イギリスで何を食べる?イギリスの美味しい食べ物20選をご紹介

イギリスの代表料理ロースト

イギリスと言えば、食べ物が美味しくないというイメージですよね。住んでいて思いますが、確かにそうではないとは言えない。とはいえ、イギリスも昔に比べれば、格段に進化しています。

EUに加入し(今は既に離脱)、ヨーロッパから色々な食材が入るようになったせいか、スーパーに置いてある各国の食材が増えましたし、多国料理のレストランも増えました。そして近年は「ガストロパブ」と言って、イギリスの伝統的なパブフードをアップグレードして提供するグルメパブが人気になって、お洒落で美味しいパブフードが食べられるようになりました。

実はイギリスには世界で知られる美味しい牛肉とラム肉、そしてシーフードの宝庫なのですよ。そんな中で、個人的にイギリスで私が好きな食べ物をご紹介したいと思います。イギリスを訪れる際にはぜひ試してください。イギリス滞在が楽しくなります。

目次

1. ステーキパイ

ステーキパイ
<骨髄が溶けているステーキパイ>

イギリスにはパイ料理がたくさんあります。

ステーキパイ(牛肉入ったパイ)、フィッシュパイ(魚の入ったクリーム系のパイ)、ステーキ・キドニーパイ(牛肉と腎臓肉のパイ)、シェパーズパイ(羊の挽肉にマッシュポテトのパイ)、コテージパイ(牛挽肉にマッシュポテトのパイ)などなどです。

パイというと包み焼きになっているものが浮かびますが、シェパーズパイはやコテージパイはマッシュポテトが載ったものです。またレストランで食べるパイ生地の料理は、キャセロールにパイ生地を載せて焼かれているのです。

私の好きなパイは、ステーキパイです。ビーフシチューの上にパイ生地がカリッと焼かれ、パイ生地を砕きながら暖かいシチューを食べます。

2. サンデーロースト

サンデーロースト 日曜日のローストビーフ
<サンデーロースト>

イギリスといえば、ローストビーフです。そして日曜日に食べる肉料理が、サンデーロースト。

サンデーローストとは、牛、豚、羊、鶏のお肉をローストしたもので、ローストしたじゃがいも、にんじん、ブロッコリーなどの各種野菜、ヨークシャープディングと呼ばれる甘くないパイと一緒にワンプレートに盛られ、全体にグレイビー(肉汁から作られたソース)がかけられます。

イギリスには、アンガスビーフとスコットランドのアンガス地方原産の肉牛があります。脂肪分は少ないのですが柔らかい赤身の肉で、世界3大肉用種の1つと言われています。このビーフのローストは流石のローストの国という感じです。また、他にもイギリスには、「赤身肉のシャンパン」と呼ばれているウェールズ産ラム肉があります。

イギリスは赤身肉の美味しい国です。イギリスで王道のローストをお楽しみください。

3. プラウマンズ・ランチ

プラウマンズ・ランチ
<プラウマンズ・ランチ>

「農夫のランチ」と名のついたパブランチの定番メニューです。パン、チーズ数種、コールドミート(ハムやパテ)、ピクルスがのったプレートランチです。パンとバターが添えられていて、自分で好きなようにオープンサンドにして食べます。

木のボードにのせられてサーブされると結構テンションが上がります。

4. イングリッシュ・ブレックファスト

イングリッシュ・ブレックファスト
<イングリッシュ・ブレックファスト>

イギリスに来たら、まず楽しみは朝ごはんです。

大きなプレートに、目玉焼き、ベーコン、ハム、ソーセージ、ハッシュポテトやマッシュポテト、マッシュルームのソテー、グリルトマトと、ベイクドビーンズがのり、そしてトーストとジャムと一緒に食べるボリューム満点の朝食です。

ちなみに、イギリスはジャム、特にマーマレードが有名です。イギリスの児童文学の「くまのパディントン」はいつもマーマレードの瓶を鞄に入れています。亡きエリザベス女王のお気に入りはフランク・クーパー社のオリジナル・オックスフォードマーマレードだったそうです。

エリザベス女王の即位70周年を記念して、エリザベス女王がパディントンをお茶会に呼ぶ映像が制作されましたが、この中で出てくるのがマーマレード・サンドイッチです。王室のチャンネルから出されている素敵なビデオをご覧ください。

▼YouTubeはこちらから
Ma'amalade sandwich Your Majesty?(The Royal Family)

5. 生牡蠣

生牡蠣
<生の牡蠣>

あまり知られていませんが、イギリスには美味しい牡蠣があります。また、オイスターバーが色々なところにあり、白ワインやシャンペンと一緒に生牡蠣をカウンターで楽しめます。

イギリスにはネイティブオイスターという、イギリスに昔からある牡蠣で、ヒラガキと呼ばれる扁たい牡蠣があります。有名な牡蠣の産地は、王室御用達のウィッツタブル産、コルチェスター産、コーンウォール産、そして西スコットランドです。 

イギリスの牡蠣の歴史は長く、紀元前にローマ人がイギリス産のヒラガキを気に入り、ローマまで持って帰ったと言われています。ハロッズやセルフリッジなどのデパートの食品街、またヒースロー空港内にもオイスターバーがあったので、試してくださいね。

6. フィッシュ&チップス

フィィッシュ&チップス
<定番フィッシュ&チップス>

7. スキャンピフライ

スキャンピフライ
イギリスのエビフライ、スキャンピフライ

スキャンピは、ラングスチーヌとして知られる赤い手長海老です。そのスキャンピの身を揚げたもので、イギリス版のエビフライといったところです。フィッシュアンドチップス同様にポテトフライと食べるのが定番です。

甘い海老で、食べるとコリコリとした食感があり美味しいです。

8. 舌平目のムニエル

舌平目のムニエル
<舌平目のムニエル

イギリスは、海に囲まれた島国なのでシーフードの宝庫です。その中でもイギリスで人気の魚はヒラメです。特にドーバーソールと呼ばれる高級魚の舌平目をムニエルにしてレモンをかけて食べます。

フランスのルイ14世の時代のメニューとのことですので、元々はフランス料理ですが、お魚料理を出すレストランで食べられるイギリスでも人気メニューです。

9. スモークサーモン

スモークサーモン
<スモークサーモン>

サーモンというとノルウェーのイメージがありますが、英国で採れるサーモンは、スコットランド産です。スコットランドで採れるサーモンは、アトランティックサーモンと言われ、脂肪分がさらっとして身が引き締まり、瑞々しいのが特徴です。

スモークサーモンはどこでも売っていて美味しいのですが、レストランで食べる自家製のスモークサーモンは、鮭の切り身を燻製にしてあるので、食べ応えがあってさらに美味しいです。

10. フィッシュケーキ

フィッシュケーキ
<魚のコロッケ、フィッシュケーキ>

イギリス風の魚のコロッケ、またはさつま揚げです。フィッシュ&チップスに使われる白魚のタラに、マッシュポテトとハーブを加えて、パン粉をまぶして、揚げたりフライパンで焼いたりしたもので、パブで食べることができます。

11. ソーセージ

カンバーランド・ソーセージ
長いカンバーランド・ソーセージ

イングリッシュ・ブレックファストで欠かせないソーセージとベーコンですが、ソーセージはイギリス各地方に伝統的なものがあり、選ぶのが楽しいです。

その中で、一番人気はカンバーランド・ソーセージです。元々はイギリスのカンバーランド地方のカンバーランド産の豚を原料としたソーセージで、非常に長く、平らな螺旋状に巻かれて売られていますが、現在は切られたものも売っています。

日本のソーセージと違い、太くて、ハーブなどの味付けがされていてジューシーです。

12. ベーコンロール

ベーコンロール
<ベーコンロール>

ベーコンロールは、その名の通りベーコンの入ったパンですが、イギリスのベーコンロールは、どちらかというとベーコンのサンドイッチという感じです。イギリスではマグドナルドやスタバでも売っている朝食の定番です。

13. チーズ

チーズカウンター
たくさん種類のあるチーズカウンター

チーズといえばフランスが有名ですが、イギリスにも美味しいチーズがいくつかあります。なんと、イギリスで最初にチーズが製造されたのは2000年以上前だそうで、今でも700種以上も国産チーズがあるんだそうです。

その中で代表を3つ挙げます。

1)ブルースティルトン

ブルースティルト
世界3大ブルーチーズのブルースティルトン

2)チェダー

チェダーチーズ
イギリスチーズの代表 チェダーチーズ

イギリスのチーズの代表で、南西部のサマセットにあるチェダー村発祥のチーズ。他の国でもこの名前を使って製造されています。イギリスでは異なる熟成度のものが売られていて、風味が異なるので、好みに合わせて購入できます。

3)グロスター

グロスターチーズ
<ダブル グロスターチーズ>

15世紀からコッツウォルズ地方のグロスターで製造されているハードタイプのチーズです。さっぱりとした酸味が感じらせる「シングル」と、まろやかで濃厚な「ダブル」の2種類があり、グロスター牛乳から作らています。春に丘の上からチーズを転がすクーパーズヒルの「チーズ転がし祭り」で使われるチーズです。

14. スープ

カレン・スキンク フィッシュスープ
カレン・スキンクというフィッシュスープ

の長いイギリスでは、暖かいスープが人気で、ランチのみ開いているスープのお店がいくつもあります。たくさんあるスープの中で、リーク(西洋ネギ)とポテト、人参とコリアンダー、ブロッコリーとスティルトンチーズ、エンドウマメとハム(ハムホック)などが有名です。

その中でもスコットランド北東海岸のマレー・カレン地区の郷土料理のフィッシュスープ、カレン・スキンク(Cullen Skink) は、燻製したタラとジャガイモ、玉ねぎのクリームスープで、クラムチャウダー的なスープで美味しいです。

ここからは、デザート編です。

イギリスはおしゃれなお菓子というより、伝統的な家庭で作れる気取らないお菓子が美味しい国です。

15. アフタヌーンティー

アフタヌーンティー
アフタヌーンティー

イギリスのおやつの代名詞。アフタヌーンティーは、紅茶とともにサンドイッチとスイーツを楽しみます。3段のトレイのあるティースタンドに、下にサンドイッチ、中段にケーキ、上段にスコーンがのっています。ゆっくりと優雅なティータイムを楽しんでくださいね。

16. スコーン

スコーンとクロテッドクリームとジャム
<スコーンとクロテッドクリームとジャム>

イギリスのティータイムの定番です。元々は、スコットランドで生まれたパン菓子の1種で、小麦粉にベーキングパウダーとミルクを加えて焼き上げる丸い素朴なお菓子です。焼きたてのスコーンに苺ジャムとクロテッドクリーム(濃厚なクリーム)を塗って一緒に食べてください。

17. アップルクランブル

アップルクランブル
<アップルクランブル>

クランプルとは、そぼろ状のクッキーのようなものが乗ったお菓子。小麦粉、砂糖、バターを混ぜたものを、フルーツの上にのせて焼いてあります。 

材料不足でパイが作れなかった戦時中に、編み出されたということですが、サクサクとした歯ごたえが美味しい家庭の味です。バニラアイスやカスタードクリームと一緒に食べます。

18. ブレッドバタープディング

ブレッドバタープディング
<ブレッドバタープディング>

イギリスの家庭の味という感じのお菓子です。バターを塗った食パンをカットして、耐熱皿に並べてレーズンを散らし、カスタードクリームをかけてオーブンで焼いたデザート。

熱々のカスタードで食べると美味しいです。古くなったパンを使うために考えられたレシピで、倹約家のイギリスっぽいデザートです。

19. トライフル

トライフル
トライフル

大きなガラスの器に、小さくカットした洋酒を染み込ませたスポンジケーキ、ゼリー、フルーツ、カスタードクリーム、ホイップクリームなどを重ねたもので、まさに家庭のスイーツです。名前のトライフルは、些細なものという意味の通り、気取らないお菓子ですが、イギリスのパフェという感じです。

20. ストロベリー&クリーム

ストロベリー&クリーム
<夏のデザート ストロベリー&クリーム>

苺に生クリームをかけただけのシンプルな英国夏の到来を象徴するデサートです。イギリスの夏の始まりの6月初旬に開催される由緒正しいテニスの世界大会ウィンブルドンでの名物でもあります。

マッキーズのアイスクリーム
<マッキーズのアイスクリーム>

イギリスのストロベリーは、熟したものを収穫してすぐ売られるものが多く、大きくて甘く、夏の間中食べられます。クリームをかけて食べるのが定番ですが、個人的には、スコットランドのマッキーズ(Mackie's ) のクリーミーなフレッシュミルクから作られたアイスクリームと一緒に食べるのが好きです。

まとめ

いかがでしたか?イギリスの料理は伝統的なものが多く、お菓子も含めて気取らないものが多いです。レストランで食べるというよりも、パブやカフェで食べるものが多く、特にスイーツに至っては、アフタヌーンティーを除いては、村のカフェに行って食べるものが美味しいです。 

肉も魚もイギリスは質の高いものが多く、何を食べたいかがわかっていれば、食事を楽しめます。イギリスに来たときはぜひ試してくださいね。

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Sachiko

名古屋市出身、海外滞在歴30年、38カ国490以上の都市を訪れました。多趣味で、アート系のクラッシック鑑賞、バレエ・ダンス鑑賞、美術鑑賞、アンティーク収集から、スポーツ系のテニス・ダイビング、グルメまで色々なことが好きですので、様々な視点で皆様に旅の楽しさがお伝えできればと思っています。捨て猫2匹をインドネシアで拾い、日本まで連れてきました。

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