと階段を使って31mの高さまで登ることができます。
サイトを開いたときに、目に飛び込んで来た動画は、木の道を歩いているような目線で作られており、それはまるで空中散歩をしているかのよう!本当にそんな気持ちになれるのか、実際に歩いてみたいし、これだったら森好きの息子も喜んでくれるだろうと踏んで、企画したのでした。
<Baumwipfelweg Bad Camberg公式サイトよりダウンロード>
木々の枝がめちゃくちゃ近い
さて、早速スタートしてみましょう。最初の階段を上がったところはまだちょろいちょろい。森の一般的な橋を渡っているような感覚。息子は、ばーっと駆け出していってしまいました。
<まだそれほど高くないので、ハラハラ感はまったくなし>
<下を見るとこんな感じ。身を乗り出してカメラを構えると、ちょっとだけ震える>
木の道の高さにばかり気を取られていたけれど、歩いてみると、木々がめちゃくちゃ近いことに驚く。木の上部に茂っている葉っぱを間近で見る機会がないので、なんだか自分がリスにでもなったような気になります(枝から枝へ走りまわってるイメージ・笑)。
<サイトによれば、木の種類は、ブナやオーク、ダグラスモミ>
<同じような木と思っていたけれど、確かにちゃんと見ると全然違う!>
塔に上がるとやはりスリル満点?!
いきなり高い部分に行くわけではないからそれほど怖さはなく、というよりも、とんでもない開放感があって気持ちがいい!要所要所で景色を眺めたり、おやつタイムを設けたりしながら、ゆっくりのんびり進んでゆきます。
<これからあの塔に上がるんだねー、と話しているうちに気分が高揚してくる>
<わー、空が近い!!バート カンベルクの街やFeldberg(フェルトベルク)の山頂も一望できます>
そんなゆるゆる気分で歩いていましたが、塔が近くなってくると、意外と高いことに気づきます。高所恐怖症ぎみの息子は、いざ塔に上がる段階になると「ここで待ってようかな...」と言い出す始末。
いやいやいや、ここまできて上がらないという選択肢はないから!ということで、半ば強制的に、今度は違った意味で、ゆっくり(おそるおそる)上がっていきます。
<木のてっぺんよりも高いので、ちょっと怖いかも?と家族でざわつき始める>
<まだ塔の一番上には来ていないが、もうすでに十分高い>
手すりにつかまりながら、脇目も振らず、なるべく階段だけを見て歩く息子。無理やり塔に上がらせたことに罪悪感が芽生える(苦笑)。頑張れーと思いながら上がっていくと、結構すぐに塔の一番上に到着。
見晴らしが良い!どころではなく、こんな美しい360度の大パノラマを満喫できるなんて、なんたる贅沢!とうっとりしてしまう。写真をバシャバシャ撮っていたが、塔の真ん中にある3段重ねの大きな木箱的なものにチラリと視線を移す。
これに乗ったら、さらに美しい景色を独り占めできるけど、手すりとか何もなくて心許なそう...。
<子どもたちは怖がりもせず普通に座っておしゃべりをしていた>
でも子どもも上れるくらいだから、大人の私ならへっちゃらだよね!と意を決して、誰もいなくなった隙に、木箱の上へ。が、座るのとは違って、立つとなると高さが出てしまうので、怖いことこのうえなし。
さらなる素晴らしい景色を楽しもうと思ったけれど、怖くてまったく無理。足が震える。記念写真を撮ってもらって、速攻降りました。息子に聞いたら、もちろん「乗らない!」の一言でした(当たり前)。
<ちょっと遠目だけど、木箱に立つとこんな感じ。グラッとしたら下に落ちてしまいそう>
あちこちにいる可愛いものたちが気になる
塔の上はハラハラドキドキしましたが、途中あちこちにいる可愛いものたちには、心が癒されました。木のベンチだったり、「雨で濡れているので気をつけて」という注意喚起のお知らせに、変なイラストが描かれていたり、どれもこれも手作り感満載で、やけに魅かれてしまいました。
<何の脈絡もなく木のうさぎがちょこんと。可愛いけど、なぜウサギだけいるのかが謎>
<"見晴し台はこちら(意訳)"と書かれた道しるべ。スペルに望遠鏡のイラストが入り込んでるのがキュート>
<カーブを用いた愛らしい矢印案内板、"トイレ""出口"といった手書き感がなんとも和む>
<木造り遊歩道に行く手前、車の通行止めがパーティー飾りみたいになってる!>
まとめ
途中ベンチでひと休みしながらも、1時間もかからない程度で歩き切ることができました。主役の息子はといえば、塔に上がるのは怖かったけど、歩くだけで楽しかった!と嬉しい反応。
よし!これはリサーチした甲斐があった!ただ、お誕生日といえばのケーキを今回持ってこられなかったので、次回来るとしたら、お弁当とケーキのフルコースで用意しないと!もしくは併設のレストランでお腹を満たしてもいいし、それこそお弁当、ケーキを森の中でピクニックしながらいただいてもいいし、夢は広がるなー。
この近郊に、カラフルな木組みの家が連なるIdstein(イトシュタイン)という街もあるので、遠足もおすすめです。
Baumwipfelweg Bad Camberg(バウムヴィプフェルヴェーク・バート・カンベルク)
- 住所 : Am Vorderwald1, 65520 Bad Camberg
- 営業時間 : 10:00〜18:00 ※季節、イベント等により変更あり
- 定休日 : 月、火曜日 ※季節により変更あり。冬季は休業
料金 : 6〜17歳は5,90€、大人は9,90€ ※5歳以下は無料
公式サイト:Baumwipfelweg Bad Camberg
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大越理恵
- ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住!したものの、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。おさんぽ旅が得意。街の匂いや雰囲気、ちょっと傾いた建物、へんてこな模様、かわいいマンホールのフタなどなど。果てしない寄り道をしながら見つけた、ドイツの風景や日常、あれこれをお届けします。